第5章 とうとう彼らは
「どうでした?大蛇は大人しくしていたっすか?」
ダンが聞く。
「いや、途中で弛緩剤が切れたのか、動き出してさ、台車が揺れて大変だったよ、でも、どうにか、再注入して大人しくなった。今は丸まった状態で居る」
「そうっすか・・やっぱり念には念を入れておいて良かったです」
シンもほっとした。そこへカンジが、
「何か・・そっちで起こった?大きな動物?らしきものを感じたんだけどさ」
リンが、
「おう、カンジ。お前もサヴァン症候群だったよな、それが見えたのか」
「リン・・カンジは違う。もっと原理的と言うか、第六感の方だ。何もかも一緒にするなよ、きょとんとしているぜ、カンジもよ」
ランが苦笑い。
「何だよ、そのサヴァンなんとかってよ。でもそれが見えたのかって、そっちで何か大蛇以外のものが居たのか?でも居たとしても不思議は全く無いんだけどさ」
「ああ、カンジ大ありだ。恐竜らしきものが居た。画像を送る」
シンは、その2人に画像を見せた。
「うお!これは・・何か凄そうだな・・マコト兄、こっちもそう言う事なら今調査している情報を、シン達の参考になるから見せないと」
「ん?マコト兄、何かあるんすか?調査中って、R国、シベリア方面のっすか?」
シンの反応は早い。マコトにしたら、もう少し全貌が明らかになれば勿論報告しようと思っていたらしく、その判断に間違いとは言わないものの、第14班なら恐らく叱咤されるだろう。隠さない、すぐ情報を開示すると言うのが原則だからだ。それをマコト班に押し付けるつもりは毛頭ないのだが・・。




