第5章 とうとう彼らは
「なら言うなよ、ショウ。この状態で何か対処を考えている最中に、関係の無い話ならするんじぇねえよ、何か?お前は兄妹が学者のメイ・リー博士だから、そっちの方面に色々詳しい事もあるかとは思うが、役立つ話ならしろ、で、無いなら言うな」
けんもほろろにピシャリとやられてしまったショウは、流石に黙った。リンが、にやにやとしながらショウの肩を叩く。
「ショウ、また落ち着いた時に聞こう。じゃ、俺、ダンさ、思うんだけどやっぱり4時の方向に進まないか?睨みあっていたってしょうが無いよ、だってどうしようも無いんだからさ」
「シンに言わないで、俺に言うのかよ、リンは」
「シンには、アイコンタクトでもう伝えた」
「こんなに近くに居るのにか?」
ダンが呆れた口調で問い直すと、
「ふふ・・全員で色々言っていると、まとまらないだろうが?」
「シン・・お前が決めたんなら、そう言えよ、何かまどろっこしいな、その方法はよ」
「済まんな、他に何か方法が無いかと思っていたが・・おい、ショウ、気になったよ、さっきの言いかけた事って何だよ?」
「おい、今聞く所か?」
益々ダンが呆れるのであった。またにやにやして、リンが今度はダンの肩を叩いた。
「あ・・俺達ってほぼ全員、特殊と言うか、まあカンジはまた違うと思うが、他の者より突出した能力を持っている、メイが言うには、それはサヴァン症候群と言うんだそうだ」
「それって・・病気なの?」
「うん、障害を持った者に自閉症とか多くて、男にそれは多いそうだ。サヴァン症候群は全て男で、優性遺伝子の中には、その優れた能力が非常に重宝されているからトップ5と呼ばれているんだそうだ。前にも聞いたけど、それは優劣の羅列じゃなくて、選出された突出した能力の事だ。俺達って、脈路なく話をしたり、突発に思いつく事も多くて、シンなんかは瞬間画像認識能力であるとか、先読みと呼ばれる思考力、分析力も非常に高い、俺はそれが何で優性遺伝子なのかと言う事を、メイ・リーに聞いて来た中で、太古の人間には自然と備わっていたと言うんだな、勿論全ての者にじゃない。選択進化と言うか、環境依存型進化、適応力ともそれは関係があって、お互い本来はコミュニケーションを取るのが苦手なんだよ。しかし、群れを作って生活する手段を選んだ中には、それを上手に駆使するような者も突発的に表れた。典型的な例を挙げれば、それは和良司令官もそうだんだよ」
「ふうん・・確かに全くこの場では関係の無い話だが、その太古に持っていたと言う部分が気になる。ショウ・・今この現実の生体が、太古の動物だったらどう思う?」
シンが、いきなり話を飛ばした。




