新章4 思いもかけぬ存在
「まあ、今この段階で話すものじゃねえ。だけど、何かを感じた、思った。それは感覚であっても、俺は自分でそれを出来るだけ引き出そうとして来た。カンジ、そんな実証も無いからと自己完結させるんじゃなく、だから前面に出せと言っているんだよ。それが、もしやの方向に進む事もこれまで多いにあった。俺を見ていたら、何となく分かるだろうし、第14班は特にそれが強い。その遺伝子を求めていたと言うのがトップ5の優性遺伝子だと言う事だ。優性だからって優秀って言う意味じゃねえぞ?そこは誤解するなよ、お前。能力は実働班のメンバーは極めて高い、誰が上で下だと言う事じゃないんだ、誰が上手くそれを引き出しているかと言う今は、それが実戦部隊に求められている感覚なんだよ。お前はそれを生かせろ」
「ああ・・なら、ショウが今データを示している事に驚かない。俺が念写したのは、これだ」
そこで、カンジが笑われるだろうと自分が念写したと言う画像を手書きで、清書し直したのだと画像を見せた。途端に、おうっ!と声を上げる3人だった。
「カンジ・・相当お前って絵が上手いんだな」
「って、そこおっ!」
カンジが、よろめきながら突っ込んだ。
「いやいや・・とんでも無い。これはすげえよ、うん。このM国ルートの通信路にお前は大蛇を念写しているじゃんかよ、何時からだ?」
「それがさあ・・前に実働班で遭遇して、あの時大蛇の印象が余りに強かったのか、それでこの蛇が出るんだって、思っていた。だって、念写って自分の心の内じゃんか?」
「ああ・・そうなるな、だから今まで言わなかったのか」
「そうなんだ」
「他には?」
シンは勿論カンジの念写がこれだけでは無いと思ったし、余りにもリアルにそれが描かれているから、むしろこいつの能力は本物だと思っていた。
「うーん・・蛇以外は、余りリアリティが無いんだが・・」
カンジは2枚目、3枚目の画像を見せた。




