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みかんちゃん  作者: 弥亞
2/2

ごあいさつ〜

続きです

連載設定じゃなくて短編で前中後にすればよかった…不慣れで…

青髪の子の作業が一段落したみたいなので居間のテーブルを囲んで座る。

姉妹が床に座布団で座ったので遠慮したんだけどそのままソファーに座らされてしまった。

「…何するん?」

「何って…名前も何もわからないやん。いろいろ聞くことあるでしょ?」

隣同士で座る2人の距離は…すごく近い。

てか密着してるな。

姉妹仲は良いようだ、まぜて。

いや、混ぜていらない。

外野は大人しく眺めてるのでもっとイチャついて。

一応名前は聞いてある。

どっちがどっちかはわからないけど。

「とりあえず自己紹介かな?三吉未夏です。未だに夏って書いてみなつです。関東から来ました。今のところ4年間の予定です。お世話になります!」

「えっ、みなつさん…」

緑髪の女の子が意外そうな声を上げる。

「そうでーす。もしかして読み間違えられてたかな?」

「えへへ…すみません」

なんだその照れ笑いかわいい。

まあ、仕方ないよね。

よく間違えられる。

「次はこっちの番ですね、井ヶ谷玲亜です。えーっと…来月から高校生です。よろしくお願いします」

ん゛っ…。

発音に少し違和感を感じた。

こっちの訛りなのかな?

緑髪のほうがれあちゃん?

教えてもらった名前は玲亜と玲衣…。

なるほど、玲亜でれあなのか。

さっき呼ばれてたし高校生ってことはお姉ちゃんなんだろう。

性格はおっとりしていそうだ。

なんだかぽやぽやしたオーラを出しているしお持ち帰りしやすそうな雰囲気がある。

というよりかわいい。

愛嬌もあってすばらしい。

見れば見るほどかわいい。

これは一目惚れ。

好き。

緑髪ロングだと思ってたらロングなのは横髪だけなのね。

後ろ髪も見せてもらったけどうなじが見える長さだった。

えろい。

「井ヶ谷玲衣です。姉です。よろしくお願いします」

「ちょっ…」

あれっ。

あっさりと予想が外れたことに少し驚く。

…よく見ると確かに身体つきはお姉ちゃんの玲衣ちゃんの方が出るところも出ていて女の子っぽい。

発展途上ってやつだ。

…てか玲亜ちゃんぺったんこだな…。

「むむ…確かに、言われてみればお姉ちゃんの方が少し大人っぽいかなぁ…」

「ええっ…」

体格的には玲亜ちゃんがお姉ちゃんだけど…そういうギャップもいいよね。

…あれ?

そういえばさっき玲衣ちゃん、お姉ちゃんって呼んでたよね?

「っ…ククク…」

…?

泣きそうな顔の玲亜ちゃんと笑いを堪える玲衣ちゃん。

「…あれえ?」

「あはははっ…お姉ちゃんその顔っ…ふふふっ」

「なにわらってんの…ひどい」

しまった、やられた。

「うはー、やっぱり玲亜ちゃんがお姉ちゃんなんですねー」

「そうでーす。まあ身長以外はてんでお子さまなんですけど」

「そんなことないから!バカにして…」

必死になって否定する玲亜ちゃん。

かわいい。

きっとコンプレックスが多いだろうからうっかり踏み抜かないように気をつけよう。

玲亜ちゃんにぺしぺしと叩かれる玲衣ちゃんの後ろ髪がぴょこぴょこ揺れる。

正面から見たらショートボブだけどさっきからちらちらと見えているしっぽが気になった。

「ちょっと、背中見せてくれないかな?」

「えっ、すけべ」

「えっ」

えっ。

「後ろ髪見せてってことじゃないん?」

「知ってる。じょーだんじょーだん」

なんだ冗談か…。

通報されるかと思った。

立ち上がると素直に後ろを向いてくれる。

後ろ髪のまんなかだけを腰まで伸ばして1つに括っている。

かわいい。

2人ともさらさらだ。

私は結構クセっ毛だから羨ましいな。

「もういい?」

「あ、はい。ありがとうござい…」

「…かたいよ」

「えっ」

「これからしばらく家族なんやから。敬語外す練習して。お姉ちゃんも」

「うっ」

確かに。

そう言われればそうだな。

家族…いい響きだなあ…。

ウチの家族は…。

いかんいかん、せっかくこっちに来てるんだから忘れよう。

うーん、初対面の人にタメ口は緊張するなあ。

「じゃあ、ありがとね。なんて呼べばいいかな?」

呼び方は大事だ。

第一印象や好感度に大きく関わる。

「呼び方ですか…んー…」

「私らも普通に名前で呼んでるしどう呼んでくれてもええけど…」

そっかー。

玲亜ちゃん、玲衣ちゃん。

「ちゃんでいい?」

「呼び捨てでも大丈夫ですよ」

さすがにそれはまだハードルが高い。

「私らも名前でいいかな?」

「そうやねー。みかちゃん…あっ、みなつちゃんだ」

あら、間違った名前の方が印象的だったかしら。

まあ地元ではずっとみかちゃんって呼んでた子も居たしなー。

「みかちゃんでもいーよ」

妥協も大事だ。

「みなつちゃん…みなっちゃんが呼びやすい」

「おっ、いいねいいね」

言いやすさはもっと大事だ。

玲衣ちゃんだと少し引っかかるから改変してみよう。

「れいちゃん…れ…」

思ったよりも浮かばない。

ちが引っかかるから…。

「れいさん」

「ふふっ…よっぽど他人やん」

笑われてしまった。

「むぅ…れいちゃん、れーいちゃん…」

呼び続けてたら玲衣ちゃんでいい気もしてきた。

玲亜ちゃんも私の呼び方を未だに悩んでいる。

みなっちゃんじゃご不満かしら。

私の髪をじろじろ見ている。

変な色してるからねー。

玲亜ちゃんの髪の色は…じっとみているとなんだか眠くなってくる。

「みかんちゃんがいい」

みかんちゃん?

ああ、みかちゃんから派生したのか…あとは髪の色に影響されたな?

「いいねそれ。私にしてはかわいすぎる呼び方じゃん」

「そんなことないですよー」

はいはい、お世辞お世辞。

愛着も湧くしいい呼ばれ方じゃない。

「ええ…私はみなっちゃんて呼ぶわ…恥ずかしい」

「えっ…どこが恥ずかしいの」

「発想」

「ひどいっ…」

「まっ、まあまあ。かわいくていいと思うよ」

変な顔をする玲衣ちゃんをたしなめる。

私の呼び方しか決まってない。

早く考えないと。

れいちゃんでもいい気がするなー。

でもそれじゃあなー。

れいたん?れいやん?れいっち?

しっくりこないな。

れあたんだと別の物を連想してしまう。

れあやんはいいんじゃないかな。

れあっち…この呼び方はなんだかチャラ男みたいで好きじゃないな。

れあやんれあやん。

なんだか語感がわやわやするけど雰囲気に合ってるような気もする。

「れあやん」

「はーい、いいですよー」

にへらと笑ってくれる。

なにその笑顔かわいい。

あとは玲衣ちゃん。

「別にそのままでもええのんに…」

悩む私を気遣ってくれる。

ツンツンな子かと思ったら優しいじゃないか。

悪くない。

「なんか失礼なこと考えられてる気がする」

「えっ、そんなことないよ」

何か踏みそうだった。

あぶないあぶない。

そう考えるとかわいいな。

いや元々かわいいけど。

れいたんでもいい気がしてきたな。

…冷淡と字面被るな、却下。

逆にぶっちゃけてみようか。

にゃんとか。

れいにゃん。

いいんじゃない?

「れいにゃん」

「っ…なにそれ恥ずかしい」

赤くなった。

なにそれかわいい。

「れーいにゃん」

「れいにゃーん。あはは」

れあやんも面白がって呼びだす。

「…まあ、いいけどさ…。お姉ちゃんは調子乗らないで」

あ、いいんだ。

満更でもないのかな?

ならよかった。

めでたく呼び名も決まった。

「じゃあ、れあやん、れいにゃん。これからよろしくねっ」

「はーい。よろしくね、みかんちゃん」

「よろよろ〜」

さてと。

後は…お部屋はどこなのかしら。

ちょっと荷物に用事があるんだけど。

「みなっちゃんおっぱい大きいね」

「えっ?…えっ…そう?」

おっ、いきなりのセクハラ発言。

ただし発言者がJKなので許される。

いや、まだJCか。

気になるお年頃だよね。

「肩凝るの?」

「えー、私はそうでもないかな。凝るって言う友達もいたけど」

「へえ、友達。向こうの子?お別れとかどうやったん?」

「うーん、去年引っ越しちゃって今別のとにいたからなー」

元気にしてるかな。

ここからだと向こうにいた時よりは近いかな。

「へー。その時は泣いたん?」

「そりゃー泣いたね。向こうに友達あんまいなかったし」

あんまって言うかほんとにロクでもない奴らばっかだったからな…。

地元に未練は無い。

むしろ盆正月でも帰る気がない。

首に縄つけられてもこっちに留まってやる。

そのくらい帰りたくなかったがこれだけいい物件ともなれば尚更だ。

思う存分依存させてもらおう。

あっ、そうだ。

お部屋お部屋。

「そういえば荷物はどこかにまとめてくれてたりする?ちょっと用事があって」

「あっ、お部屋にまとめてありますよ!案内しますね〜」

意気揚々と立ち上がるれあやん。

「あっ、お姉ちゃん。案内するなら他のとこも案内しといて」

「わかってるってー」

ぺたぺたと歩き出す。

足指かわいい。

手近な部屋から案内してくれる。

揺れる横髪がかわいい。

階段を潜って廊下に出る。

この階段いいね。

下から覗ける。

まずは…洗面所かな?

シャンプーか柔軟剤かのいい匂い。

洗濯機かられぃにゃんの匂いがする。れぃにゃんの匂いは柔軟剤かな。

…れあやんの甘ったるい匂いはしないな。

なんの匂いなんだろう。

匂いばっか嗅いでたら変態だと思われちゃうか。

気をつけよう。

トイレは洗面所の横の扉ね。

覚えとかないと大事件に繋がっちゃう。

その隣の玄関すぐは…あれ、応接間あったんだ。

わざわざ私は居間に通されてるあたり家族扱いなんだなぁ。

って感じるけど多分たまたま。

都合のいい解釈は大事。

居間と1つの空間になっている台所も見せてもらった。

れいにゃんが何やら料理している。

天井が低くなった途端に料理の匂いがする。

あらいい匂い…ってか空調なのかな。

居間にいるときは全然匂いしなかった。

きっとお高いシステムなんでしょう。

れいにゃんの手元を覗き込む。

へえ…すごい。

こんなに手間のかかる料理を…。

「ちょっとー、おもてなしされる人はあんま見ないでー」

「あはは、ごめんごめん。れいにゃんすごいね。こんなに料理できるんだ」

「そうでしょ。お口に合うかはわからないけど」

「えー、こんなの合うに決まってんじゃーん。ちょーおいしそう。目にも合う」

「んふ…」

やだ照れ顔かわいい。

そう思っているとすぐに澄ました顔に戻ってしまう。

もっとデレて。

「れいったらみかんちゃんが来るの楽しみにして一昨日から仕込んでたんですから」

「お姉ちゃっ…」

赤くなった。

かわいい。

ここはばっちりフォローしておこうかしら。

「あらほんとー?嬉しいなーありがとね」

「あ…うん。…楽しみにしてて」

満更でもなさそう。

よかったよかった。

なんだかれあやんに向ける視線がじっとりしているが気のせいだろう。

結構道具はシンプルなんだな。

「みなっちゃんもお料理するん?」

「うん。するする。一応趣味は料理とかお菓子作りとかだったり」

「へえー。今度みなっちゃんにもなんか作ってもらおっかな」

「おっ、負けてられないなー。また今度ね」

台所もピカピカだ。

多分建て替えて間もないってのもあるだろうけど手入れが行き届いてるんだな。

夕飯が楽しみだ。

再びれあやんに連れられて芳しい香りの立つ居間を後にする。

とその前に、階段の下の意味深な扉が気になった。

「ここは?」

機械室とかかな。

「ここ?ただの空き部屋やよ」

あら、これ空き部屋?

物置と化してるっぽい。

なら関係ないか…。

いや、関係あるか。

空き部屋の掃除任されてるんだ。

階段を上って…あら、2階にもトイレがある。

これで安心できそうだ。

2階は基本的に部屋なのかな?

「えっとねー、あれがお父さんのお部屋。これがわたしの部屋でお隣がれいの部屋。みかんちゃんのお部屋はこっち隣。あとは空き部屋なの」

あと2つも空き部屋あるのか…。

あ、でもサイズが少し小さいかしら。

「あっ、あとここは…お父さんの書斎になるのかな?」

あら素敵。

部屋の扉の横にはしごがかかっていてロフトスペースになっている。

へえーすごい。

隣のトイレの天井と繋がってるのね。

ロフトは基本的に物置って感じかな。

衣装ケースと本の山で埋め尽くされている。

と思ったらその下の井ヶ谷さんの書斎も本で埋め尽くされていた。

3方の壁に備え付けの本棚と窓を塞ぐように置かれた2つの本棚

書斎のくせにやたら生活感がある。

誰かが入り浸ってるんだろう。

ゴミ箱には飴やチョコレートの包み紙がたくさん入っている。

「ここはもうちょっと片付けないとなって思ってるんだけどなかなか思い切りがつかなくて…」

どうやら入り浸っているのはれあやんのようだ。

「へえ、そうなんだ。れあやん結構使うの?」

「うん。まだこの本棚しか読み終わってないんやけど…」

うへ…そんなに…さては文学少女だな?

「お父さん定期的に本棚入れ替えちゃうから早く読まないとどんどん出て行っちゃうんだよね。どこから仕入れてるんやろ」

…つまり定期的に間に合うように読み切ってるのか…。

すごいな。

「あとはれいとケンカした時とか…」

あら。

確かに鍵がついてるし立て篭もりには最適なんだろう。

れあやんが見つからない時はここを訪ねるようにしよう。

さてさてお待ちかね。

「ここが私の部屋ー?…」

うわ広い。

「はーい、そうでーす。自由に使って貰って構わないですよー」

さっきから敬語付けたり外したり忙しい子だ。

「ありがとね〜。荷物整理しちゃおっかな」

「ん、わかりました。何かあったらまた呼んでください」

「はいはーい。それと敬語。抜けてないよ」

「あっ…えへへ」

何その照れ笑いかわいすぎか。

さーてさて。

部屋…広くない?

えっ、居候の分際でこんな部屋与えられるん?

てか家具とか与えられてるん??

ちょっと持て余しちゃうかなー…。

まあ…いっか。

1つずつダンボールを開けて行こう。

あれ?

…メモと中身が違う。

これ私の字?

…。

…嘘ぉ…。

続きは未定( ˘ω˘ )スヤァ…

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