序章〜噂話〜
初めての異世界ものです!面白いかどうか、とても不安です。読んで面白いと感じていただければ幸いです。
ここは、ティンディーヌ帝国。この国には、帝王がいる。
第1155代帝王 ファンティーヌ。ティンディーヌ帝国が始まって以来初の女帝である。御年56歳。いい加減、後継を決めなければいけない。
「次の帝王には誰がなるのかしら?」
「やはり…ジュリーネルティア様かしら?」
「貴女もそう思いますか?シャンティラー様。」
「貴女も…と言うことは、ミュートミリア様もですの?」
「えぇ…。やはり、国1番の才女ですし…。」
「そうですわよね…。それに、ファンティーヌ様と血縁関係にあられるのでしょう?」
側を通りかかった私は、そんな話を耳にいたしました。
「どうかなさいましたか?」
私が声を掛けると、2人の女性はこちらを見て驚いたと言わんばかりの表情になりました。…何故なのでしょう?
「ジュリーネルティア様でいらっしゃいますか?」
片方の方…ミュートミリア様、と呼ばれていた方でしょうか。…が恐る恐るというように尋ねてきました。
「えぇ。そうですわよ。お初お目にかかりますわね。ジュリーネルティアと申しますわ。よろしくお願いいたします。」
いかに未成年であろうと帝王の姉が当主を務める我が家に恥じぬ立ち振る舞いでそう答えますと、シャンティラー様…でしょうね。が、
「今まさに、ジュリーネルティア様のことをお話ししていましたので…。」
それを聞いて納得いたしました。なるほど…。あの驚きはそのような意味でしたのね。
「大丈夫ですわよ。ファンティーヌ様の後継者についてお話ししていたのでしょう?私にもお話しは来ていますから、その予想はあながち間違いでもないのですよ。」
「「そうなのですか!?」」
「えぇ。そうですのよ。ただ…。」
「どうかなさいましたか?」
「ここだけの秘密にしておいてくださいますか?」
「勿論ですわ。」
「えぇ。当然のことですわ。」
2人はしっかりと頷いたので、信頼できそうですわね。
「ありがとうございます。では、私はこれにて失礼致しますわね。」
「「はい。態々お時間を取っていただき、ありがとうございました!!」」
「お気になさらずに。では、さようなら。」
私はすぐさま、その場を離れました。
短くてごめんなさい。ティンディーヌ帝国は、貴族と平民がいますが、暮らしはあまり変わりません。身分なんて付け焼き刃、と思っている節がありますからね。また、設定を書きますね。