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ラノベのラッキースケベってやるやつらは、きっと命を捨てたいんだと思う(俺の場合)

久々の癖で、真っ暗なベランダに出ながら、ジュースを飲む。


ゴクリ 非常に真剣な俺の信用にかかわるはなしをした結果、俺の信用は全くないことが分かった。何故か、目から汗が出てきたよ。


ゴクン ゴクン 今日は、いろいろなことがあった一日だった。朝っぱらから朱莉とシャルが押しかけてきて、一緒に住むとか言ってきて、昼過ぎまで、俺の信用について議論して、昼食後は、開き直って3人でゲームして、さっき朱莉が作ってくれた、夕食を食べた。


ゴクッ 三年ぶりに食べたけど、相変わらず朱莉の料理はおいしかった。というか、もっと腕が上がってた。こういうところも、成長してるんだなぁっと思った。俺が引きこもっていた3年間、ほかのパーティーメンバーたちも、いろいろ成長しているんだと思う。


ゴクゴク もちろん、俺も、なにも成長していないわけじゃに。ゲームの腕は3年間の間にずいぶん成長した。最初はマ〇オカートで、12位しか取れなったけど、最近は、5位くらいまでとれるようになった。自分で言うのもなんだが、かなりすごい成長だと思う。


プッファー それにしても、今回の依頼は渡り船だった。そろそろ預金がやばいなぁって時に、入ってきた。でも、監視一年以上ってめんどくさそうだな。いくら、金がやばくなったからといって、受けるのは失敗だったかもな。でも、受けちゃったものは仕方ない。飯も食ったしチャチャと風呂に入るか。




ガラッ


脱衣所をいつもの調子で開けると、バスタオルを巻いただけのシャルと朱莉がいた。

うん、しっとりと水気に帯びた髪と、ぴったりと体に張り付いたバスタオルが、下手な裸よりも色っぽい。

シャルは、服の上からもわかるナイスバディなのだが、うん、これはすごい。             

朱莉は、意外としっかりした女性らしい曲線を持っている。ちょっとびっくり。

じゃなくて、これって、命の危機じゃね?



1分ほど、しっかりと観察しつつ、互いに目をそらせずに固まっていた。しかし、一番最初に、再起動したのが、朱莉だということが俺にとって最大の不幸だ。


「れーんーやーさーまー?」「ロー?」


「えっと……」


こういう場合って、どういう反応をすればいいの?何だろう、すっごく嫌な予感がする。


炎弾(ファイヤーバレット)


直径50センチの細長い火の玉が、俺に向かって、飛んできた。おい、どれだけ能力素つぎ込んでるの?直撃したら、普通の異能者だったら死ぬんですけど。仕方ない、反撃しよう。


『鎌鼬』


無数のイタチを模した電気の塊を飛ばす。威力こそ朱莉のを下回るけど、何匹も何匹もいるから相殺できるはず……。


『Énergie hydraulique à prêter à moi, ainsi que tout le monde n’a pas peur』

訳(水よ 私に力を貸して みんなで 力を合わせれば 怖くない)


フランス語でシャルが歌いだした。シャルは、歌はないと異能を発動できない。しかし、その余分のプロセスを踏むことにより、普通の水を操る能力者よりも、強い効果を出すことができる。というか、そんなのんびり脳内解説(笑)をしてる暇なかった。小さな5センチほどの水球が、鎌鼬たちを襲っている。そんなに二人は、俺を殺したいの?


電気エレクトロ蜘蛛スパイダースレッド


蜘蛛の巣のように電気の網が広がる。シャルが作った水球を電気分解させることが目的だ。朱莉の能力を、強化する羽目になるけど、強化しすぎたせいで、暴走して制御が難しくなるから、制御が甘くなった好きに逃げて、そのあと色々言い訳させてもらおう。できれば明日の朝。


「蓮夜様、その程度の戦術で私たちから逃げられるなんぞ100年早いですの」『火の鳥(フェニックス)()(ダンス)


1メートル程の火の鳥が、5匹、こっちに突っ込んでくる。


「というか、お前らが勝手に住み着いているんだろうが。責められるのはお門違いだ」『電撃槍ライジングランス


「それでも、女の子のこういうところを見た謝るのが常識なの」

  『L’eau monte dans le ciel et la bête et devenir』

訳 『水よ 天へと登りし 獣となれ』


水が、何かの動物の形に変わる。これなあに?蓮夜わかんない。一つ言い訳をさせてくれ。俺は、謝ろうとしたんだ。


「謝る前に、先制攻撃を仕掛けてきたのは、そっちだ」『雷獣』


俺も、虎を模した電気の獣で、水の獣の喉笛を食いちぎる。



ピンポーン ピンポーン


俺も、シャルも、朱莉も、全員ドア(朝朱莉に侵入するために破壊されたため、段ボールをガムテープで張って、応急処置している)に注目した。


「えっと、俺が出る」


朱莉とシャルも自分の格好を見下ろして、


「お願いしますの」


「お願いなの」


顔を赤くして、脱衣所に引っ込んだ。


「はい、何でしょう?」


お隣さんの、黒縁眼鏡をかけた脂ぎった小太りの小柄な非異能者の男が、俺を見上げた。


「あのさ、お宅今何時だと思ってんの?こんな時間まで、どったんばったん、異能者だから何でも許されるって思うなよ(くどくどくどくど)・・・・・・・・・・・・・・・・・



30分後


「以後気を付けてよ」


「わかりました」


疲れた。なんでこんなに怒られる羽目になるんだ。俺だけ割るわけじゃないんですけど……。


「蓮夜様、終わりましたの?」


「終わったなの?ロー」


お気楽そうに、二人が聞いてきた。いろいろ言いたいことはあるが、疲れすぎて何か言う気力もない。


「終わった。あいつ、本当に疲れる。何だよあの長さの説教……」


「ごめんなさいですの。ちょっと悪戯心で、調子乗って、やっていたら近所迷惑になっていましたの」


……いたずら心?リアルで死にかけたんですけど……。


「ごめんなさいなの。久々にローに会えたから、調子乗ってたの」


こいつもかよ……。


「はぁ、もういいよ今日は疲れた。俺も悪かった。それに、これが七色の虹のノリだ」


くだらないことで怒って、大騒ぎして、ちょっと頭が冷えたら反省する。そういうことを繰り返して、何回も死にかけたり、ピンチに陥ったりする。これが七色の虹のノリ。別に嫌いじゃないし、ここが町中ってこともわかっていたから、二人はそれにさっきはかなり手加減してたし。二人が、本気を出したら多分このマンションが壊れてる。


「それならよかったですの。明日は、いろいろ学用品などを買いに行きますの」


「そうなの。3人で、デートなの」


3年前は、3人でよく出かけたけど、デートとは言わなかった。こういうところも、成長しているといえているのかもしれない。

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