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結局俺は不信のまんま  作者: ◾️
第二章 亜人と人間
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第八話 Blood Festival

この世界には現代にないモノが一つある。それは魔法だ。一回は誰もが使ってみたいと思うモノだが、誰もが無理だと知っている。けれど、異世界なら別だ。さて、少しその魔法について説明をしよう。


この世界の魔法は、アニメやマンガなどの魔法とよく似ていて主な属性は四つと二つあり、そこから枝分かれするようにバラバラに分かれて行く。


先ずはその四つについて説明する。四つとは炎、水、風、雷である。この四つはお互いに勝ち負けがあるわけではなく、現実的に考えて炎は水に弱いとなるだけである。


そして、二つとは闇と光である。こちらはお互いに打ち消しあう魔法である。


また、この世の全ての生物は魔力と呼ばれるものを生まれながらにして持っている。魔力は先に述べた属性を持っておらず、その魔力を魔法陣により色をつける。


ライの場合は魔力自体はあるがその魔力を貯めておく器が無い為、半永久的に魔力が放出されることになる。



「まぁ、魔法の説明はこんなとこだろ?」


「あぁ。付け加えるとしたら人には得意不得意があるから全ての色を使える人間は滅多にいない。って事だね。」


「それで?さっきのはなんだったの?」


「魔法の説明は終わったが、俺の説明は終わってないから少ししー。」



そして、魔石と呼ばれるものがある。これは、長い間地下の中で沢山の魔力を吸った石が変化して魔石になる。鉱石みたいなものだ。この石の作用は魔力の吸収、そして放出だ。だから、戦闘で魔石を投げて範囲攻撃をする奴もいる。



「じゃあ、ライのさっきのは魔石を使ったのかい?」


「勘がいいと怖いな…。恐ろしい奴だな一番隊隊長さんは。」


「どちらかと言うとライ君の方が鋭いけどね。」


「そうだね。団長も困っていたしね。」


「二人揃って…、俺のはただのゲーム勘だよ!」


「はいはい。それで?もっと詳しく!」


「ん。その原理を利用して、俺の地元にあった武器をモチーフにして作ったのがコレ。」



ただし、本当の拳銃みたいに弾が発生しない。レボルバー式になっているが入ってるのは弾のように加工した魔石である。よって、弾の威力はそのままで速さを上げている。レボルバーに入ってるのは主な六つの魔石だけである。



「まぁ、こんな感じかな。驚いたのは作ったと同時に名前が武器から浮かんできたって事だな。」


「?普通はそうだろう?」


「あー。俺の地元では作った本人が名付けれるんだ。」


「それもいいね。鍛冶屋の人達が喜びそうだ。」


「あ、イワン!信号弾撃っといてくれよ。」


「君が巨人と戦っている時にもう撃っておいたよ。」


「アザース。」



いつの間に撃ったんだろ。全く気づかなかった。アレか?サイレンサー機能でもあったのか?


呑気なことを考えていると、森の奥から続々と亜人が出てきた。数がおかしい、向こうはパッとみでも100はいる。


「おっと、無双シーンだな。イワンはシャロをよろしく。俺がこいつら蹴散らしてやる!」


「シャロさんを退避させたら僕も加勢するよ。」


「・・・了解です。」


「よし。じゃあ後で!」



イワンとシャロは木に登りバレないよう進んで行った。俺は抜刀し、二刀流の構えを取る。



「さて、それじゃあ始めるとしますか!!」



向こうは獣人、鬼、巨人そしてエルフの四軍団である。厄介なのは鬼と巨人。そいつらは早めに始末しなくちゃならない。



「「「あいつが人間だ!!殺せー!!!!」」」


「獣人か。面白いじゃねぇか!!」


突っ込んで来た狼の獣人を躱し首を落とす。少し向こうは怯むが、腹を括ったらしく同じように突っ込んで来る。


刀の攻撃では一太刀で一人が限界なので銃をメインとして戦う。犬、猫、ワニ、トカゲ様々な獣人が襲いくるが難なく眉間を撃ち抜いて殺す。


エルフが後方から魔法の攻撃で向こうの戦闘力が上がり、俺には退路が断たれるが困る事はない。

巨人どもをさっきの要領で首を斬り、鬼が剣と魔法で攻撃してくるがどちらも刀で弾く。


あっという間に俺がいた場所は血塗れで赤くなっていた。まだ、向こうの数は多いが引いて行った。初戦で被害が大き過ぎたからだろう。これ以上味方を殺しても何の役にも立たないのだから。



「テメェだけは殺してやる!!」


「!?その心意気だけには敬服してやるよ!」



まだ息があったワニの獣人が背後から襲ってくるが振り向きざまに居合で真っ二つにする。大量に血が出て俺の周りはもう血の池地獄だ。


気配を感じ振り向きざまに銃を構える。が、すぐに下ろした。



「わざわざそんな物騒な登場をしなくてもいいだろう。」


「いや、エルフが化けているかもしれないと思ったからね。」


「見たらわかる通り終わったから先に進むぞ。」


「ライも結構やるね…。首が無かったり半分だったり…。」


「しょうがないだろ。ほら、サッサと行くぞ!」


「あぁ。そうだね。君の姫が待っているもんね。」


「姫じゃねぇよ!同期だよ!いや、同期でもないな…。なんだ?」


「僕に聞かれてもね…。」



俺は武器をしまいイワンの後を追いかけて走って行った。





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