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結局俺は不信のまんま  作者: ◾️
第一章 黒髪黒瞳の憂鬱
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第九話 トルエノ家での生活 下

まず初めにすみません、明日投稿はできません(泣)

明後日からはいつも通り投稿するのでよろしくお願いします。

「さて、それじゃあ行きますか!王都へ!!」


「えぇそうね。迷子にならないでよ迷惑だから、

あと、知らない人にはついて行かないこと。この二つのことちゃんと守ってよ。」


「お前は俺のかあちゃんか?!」


「はいはい、二人とも喧嘩しないの!そんなにライと話したいの?」


「は?何を言ってるのシャロ?ふざけるのにも限度ってものがあるでしょ?」


「え?俺そんなに嫌われてる?」


「ご想像にお任せしまーす。シャロは何も知りませーん。」






ここは馬車の中、トルエノ家から王都までの移動途中。なぜか凄くディスられて傷ついてるライを放っておき、イリスは話を始める。



「昨日説明した通り、私はあの大会に出席だけはしないといけないの。だから王都へは少し早めに行って沢山ある仕事を終わらせていかなきゃならないの。誰かさんみたいに戦うだけじゃなくてね。」



ウグッと誰かの嗚咽が聞こえる。そしてそのままイリスは話を続ける。



「あと、シャロはロイテに頼まれていた買い出しをよろしくね。」


「はーい了解しましたー!」


「そして脳筋さんは優勝できたら鍛冶屋に連れて行ってあげるわ。まぁ、優勝じゃなかったら死んでるけどね。」



ライは鍛冶屋という言葉に少し反応するが、負けたら即死という事を聞いてまた消沈する。



「そういやどこで寝泊まりするんだ?王宮か?ご飯は美味しいかな?」


「そう王宮よ。まぁ私が作ったご飯よりは美味しいわよ。」


「その節は本当にすいませんでした!」



ライは必死に謝る。それを二人で笑って見ている。イリスはどこか嘲笑だが。

ライは少し気まずそうに話を聞く。








時を遡る事2日前、大会の4日前に当たる日である。トルエノ邸ではある一つの論争が行われていた。その内容は「ライとイリスではどちらが料理が上手なのか」という事である。事の切っ掛けはシャロの料理を食べているときライが・・・



「んー。やっぱりシャロの料理は美味しいよな。

ヘリスの料理も美味しいし、ここで料理店出したら結構儲かるかも。ん?そういえばイリスは料理できるの?今まで見たことないけど…。」


「シャロ達のような凄いのは出せないけどあんたよりはまともなモノができるわよ。」


「ほほう。それは俺への挑戦状と受け取って良いんだよな?俺の腕を舐めんなよ!」


「そうよ。あんたへ宣戦布告してやるわ。男が料理で女に勝てるわけないでしょ。今日の夕食で勝負しましょ。料理の内容は自由、それでいいわね?」


「あぁ構わない。食材はここの厨房の中のものだけな。シャロ、ヘリス、こういうことなんで今日の夕食は俺らで作るよ。」


「わかったよ!頑張れ二人とも!!」


「承りました。それでは私達は別の仕事をしてきます。」



彼女らはそう言って出て行った。残ったライとイリスは少し挑発して自室へ戻る。



2時間が経ち、ライは夕食の準備に取り掛かる。

厨房に到着し、手を綺麗に洗って作業に取り掛かる。イリスはまた別の場所で料理をしてるので最後の時までどんな料理が出てくるのかわからない。



「一人暮らし6年目の俺を舐めんなよ!!」



そう意気込んで冷蔵庫らしきところから食材を取り出す。作る料理は部屋で考えている。この世界には向こうの文化がないと推測し、一番家庭的な料理で大勢の人と食べるのに適してる料理を考えた結果、一番いいのは中華料理だと断定した。

日本料理も考えたが、日本料理は少しなまものが多いため初めて食べるのにはあまり適さないと思った。



「日本料理はまた別の機会にとっておくとして、

さて見た目は向こうと同じなんだな。ならもう俺が作る料理は出来たも同然だな!」



そう言って野菜を切り、肉を微塵切りにし生地を作る。と沢山の事をし終えていたらあっという間に時間が経った。出来た料理をお盆に乗せみんなが揃っているであろう場所に行く。



「お、イリスもできたのか?」


「あら、ライもできたのね。」


「「絶対負かす!!」」



まだ、お互いの料理は見れていない。

二人同時に着き、イリスから作った料理を出して行く。



「私が作ったのはグルガラのステーキにリンタケのスープよ。」


「おお!さすがイリス様どちらも調理が難しい料理ですね!」



シャロが解説をするが俺にはてんでわからない。

なんだそのグルガラとかリンタケってのは…。あれか、特殊調理とかが要るか要らないかってやつか?そして、なぜかもう勝ち誇った顔をしているイリスに舌を出して挑発する。



みんなが出された料理を食べ終わり、次は俺の番になる。まぁ、大方気付いていると思うが俺のはそんな大したもんじゃない。が、こいつらの驚く顔が眼に浮かぶゼ!くくく…。



「さて、今度は俺だな。まぁお前ら見てろよ。俺が作ったのは!泣く子も黙る羽根つき餃子!そしてそして…、醤油ラーメンだ!」



多分今は俺一人だけテンションが高い状態になってるが問題ない。食べればわかる。



「ぎょうざ?らーめん?なにその料理?」


「まぁ食べてみろって美味いから。」


「ん。んん?!んんんん!!」


「どうだシャロ?美味しいだろ?ラーメンは。」


「あ、こっちのぎょうざも美味しいわ!」


「だろだろー!餃子は本当に中華を代表する料理だと俺は思う!ほらイリスも食べてみろって。お前の料理は美味しかったぞ」


「な!?いつの間に…。ま、まぁいいわ。食べてあげる。・・・・あむ。んんん!お、美味しい…なんて…。この料理はライの地元料理?」


「ん?まぁそんなとこだ。」



みんな美味そうに食ってくれて嬉しいなー。今まで誰かに振る舞うなんて機会がなかったからな。

一応結果を聞いてみる。



「それで、結果はどっちだ?」


「うーんまだまだライには聞きたいことが山ほどあるけど、まずそっちね。結果は・・・ライの勝ちだね。」


「ま、まあそうなるかな…。今まで食べた事のない感じだったし…。」


「そ、そんな…。ら、ライに負けるなんて…。」


「ま、まぁなんだその…、ドンマイ!」


「それじゃあ追い討ちじゃん…。」


「あっごめん。」



シャロに注意されて謝るが、イリスは精神がどこか遠い所に飛んで行っていっていた。



「で、なんでライは料理ができるのさ?」


「あぁそれは俺がずっと一人で暮らしてたからだよ。多分6年ぐらいかなぁ…。」


「え!そんなに長い間一人暮らしだったんだ。お疲れ様です。」


「まぁ気にすんな、次はシャロ達に教えてやるよ俺の地元の料理をさ!」


「やったー!早く聞きたいなー」



という、楽しいイベントがあったってわけだよ。そこでイリスが負けちまったから、前のお風呂イベントと重なって今は激おこらしい。



そんな事を思い出してると王宮に着いたらしい。

外には同じ服を着た人間がうじゃうじゃいる。はぁ…。別に集団を意味するから、制服は嫌いではないが、少し苦手意識を感じる。

そんな事を思いながら馬車から降りる。



そこへ俺と同じくらいの身長の男が声をあげながら走って着た。段々近づくにつれて内容が聞こえてくる。



「イーリースー!!待ってたよ!やっと来てくれたー!」



俺はその男が喋る内容を聞いて、どこぞのキモオタを連想する。そして、こいつはそいつの生まれ変わりなんじゃないのかっという発想に思い当たり、走ってくる男の顔目掛けてドロップキックをかましてやった。





「てめぇは引っ込んでろ!!この出オチヤロォ!!!」





そんな怒声が王宮に響きわたった。





今回は新キャラがいないのでなにもありません。


最後にドロップキックをかまされてた人は、次回報告します。

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