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藤堂 静の話ー2ー

その日の俺は少しだけいいことが起きた。

いつも、ややつり目がちの目や180cmと高校2年生には少し大きめな身長のせいで、同級生の女たちには意味もなく怖がられていたが、唯一俺を怖がらないでいてくれる、幼なじみの阿霧 すみれ(あぎり すみれ)が俺にシュークリームをくれたのだった。俺はこの体型にも関わらず甘い菓子が好物で、しかも女の手作りだからさらに嬉しかった。 すみれは長い髪を流しながら、

「静は本当に甘いものが好きだね」

っと笑われてしまった。

どうやら顔に出てたらしい。

俺とすみれは幼稚園から今までずっと一緒にいたのですみれにはすぐに見抜かれてしまう。顔に表情が出にくいと言われ続けた俺だが、すみれにはいつも見抜かれるそんなすみれは俺にとって良き幼なじみであり、良き理解者でもあった。

「今日もバイト?」

「あぁ、一応な」

「いつも大変だね。無理したらだめだよ?」

っと教室の机から反射する夕日をまぶしそうに見ながら、後ろで腕を組んだ。

すみれのその行動に少し照れくさくなって

「いつも菓子、ありがとな」

っと顔を背けて言ってしまった。

そこに突然、友人の槻木 澪月 (つきのき みづき) があらわれるか否や、腕を組みながら僕の頬を人差し指でつつき、

「あ〜、静ちゃんモテモテ〜」

と意味わからないことをいいながらかおをにやけさせていた。

「澪月、図書室で待っているっていったじゃないか。」

「だって女の子がやたら近づいてきてベタベタされて気分悪かったんだもーん」

「その裏を私以外の女子に見せたら女の子のファン無くすわよ」

すみれが鼻で笑いながら言った。

「槻木くんは整った顔をしてるし、綺麗な金髪してて、ルックスも上の上なのに頭も良くて、運動神経抜群なのに性格は最悪とか、よくある設定じゃないですかーあらやだ、ごめんなさい口が滑って最後のは余計だったかしらー」

すみれは槻木を小馬鹿にしながら、口に手を当て槻木を見た。

「あれー?誰かと思えば静ちゃんに無、駄、に、ベタベタしてくる腹黒クイーンの阿霧様じゃないですかーご機嫌はいかがですかお嬢様ー?」

っと槻木もすみれに対抗し、この二人のあいだには火花が散っていた。

「槻木もきたし俺行くわ」

「じゃあね、静っとおまけにクソ金パ」

「じゃあね〜腹黒ネチネチ女」

2人はなんでいつもこんな仲が悪いんだろうと思いながら俺は歩き出した、まさかこのあと道端で少女を拾うとは知らずに、、、

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