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レベル7

「いらっしゃい、よく来たわね」

 魔女が現れた。普通に美人のお姉さんだけど、耳が長いってことはエルフなんだろうな。見た目以上に歳が、

「おっとそれ以上は考えない事ね」

 心を読むとはやはり只物では無いようだ。


「わたしはこの塔の管理者、魔女アンよ、歓迎するわよヒヨコちゃんたち」

「アン久しぶりね、バコタちゃんが下で困ってたから連れて来たわよ、どうせ案内させるつもりだったんでしょ?」

「この子がとんでもない物作ったから解析ついでに追い出しただけよ、案内はついでよ、どうせルイーダが一緒なんだから迷わないでしょ」

「分かってるなら話が早いわね、アリアハン大陸から出たいから旅の扉への道を開いて欲しいのよ」

「オルテガさん探しと魔王バラモスを倒して世界を平和にしに行きたいんでしょ、もちろん分かってるわ、だが、断るわ!」

 えぇっ、なんで。

「理由は簡単、このまま外の世界に出れば確実に死ぬからよ!」

「死ぬってそんな!」

「塔での様子も見させて貰っていたわ、はっきり言って真剣さが足りない、あなた達はおままごと気分なのよ、ルイーダあなたも過保護が過ぎるわ、死なせたいの?」

「そんなわけ無いでしょうが!私はただ」

「だったら優しさを履き違えない事ね、後悔したくないならね」


 確かにルイーダさんにずっと甘えてここまで来てしまった、優しくて頼もしくて頼っていた。


「わたしだって真剣です!本気でお父さん探して、魔王バラモス倒して平和を取り戻すんです!」

「だったら貴方の真剣な心、私に証明してみなさい!ミィナ!サクラ!プリン!バコタ!4人でかかって来なさい!」

「わたしも馬鹿にされたままは嫌だからね!やるよミィナ!」

「わたくしだって!遊びで付いて来たわけじゃありません!」

「あたいもやったるよー!」

「うん!みんなやろう!わたしたちがどれだけ真剣なのか分からせてやろう!」


「ふふっ、行くわよ!【ギラ】」

 わたしは剣でプリンちゃんと前衛、バコタちゃんはムチで中衛、サクラは魔法で後衛だ。

 魔女の先制牽制を耐えて攻撃に転ずる。

「こちらも行くよ【バギ】」

 サクラの魔法のタイミングで3人で距離を詰める。

「その程度ではダメよ【ボミオス】」

 くっ動きが鈍く。

「そーれ【イオ】」

 ぐはっ!


「くっ、強い」

「相手は魔法使いよ、近づければ勝機はあるはずよ」

「ミィナわたしに考えがあるわ、プリン、バコタちゃん一緒に合わせて、ミィナあなたが決めるのよ」


 サクラの作戦で魔女に一発決めてやる!

「いくよ【バギ】」

「あらあらまたそれ、それじゃあ」

「くらえ【石つぶて】」

「いきますわ【すなけむり】」


 3人の攻撃に乗じて魔女に斬りかかる。

「【かえん斬り】!!」

 魔女に剣が届く!


「悪くないわよ、でもね【スカラ】」

 ガッ!素手で剣を止めた!?


「まだまだね【メラミ】」

「ぐぁぁぁ!」

「「「ミィナ!!」」」


 熱い!痛い!ダメなの?わたしはこんなにも弱いの?この程度でお父さんなんて探せない、魔王なんて倒せない。


「ミィナこんなもんなの!貴方の想いはこの程度なの!私に見せてみなさい本気の貴方の力を!」


 わたしの本気、わたしの力。

「わ、わたしは!わたしはオルテガの子!勇者ミィナだーーー!!【ライデイン】!!」


 雷撃が周囲を光に包み込み、激しい轟音が響き渡った。

 わたしの意識はそこで途絶えた。








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