第1話 転生
俺の名前は、横沢連。どこにでもいる、思春期真っ只中の中学生だ。俺はそんないつも通りの日々を過ごしていた。その日も一人で帰っている途中だった。その時なんと一人の少女が道路に出ていった。そしてふと横を見ると、トラックが迫っていた。俺は少女を助けることだけを考えて、走った。そして少女は助かったが、俺は死んでしまった。
ここが俺が異世界に行くまでの俺の記憶。ここからが俺の転生ごの物語だ。
「痛ッ!やばいこれメチャっ痛...くない...?」
(どうしてだろう。確実に俺は轢かれたはずなのに...)
「てかここどこだろう?」
よく考えてみれば、まずこんな真っ白な空間にいるだけでおかしいのだ。
そんなこんな考えていると、
「まぁまぁ、落ち着いて。」
と、いう何もかも包み込んでくれるような優しい声が聞こえてきた。
「声?どこから?ていうか落ち着いてって言われてもこんな状況じゃ混乱するでしょ!普通!」
と言い返すと、また同じような声が聞こえてきた。
「確かにそれもそうね。私の姿を見たら、おたく...?と呼ばれる部類の、あなたなら分かると思います。」
謎の声はそういうと急に空が光り始めた。
「眩しっ」
そして次目を開けた瞬間にとても綺麗で天使のような真っ白な翼の生えた人が立っていた。
「これで分かったでしょう?あなたは、人助けをして死にました。ですので、異世界転生する権利を得られたのです。」
そこから数秒、脳の処理が追いつかなかってがすぐに正気を取り戻した俺はすぐに話し始めた。
「え!まじすか!そんなもん俺がもらっちゃっていいんですか!」
と、興奮気味に言う。すると目の前の美しい女性が話し始めた。
「まぁまぁ、落ち着いて。ここからは異世界に転生した時の場所タイミング、転生先の体の状況などを説明します。」
そして俺はそれを聞いた瞬間叫ぶ。
「よろしくお願いします!」
そして少し呆れた感じで小声で話す。
「チッ。マジで毎回毎回興奮するやつばっかじゃねぇか。あぁめんどくさ、マジ殺すぞクソが。」
すいませーん心の声漏れてますよー。
「はいそれでは続けます。まずあなたは、スキル授与式と呼ばれるスキルを貰うための式で、アレス・クレリアとして目覚めます。そしてそこであなたは、無能力のはずですが!大サービスで経験値獲得量10倍を授与しまーす!」
「え、いいんですか?!そんなのもらっちゃって!」
「いいですよ。流石に転生しても今と同じ無能なのは嫌でしょう?」
「あのさりげなくディスるのやめてもらえませんか?」
「やめませーん。はい続けまーす。まぁですが、もちろん周りの人に表示されるのは無能力です。まぁ理由としては、その方が面白そうだからですw」
(こいつ俺が興奮してたからか分かんないけど嫌がらせしてくる。しかもうぜー)
「ちなみにあなた双子の弟なんですが、兄のスキルは剣聖。剣とか系統の最強スキルです。」
「いいなー。そっちの方が強そうじゃん。」
「まぁ無視しますね。まぁなのであなたの扱いは、とてつもなくひどいです。まぁあとは家から一時的にバレないように出るとかして頑張ってください。」
「え、ちょ、ま、ゴボべガべボばぶがべ」
(なんか足元が水に...)
「それでは良い異世界ライフをー」
第1話 完