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星間航路の旅人  作者: 水縹
思い出が今になる
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6 たびだち

―半年後―


3月8日。10:00。


惑星ジエル・宇宙船籍登録受付。


「おまたせしました。こちら入力お願いします・・・はい、ありがとうございます。では、こちら証明書をお渡しします。最後に船名登録をお願いします・・・はい。登録完了すべて終了となります、お疲れ様でした」


事務手続きが終わると、6人座席の付いた移動カートに乗ったアンドロイドが奥から現れた。


この星では定番の、ツルンとした外表の無機質な人形フォルムだ。


「では、C―08のドックまでお進みください。案内及び説明は彼女からどうぞ」


『艦長ご案内します。乗組員の方がいらっしゃるようでしたら、待機ルーム経由で参ります』


「それでお願いします」


『かしこまりました。座席に座って安全バーを降ろしてください』


言われるままに乗り込むと、ピロ、ピロ、と可愛い音を出しながらカートは進む。


本来は床面を滑るように無音で進むのだが、接触事故が多発していたため音が出るようになっている。


窓口を抜け、広がるのは宇宙船の大規模ドックの入口。


大小さまざまな船が泊る区画の手前に、ドックを見学できる展望室のようになっている待合所がある。


停車場にカートを止めてもらうと彼はガラス張りの扉を開けた。


「登録完了。ユージン、ルイ行くぞ」


「はっ!シオ船長。艦長のほうがいい?」


「船長と艦長なら、艦長の方がいいけど対外的には代表で頼む」


「OKシオ」


「手続きスムーズに終わってよかった。さっさとこの星を脱出しよう?」


お揃いの、チャコールのブルゾンで3人は艦の指定位置にプレートを取り付ける作業にかかった。


襟裏、脇の下の切り替えが色違いの作業着ブルゾンの胸ポケットの左に宇宙公用語で名前、右に社章の結九曜紋。


「ちょ、シオ。艦名コレにしたの!?」


ユージンがプレートを見て、涙を流して笑いながらプレートを専用工具でとりつけていく。


「捻りすぎて痛くなる艦多いから、いいんじゃないか?誰のものか分かりやすくて」


ルイも、笑いが漏れる。


操舵はユージン。

オペレーターはルイ。

艦長席にシオ。


「目的地・双子惑星オトホシ【シュガーソルト号】出航」


サトウシオヤ商会のシュガーソルト号は双子惑星へ向けて出航する。


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