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星間航路の旅人  作者: 水縹
未知の星間航路
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2 こちらのみち

狭い航路はあるものの、高い山脈や大海が広がるように航行不可能領域が横たわっているため、銀河地図上は隣接してる大銀河帝国の横にありながら、この星間航路のラインは単独惑星国家が多い。


過去に侵攻を受けた事もあるが、モグラ叩きと言う反撃で撃退している。


しかし航行不可能領域とステラ惑星連合と大銀河帝国のあるため、3人が住んでいた空域とは貿易はあるがあまり交流がない。


星間航路とはいえ、はじめての空域を星間航路ワープが終わる頃起きてきたユージンは、空域図を確認しながら衛星アルツを目指す。


惑星と衛星をつなぐ搬送の技術が構築されてから、宇宙船の宇宙港は衛星にある。


重力や大気抵抗の強い惑星の離発着は、特殊なブースターや専用離発着空港や、特装加工が必要なためだ。


惑星アールは居住可能惑星の中でも、重力が少し強く、酸素濃度は少し薄いのか特色だ。


スポーツなど身体強化の合宿の場として人気が高いが、気軽に降りると大変な目にあいかねない。


そのため、宇宙港の衛星アルツではアルツ内のみの寄港と、衛星経由惑星アール行きの2つの入港が認めらめている。


シュガーソルト号は前者だ。


星の煌めきの他は漆黒の闇の中、衛星や惑星は灯火のように眼前に現れると、ホッとするものだ。


無事、宇宙港に着岸となった。


水や食料の補給と、アルツのホテルで2日ほど休暇を取る予定になっている。


「ご飯美味しいといいな。レーション悪くはないけど、なんか飽きるよねぇ」


「わかる」


「惑星毎にオリジナルレーションあるから、それは毎回入れる予定。気に入ったのあれば多め発注するから」


「レーションB」


「BCDが全部ロールキャベツとは思わなかっな。コンソメ、トマト、ホワイトソース。俺の携行食も補充してもらいたいが、羊羹多めで」


惑星アールは、重力のためか小柄でがっしりした体格の人がスタンダードて、艦から降りて食物の話をすると3人に向けられるのが、ハラハラした視線なのが新鮮すぎる。


「トレーニングマシーンはアール製って聞いたことあったけど、これは確かに信頼出来る」


ユージンは身長は170センチに足りないが、割としっかりめの筋肉がついている骨太の体格だ。


ルイは190センチ超えの長身で細身。


シオは178センチで普通体型。


全員が体重70Kg付近なのが、目の錯覚の図のようで面白い。


「シュガーソルト号の皆さんは【クエスト】されないんですか?」


宇宙港のアテンダントが、当たり前の事のよう言った言葉に3人は顔を見合わせた。


「クエスト?」


「もしかして、MELROSE(メルローズ)ラインは初めてですか?」


MELROSE(メルローズ)ライン?」


「惑星国家協定MELROSEから取りまして、このあたりの星間航路はMELROSE(メルローズ)ラインと呼称しております。星間運送マッチングシェア【クエスト】をご案内しますか?」


曰く、貨物室が空いて居るようなら荷物積んで運ばない?依頼人と仲介するよ。というシステムで、名称は【クエスト】。


宇宙港の専用窓口で受注出来ると言う。


話を聞いていると、チラチラと視線が集まっているのにルイは気がついた。が、見られているのはいつもなので気にしていない。


「綺麗ねぇ。お人形さんのよう、家に飾りたいわ」


「でも大っきすぎるわよ、あなたの家に入らないんじゃない」


愛でて陽気に笑っているだけで、実力行使はしてこない雰囲気は、惑星アールの住民がパワー系であることを自覚し、それに伴う倫理教育がしっかり行き届いているのだろう。


そう考えると、ジエルの享楽的な惑星観が犯罪者を生み出していたのかもしれない。やはり環境が悪かったんだなと、ルイはひとり納得していた。




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