4 ふねのなか
艦は自動運転システムが確立されていて、やることがない。
密室の船員室より、銀河を望む艦橋に3人は起きているときは居ることが多い。艦橋は飲食禁止のため、先の星間航路の確認や、次の入港の手続きや、動画の編集をしながらしりとりとかしたりする。
ここで、シュガーソルト号の案内をしよう。
宇宙港から宇宙船に乗り込むタラップが中央側面にある。その入口から入ってすぐのエアロック室の左右に扉。
船尾方向の扉の先は、貨物室や機械室。後部左右にある推進スラスターの間には、開口部があり、大型のものは直接搬入が可能だ。貯水タンクの給水口はここにあるので、給水車を入れて汲み入れをする。
機械室は、水循環システム、空調システム、発電設備等と動力炉が2機。
多彩な戦闘防御システム用の元々付いていた軍用炉と、星間ワープシステム対応の宇宙炉である。
宇宙炉のお陰で宇宙船は燃料という概念が無い。
【宇宙炉】はそういうものである。
銀河系に人を送り出した発明のひとつだ。
船首方面に進むと中央部への扉があり、下階は重力エリアであり、船員室、ダイニングキッチン、医務室、シャワールーム等の居住区となっている。
上部は艦橋で、右に操舵席、左にオペレーター、中央後ろに艦長席。艦長席には虎テープで囲まれ、【非常ボタン】と書かれた、拳大の赤いボタンが付いている。
少人数航行のシステムは確立されていて、宇宙港の入港や出港、星間ワープは自動運転が推奨である。
船首部分は前方スラスターと機械室。こちらの機械室は自動航海システムやソナー等があり、学習式自律AIが組み込まれてる。
まだ起動したてのAIは学習中で自律すれば、システムが話しかけてくるらしい。
また館内は自動補修【FAIRY】が清掃、自動補修のために放たれている。こちらも一定以上のエラーがあればお知らせの機能を有している。