悪の組織とは
キャラの紹介は後々していくので、取り敢えず
1リーダー
2主人公 雑野
3ベテラン 田中
4新人 唐井
5紅一点 川上
3「今回はまだマシだった」
1「ああ、何なら弱い部類だったな」
俺達、グループIは程よくぼこぼこにされ、ヒーローくん(リンクくん)が女性に駆け寄っている間に逃げ出し、眼だしマスクのまま基地に戻ってきた。
4「何なら、こっちが、勝てたレベルじゃ無いですか、なんか勿体ない気がするんですけど」
勝てる勝てないで言えば恐らく勝てただろう。多分リーダー1人でも良い勝負だと思うが、こっちは5人もいるのだ、本気でやって負けるのは無い事はないだろう。
1「分かっていると思うが、場所もそうだが、反応とか、タイミングを見る限り女の方からの拐ってくれって依頼なんだぞ」
3「えっそうなんですか?」
1「しかも失敗しても報酬は払うって、いう事は、つまりこういう依頼なんだよ。しっかり報酬の後払い分も入っているし、しかもあの女、隠しカメラで撮影してたしな」
依頼内容。丸々町にて、午前2時頃に、青いカバンで赤い帽子を被った写真の女性を拐って欲しい。報酬は前払い、後払いあり。拐い失敗でも報酬有り。
俺達悪の組織は依頼などを行い経営金を稼いでいる。
悪の組織に依頼する事は結構簡単である。
こういう風な依頼を悪の組織にする際は、わざと負けてくれとは出来ない。そんな依頼は通らないため、このような変な感じの依頼になる。
4「でも倒したら、倒したで、追加報酬があるじゃないですか?」
1「顔も名前も知らない上にあんな強さじゃ、初級レベルで賞金も期待できねぇしよ。だが、かなり顔が良かったから、もし大手の期待の新人って、パターンなら、なおかつ面倒くさいしな」
この世界では、ヒーローを捕まえ、身柄をある団体に引き渡すと賞金が貰える。その団体が、直接ヒーローの事務所とか身内などに交渉しているって話だ。なので強く、なおかつ有名だと報酬には期待出来るが、弱すぎたり知名度が低すぎすれば、買い取って貰えない場合もある。
一応悪の組織も同じなのだが、下っ端は使い捨てが多いので買い戻してくれるか期待できないし、幹部以上は幹部以上で普通に有名犯罪者なので、警察に持っていかれる事もある。
5「リーダー当たりみたいよ。もうネットに動画上がってるし」
3「えっ、マジっすか?」
1「やっぱりな」
川上が掲げたケータイを見ると、「新人ヒーロー早速活躍!!?」のタイトルで、名乗りを上げているリンクくんが写っていた。
3「なんで、期待新人だったら、面倒さいんですか?」
1「お前本当に何も知らずに入ったんだな?」
3「えっ。はい」
1「はぁ...まぁ、いいか。ここで面倒さいのは、まずヒーロースーツ。それと期待の新人って、だけじゃなく、大手ってことだ...」
ヒーロースーツまたは戦闘服と呼ばれるものがある。これには数多な機能があり、国が直接発行している。
その機能で大きいのは、まず運動神経の向上である。
《着ているだけで強くなる》と評判の商品で、動きに補正が入り、従来の物だと、元の運動神経の1.5倍良くなる。トップヒーローなどになると、もう少し運動神経上昇率が高いものになっている。
普段は腕時計型でスイッチや、音声入力で変身が可能になる。
そして悪の組織バージョンもあり、俺達の雑魚用は、運動神経の向上が1.2倍程度で、変装などに特化している。
幹部やボスクラスになると、軽い変装性能は着いたままヒーロースーツと同じ向上率をもつ。
そして戦闘服は一般で入手するのは不可能とされており、まず全ての戦闘服《戦闘時計》はオーダーメイドであり、専門の所でしか発注出来ない。主には、ヒーロー事務所か悪の組織だけである。そしてセキュリティがかなり厳しく、指紋認識、皮膚認識、音声認識、DNA認識、視覚認識があり、その内3つをクリアしないと装着すら出来ない。装着後も定期的に認識があり、先程の5つ以外にも謎の認証があるらしいが現在の所セキュリティの問題などで、公表されていない。
なので偽物など公式以外の類似品は、現在発見されていない。(見た目だけの偽物ならある)
その他の機能では戦闘服には視覚情報と共に行動記録が常に発信されている。どんな時に所にいたとか、何をしていたとか、その他色々個人情報が届くようになっている。勝負の勝ち負けでまでも。
なので、悪の組織に負けたなどの結果も勿論発信される。そしてヒーロー事務所は常に公式のサイトなどで、勝敗を公開している。
「えっ、それって、結構俺達ヤバいんじゃないですか?これ着たまま色んな事してますよ」
「それは大丈夫なんだよ。嘘の情報を公表しない限りは、訂正してこねぇし、そもそもヒーローと悪の組織ってのは特殊なんだよな。いわば国公式の娯楽みたいなものだからよ。俺達の行動も戦闘服から、何か公表される事はほとんどねぇし」