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如来ストリーム  作者: 古屋裕
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如来ストリーム ガブリエル

やあ、皆さん、ご機嫌如何ですか?


スタジオアガルタより、素敵なゲストと楽しい時間をお届けする、DJアフロの如来ストリーム。


時間となりました。


本日のゲストは、神の言葉を人に伝える役割を持つと言う大天使です。


キリスト教では、イエス・キリストの受胎をマリアに告げる役割を果たし、最後の審判でラッパを吹き鳴らし、死者を蘇らせ、天上の国に導くのも、この天使とされています。


それでは、ご紹介します。


大天使ガブリエルさんです。


よろしくお願いします。


「こちらこそ、よろしくお願いします。」


さて、ガブリエルさんと言えば、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教と言う、世界で最も、強い影響力を持つ三つの宗教の創設に関わっている訳ですが、現代では、宗教やスピリチュアルと言うと、アレルギーを起こす人が多くいますよね。


いや、申し訳ありません。

これは、大変、個人的な質問なのですが。


何を信じていようと、それはその人の勝手だと普段は、考えているのですよ。


にも関わらず、宗教やスピリチュアルと聞くと、無条件にそうした拒絶反応が出てしまうのです。


だからと言って、自分の人生に大きく関わっている訳でもないので、これまで、そうした反応には無頓着でいました。


しかし、この配信を振り返ってみると、自分自身の要因がそうした反応を引き起こしているのではないだろうかと、そう思えて来たのです。


如何でしょう?

その事について、何かお言葉を頂きたいのですが。


「そうですね、現代では、恐らく、そうした反応が一般的なのでしょう。

そうした拒絶反応の要因には、二通りのパターンが存在します。」


「一つは、今世において、学習して獲得した可能性と、もう一つは、過去世から引き継いでいる可能性です。」


「もっとも、学習によって獲得したように見える場合も、人によっては、過去世の体験が基になり、今世の体験を引き寄せているケースもあります。」


なるほど、分かりました。


しかし、先程、過去世と仰りましたが、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教のいわゆるアブラハムの宗教は、どれも輪廻と言う考え方を採用していませんよね?


「いいえ。イエスの時代の信仰に。

あるいは福音書に。

また、初期キリスト教時代の教父たちの思想に、輪廻転生思想は存在します。」


「後に、公会議等によって正統と異端とが峻別され、輪廻転生思想は、異端扱いとなったのです。」


そうなんですね。


「当たり前の話ですが、宗教には良い面と悪い面があります。」


「たとえ、どのように優れた考えであっても、それを使用する者の使い方次第では、人々を殺傷する、猛毒にもなり得るからです。」


その通りだと思います。

しかし、お言葉ですが、そのきっかけの一つに、ガブリエルさんの存在があると思うのですが。


「その事については、私も責任を少なからず感じています。

だからこそ、この配信にやって来たのです。」


ああ、そう言う事だったのですね。


「人々が、宗教に傷付き、失望してしまった気持ちはよく分かります。

それ故の不信感により、拒絶反応を起こしてしまう事も。」


「しかし、あなたの感じている疑問は、概ね正しいのです。

実害がないのに、この拒絶反応は明らかに過剰であると。」


そうです。


この拒絶反応は明らかに、自分のものでないような感覚があるのです。


「この問題は、実は、超越する事に対する恐怖と言う、別の問題をも内包しているのですが、この拒絶反応の基になっている出来事があります。」


ほほう、それは興味深いですね。

それは、どのような出来なのですか?


「端的に言えば、異端審問と魔女狩りです。」


う〜ん、異端審問と魔女狩りですか?


世界史の授業で習いましたよ。


異端審問は、確か、中世のヨーロッパで行われていたキリスト教の異端者に対する排除活動ですよね。


魔女狩りは、キリスト不在の後、キリストに代わって人々を癒す役割を担っていた、知識や能力のある女性が、教会によって迫害された事例だと記憶していますが。


「元々、この世界は、自分と異なる考えを持った人々に寛容でした。」


「異端者に対しての迫害は、かつて、この地上に存在していた、古の大陸が、海に沈んだ頃から始まったものです。

潜在意識は深く、そして、その影響が大きくなればなる程、人類が共通して抱える事になります。」


「真実を守り抜こうとした異端者や、突出した能力を持つが故に恐れられた異能者に対しての迫害は、人類の大きなトラウマとなっており、潜在意識に今もなお、深く刻まれているのです。」


ふむ。

それが、宗教やスピリチュアルに対しての拒絶反応だと仰るのですね。


「過去世において、迫害された当事者なら、尚更の事です。

その深い傷も壮絶な体験も、魂が記憶しています。

更に、そうした迫害によるトラウマが、女性の社会進出や、人類の潜在能力の解放をも阻害しているのです。」


言いたい事は、分かりますよ。


現在でも、そうした霊能者や異能者に対しての差別意識はありますからね。


仮に、自分の子供に、そうした能力が備わっていると分かったのなら、喜ぶよりも混乱するでしょうね。

或いは、そうした能力に、蓋をしようとするかも知れません。


「そうでしょうね。

しかし、そうしたトラウマを、癒さない限り、自分らしく生きると言う事は、理想でしかなくなってしまいます。」


「かつてのトラウマを癒し、自分らしく生きる事を助ける。

本来の宗教の目的とは、そうしたものだったのです。」


そうなんですか?

人々を、神に帰依させる事が、宗教の目的だと思っていましたが。


「どうあろうと、神は常に、その者とあります。

ならば、神に帰依させる必要などが、何処にあるのでしょう。

そもそも、ナザレのイエスですら、神の存在を疑ったと言うのに。」


キリストが磔の際に言った言葉ですね。


我が神、我が神、どうして我を見捨てるのか。


「そうですね。

神は自ら助くる者を助くのです。

しかし、人は誰しも、自分を信じられなくなる時があります。」


「スピリチュアルや宗教は、そんな時の為の手助けであると思って下さい。」


それだと助かります。


「神に対して、自由に考えると言う事は、自分自身に対して、自由を許す事でもあります。」


「相手を自由にしないのに、自分が自由になれる道理はありません。

ならば、戒律で縛る、今までの神とは、余りにも不自由な神でありました。」


それでは、人はもっと自由になっても良いのですね。


「もちろんです。

あなた方を捕らえる為の世界は、消え去りつつあります。

そして、そこに捕らえられていた魂も次々に、別の世界へと移行しています。」


「生きている、あなた方も同じように、パラレル世界に存在している別の自分との統合が始まっています。」


別の自分ですか?


「それは、神から別れた、あなたと違う次元を生きている、あなたの分魂です。」


「余りにも深い断層に阻まれ、暗い世界に今も囚われてしまっている、あなた。

そして、大災害から生き延びる為に、地底や海底に逃れた、あなたなのです。」


いや。


そうした多層次元のお話は、聞いていても、イメージし辛いですね。


つまり、4次元の世界と物理次元の世界との統合が始まっていると考えて良いのですね?


そして、それは4次元に存在している自己と、物理次元の自己との統合をも示すと。


「そうです。そして、その統合が持つ意味とは、その人が元々持っていた、未だ知らない可能性そのもの。」


ああ!

分かりましたよ!


最後の審判の時に、死者を蘇らせて、天国に連れて行く天使は、ガブリエルさん、あなたですよね。


つまり、今が、その時なのであり、この物理次元と、4次元世界の統合こそが、それを言い表しているのですね。


「ふふふ、良く気が付きましたね。

現在、人は肉体に留まりながら、5次元世界の移行を目指しています。」


「もはや、この世には、地獄も煉獄も、必要はない。

つまり、あなた方が望みさえすれば、この世界が地上の楽園、エデンとなるのです。」


「人類が、エデンから追放され、悠久の時が流れました。

私は、人類をエデンの園に連れ戻す為に、神より遣わされた天の御使なのです。」


いやあ、今回は、私の個人的な質問に、お答えして頂き、ありがとうございました。


「こちらこそ、感謝しています。」


「それに、全ては一つです。

従って、私的な質問などと言うものはありませんから、お気になさらぬように。」


ありがとうございます。

それでは、時間となりました。


DJアフロの如来ストリーム。


また、次回お会いしましょう。

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