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如来ストリーム  作者: 古屋裕
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如来ストリーム 大国主

やあ、皆さん、こんばんは。


素敵なゲストと素敵な時間を、お送りする如来ストリーム、楽しみに待っていてくれたかな?


本日のゲストは、日本神界より、この方に、お越し頂きました。


日本の礎を築いたと言われる、大国主さまです。


宜しくお願い致します。


「うむ。よろしく頼むぞ。」


さて、大国主さんと言えば、因幡の白兎や、国譲りの神話、更には、縁結びの神としても知られています。


そんな大国主さんには、いくつか伺いたい事があるのですが、まず、国譲りの神話の真相から、お話して頂いてもよろしいでしょうか?


「良かろう。」


「元々、この日本は、我ら出雲神族が治めていたのじゃが、高天原から、天孫族がやって来ると、この地の統治を巡って対立する事となったのじゃ。」


「我ら出雲神族は、緩やかな連合勢力じゃった。」


「しかし、天孫族に比べ、装備が劣る上に、連合からの離反や、裏切りなども重なり、我ら出雲神族は、ついに滅ぼされたのじゃ。」


「滅ぼされた、我ら出雲神族の祟りを恐れた天孫族は、大社を建て、大国主として、その魂を祀ったのじゃ。」


なるほど、それが、大国主さんなのですね。


「そうじゃ。そのいくさで命を落としたつわもの共こそが、我なのである。」


「我が、幽界の神事を担当としているのは、それ故じゃ。」


なるほど、それが出雲の国譲りの真相なのですね。


しかし、元々の土着の神であった出雲の神々は、天孫族と言う、征服者に滅ぼされてしまった訳ですよね?


そうした怒りはないのですか?


「この国は、我らの屍の上に成り立っておる。

よって、この国を間違った方へと導こうとするのであれば、我らの怒りが下るであろうな。」


くわばらくわばら。

やはり、日本神界は、恐いですね。


では、次に、大国主さまが治めると言う、幽界について、お話を伺いたいのですが。


「幽界は、黄泉の一部であるが、人は死ぬと、輪廻の為に、一時的に、この幽界で待機する事となる。」


「しかし、既に、黄泉と共に、この幽界は取り払われつつある。」


「これは、予てから、宇宙的規模で計画されていた事なのじゃ。」


確かに、言われてみれば、閻魔大王も同じような事を仰ってましたね。


その幽界が消えると、どうなるのですか?


「今までは、仏陀やキリストのように、あらゆるカルマを昇華させ、解脱するより、この世界から抜け出す事は出来なかったのじゃ。」


「さて、逆に、お主に尋ねるが、今、これ程までに、異世界転生の物語が、流行っている理由を、考えた事はあるか?」


はは…。


大国主さまから、異世界転生の話が出るとは思いませんでしたが、まさか、この事実に、気付かせる為って話ではないですよね?


「そのまさかじゃよ。

元々、お主らは、他の宇宙にルーツを持つ者達じゃからな。」


「今までは、この世界でしか輪廻は、許されておらなんだ。

しかし、これからは違うぞ。

好きな世界に好きなように行けるのじゃからな。」


これ、確かに異世界転生ものですね。


ああ。以前の配信でも、人類はこれから、宇宙に進出するって言ってましたものね。


うわっ、そう言う事だったのか!


では、大国主さまは、幽界が消えた後は、どうするのですか?


「我らは、もう一段高い場で、活動する事となる。

よって、近い将来、この地上の統治権は、神の手から、お主らの手に譲渡されるじゃろう。」


いやいや、さらっと、凄い事を言いましたね。

それって、国譲りのお話ではないですか。


「お主らは、これからは、様々な者らと、縁を結ばねばならぬ。」


「逆に、不必要な縁を切らなくては、そうした縁には、結ばれぬ。」


「縁結びとは、縁切りでもある。

そうやって、己を磨く為に、悪縁を切り、良縁を結んで欲しいと、我らは、切に願うておる。」


いやあ、なかなか衝撃的なお話でしたね。


いよいよ、宇宙時代に突入ですか。

楽しみですね。


「そうじゃな、詳しい話が出来る者を、こちらで用意致そう。」


ありがとうございます。


まだまだ、聞きたい事は沢山ありますが、残念ながら、時間となってしまいました。


それでは如来ストリーム。


また、次回お会いしましょう。


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