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如来ストリーム  作者: 古屋裕
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如来ストリーム 木花咲耶姫

やあ、皆さん、こんばんは。


スタジオアガルタから、素敵なゲストと、楽しい時間をお送りする如来ストリーム。


始まりましたね。


今回は、ゲストを、ご紹介する前に、この配信を楽しみにしている、リスナーのみなさんから頂きましたお便りを、ご紹介したいと思います。


ペンネーム、“惑星連合総司令”さまより、「いつも、配信を楽しみにしています。銀河の果てから応援しています。」


ありがとうございます。


次に、ペンネーム、“銀河連盟評議会長”さまより、「いつも楽しみにしております。この配信は、我ら宇宙で暮らす者にも大人気です。この配信が、宇宙に調和をもたらしますよう、お祈り申し上げます。」


ありがとうございます。


銀河を越えて、宇宙人にも大人気。


如来ストリ~ム。


さて、今回のゲストは、この方をお招き致しました。


富士の高嶺に、おはしますは、この女神。


ご存知、木花咲耶姫コノハナサクヤビメさまです。


よろしくお願い致します。


「ホッホッホ…。こちらこそ、よろしく頼むぞ…。」


さて、前回、瓊瓊杵尊ニニギノミコトさまが、いらっしゃった時に、一つ、お伺いするのを忘れていた事がございました。


それを今回は、妻神である、木花咲耶姫さんに、お聞きしたいと思いますが、よろしいでしょうか?


「うむ、良いぞ…。」


では、お尋ねしますが、神話では、天孫である、瓊瓊杵尊は、二人の姉妹を嫁にと、父である大山祇命オオヤマヅミノミコトさまに言われたと、ありますね。


ですが、結局、妻として、娶ったのは、美しい妹の木花咲耶姫だけで、醜い姉の磐長姫いわながびめは、追い返してしまった。


神話では、この時の呪いで、人の寿命は、短くなったとありますね?


つまり、この神話を見る限り、人は、本来、もっと長生きが出来たと考えられる訳ですが…。


姫さま、早速ですが、このお話の真相を、お聞かせ頂いてよろしいですか?


「ホッホッホ…。この話はな、ただの寓話じゃ…。」


「だから、安心せい、このような不埒な事実はない。」


ふむ。


しかし、この話が、寓話であると仰られるなら、何かしらの意味や、意図があると言う事ですよね?


「もちろん、そうじゃ…。かつての人類は、もっとずっと長寿であった。」


「その悲劇と共に、この寓話には、不老長生に至る秘密が隠されておるからの…。」


ほう、不老長生ですか、ちょっと前に、そうした話題が何かありましたね、細胞がどうのとか…。


「ホッホッホ…。不老長生まで、あと、一歩と言うところよの…。」


「そなたらは、そうした長生きにまつわる技術や発見などは、一部の学者が行っておる事であって、自分には無関係と思っておろう?」


違うんですか?


「もちろん、そうした技術者や研究者のたゆまぬ努力の賜物である事は、間違いはない。」


「しかしな、それだけでは、わらわや、神界の者は、絶対に許可は出さぬのよ…。」


「特に、不老長生など、これまでの人のありようを根本的に変えるような事は、我らとて、そう易々と、許可は出せぬのじゃ…。」


「もっとも、今の状態で、人が長生きしたところで、苦労や不幸が長引くのが、オチじゃろう…。」


つまり、人の為にならない事に、許可は出せないって事ですね?


「そうじゃな…。」


「しかしな…。人が生き方や、考え方を根本的に変えるのであれば、話は別じゃ…。」


「仙人は、何故に不死であるのか分かるかの?」


ふむ、それは、何故でしょう?


「かの者達は、己にある陰と陽を統合させたが故に、もはや死とは無縁の者達じゃ…。」


「己の中の善い面も、悪い面も、己ととして受け入れておるので、死ぬ云われもないのじゃ…。」


ああ…!


つまり、それが、木花咲耶姫と、磐長姫にまつわる寓話になるんですね。


人は、悪い面を自分の一部として受け入れられないが故に、必ず死を受け入れねばならないと言う…。


人の寿命が短くなる云われが、そうなんですね?


「ホッホッホ…。そうじゃ、だからこそ、人は、己の影を嫌い、今も争い続けておる…。難儀な事よ…。」


「もっとも、人が善い面だけを、追い求めず、悪い面をも、己のものとして、受け入れるのであれば、人の寿命は飛躍的に延びるやも知れぬな…。」


つまり、人々の意識のレベルに伴って、そうした長寿にまつわる、発見や技術が、日の目を見ると?


「そうじゃな、それは、そうした研究に携わらずとも可能な、人々の心の賜物じゃな。」


「もっとも、人は自分の身体や摂取すべき、食事に対しても吟味せねば、ならぬ。」


「それ故の肉体じゃからの…。」


はい、食事も、アルカリや酸性と言った、陰性や陽性に気を付けて、バランスよく摂取するって事ですね。


「ホッホッホ…。そうじゃの…。そうした考えにも偏らずじゃ…。」


「わらわは、不死を司る、富士の神…。」


「わらわとて、人が永きに渡り、幸せを謳歌する、そうした時代の幕開けを願っておるぞ…。」


なるほど、今回のテーマは、陰と陽との統合ですね。


「そうじゃな…。そして、それは、人の寿命のみならず、調和や平和への道標じゃ…。」


いや、もう少し、お伺いしたい事もありますが、残念ながら、時間となりました。


木花咲耶姫さま、本日は、どうもありがとうございました。


「ホッホッホ…。うむ、こうした雑談も悪くなかったぞ…。」


それでは、如来ストリーム。


次回、お会いしましょう。

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