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魔物達の鉱山都市建設


さて、ファンタジー世界に来て2日目の朝。

起きて来たスライム3人娘達と一緒に朝食を摂った。そして今日は鉱山基地の続きだ。


鉱山基地の居住区は規模から鉱山都市と呼ぶ事にした。

そしてその鉱山都市はほとんどが完成していた。

大型居住施設……多人数が住める寮。

大食堂……多人数が食事をするための大型施設。

で、後はストレス発散用の建物。

大体育館……屋内スポーツをするための大型施設。

大闘技場……模擬戦をするための大型施設。

大カジノ……賭博をするための大型施設。

大浴場……各種風呂を揃えた大型銭湯。

大酒場……酒を飲むための大型施設。

今回、そのストレス発散用の建物を作ったのは魔物達の改造を知能タイプとしたため必要となったからだ。魔物達の改造容量に対して洗脳に回す分をゼロにして、知能アップを全振りしたのだ。

だからこその娯楽の施設だ。魔物達の働きによって順次使えるようにするようにでもしようか。

で、改造は昨日の内にレッドとイエローがそれぞれの魔物に人間と同等の知能と知識、文化レベル、一般的感性を付与する手術をしている。大体で200匹ほどの数だ。

「同じゴブリンなのになんかそれぞれ違うんだよね〜。」

「イエロー。多分それは個性って奴だよ〜。」

「ほーん、個性ね〜。」

レッドとイエローが改造した魔物達について話している。各魔物に種類は関係なく個性が発現しているようだ。ゲーム中だとそれぞれ性格というパラメータで表現されていた。

今回の改造では某悪の勢力に登場するスター◯クリームのような裏切りの個性を持つ個体が誕生する可能性が実はある。ただそれぞれが非力な魔物であるため200匹程度が束になっても俺はおろか、レッド1人相手にも勝てはしないから心配はない。

心配は無いが、そういった輩も含めて、そもそも経営ゲームにおいて謀反が起きるのは統治能力や管理能力に問題があると言わざる負えない。やはり謀反ゼロが基本だ。


今回、捕まえた中で改造した魔物達は以下だ。

ゴブリン

コボルト

オーク

オーガ

それぞれ人型の魔物だ。

人型ではない魔物は今回改造の対象としていない。


その後、スライム3人娘達に200匹ほどの改造した魔物達を広場に集めてもらった。事前に朝メシを食わせるようにも言ってある。

で、俺は空を飛びながら拡声器を使って話す。

「気分はどうかな? 諸君。君達にはこれからこの鉱山基地で働いてもらう。ここでの生活が不満であればここを去るといい。君達は本質的には自由だ。だが! 帝国は「あだなす者」には容赦はしない。ここでの生活は「問題」を起こさず周りと「協力」して「成果」を出してくれ給え。「改善」のために必要なものがあれば「上申」し給え。君達が「成長」する事を帝国は望む。それでは諸君。……帝国のために!」


「「「「「帝国のために!」」」」」

魔物達は静かに話を聞いていたし恭順の意を示した。200匹もいれば力の差を感じ取れずに帝国なんぞと騒ぎだす跳ねっ返りが、1匹はいるかとも思ったがそうでも無いようだ。

その後、魔物達は解散した。各作業分担についても自分達で話合って決めろと言ってある。基本方針となるマニュアルは田中 雅也が働いていた会社をもとに簡単に作った。そこそこのホワイト企業だったから参考になるはずだ。そして、ここはほぼ完全に魔物達の自治区になるだろう。鉱物資源を帝国に上納するためのな。


俺はスライム3人娘にだけ話す。

「この鉱山都市から去る魔物がいれば殺せ。その行為は帝国にあだなす事と同義である。」

「はい〜。」

「わかりました。」

「あいさ〜。」

しかし、魔物達は不思議と従順だったな。1人でも謀反の意を示す個体がいれば見せしめとして帝国の力の一端を示せたというのに。不要だったようだ。

「3人はしばらくここの管理と監視をしろ。間違いがあれば是正しろ。そしてここの上申はお前達が受けて捌け。判断に迷う事があれば俺に聞くように。」

組織内で重要な報連相を徹底させて、魔物たちの監視と管理をスライム3人娘に任せた。


その後の事だが、この鉱山都市を去る魔物というのは1匹も現れなかった。後でブルーに理由を聞くと、最初は恐怖から従うというのもあったが、森での生活より快適だからとの事。

ふむ。そんなものか。



この鉱山都市が出来て時間が経ったある日の事。大食堂では魔物達がガヤガヤと夕食を食べている。その中に仲の良い2匹のオークがおり、1匹のオークはチキン南蛮定食、もう1匹は焼肉定食を食べている。

「やっぱここのメシ美味えな。森で木の根っこ食ってた時が懐かしいぜ。」

「ああ、外の知能の無い魔物には戻りたくねえな。おう、この後カジノ行こうぜ。」

「おめえまたスッカラカンになっぞ。」

「良いんだよ。宵越しの金を持たねえってな!」

「おっ! おめえさん粋だねえ!」


魔物達は江戸っぽい独自の文化を作り出していった。


「そういや、ヒッグスの奴どうした? 最近見ねえな。」

「あいつは新しいジギョウの上申に行ってるんじゃねえか? 今日はユウキュウ使ってたしよ。」

「あいつも好きだねぇ。ま、面白いジギョウなら採掘メンジョになるし、都市に楽しみが増えるんだ。いい事だな。」

「だな。」

「帝国は良い所だよ。帝王の顔は見た事無いけど。」

「だな。ってヴァイスクラウド様は帝王じゃないのか?」

「いや、あの方は織聖(しきせい)っていう帝国2番の位だったはずだ。」

「ふーん。ま、俺たちには関係のない上の上の事だな。」

「だな。」


鉱山都市は今日もやかましい。



#0001基地(名も無き洞窟) 本拠地

構成員4人

※ジェシカ改造中 15%

#0002基地(ウィズダール山脈-中央6) 鉱山基地

構成員210人

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