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ヴェンデルの改造完了?


これからヴェンデル改造完了の確認をする。

俺は基地に戻ると手術室に向かった。ジェシカも連れて。


「プチレッド達。治療ポッドを開けろ」

「「「はい〜」」」

治療ポッドを開けて現れたのは黒髪短髪の優男だ。古黒龍ヴェンデルの改造だが人間アステムの体を素体としており基本形態は「人間」とした。100メートルを超えるサイズの龍では基地内に置き場が無いからの措置だ。

そしてヴェンデルにはワイバーン兵士達と同じ「変身」の特性を持たせている。ワイバーン兵士は「人間⇄ワイバーン」のみの変身しか出来ないがヴェンデルはやはり改造容量が高かったので「人間⇄古黒龍」だけではなく他の「変身要素」も加えた。

そしてヴェンデルにはワイバーン兵士達と同じく帝国や俺に忠誠を誓うように洗脳を施している。


「気分はどうかな? ヴェンデルよ。」

「気分は……悪くないが俺……は? この体は?」

「お前を改造した。アステムの体を素体としてな。これでアステムとずっと一緒だ。今までで1番大変な改造であったぞ。」

「まったく。ヴァイスはとんでもない事を考えるねえ。」

「ジェシカよ。私は構成員となる者の希望は叶える方だ。お前もそうであったろう。」

「まあね。でも多少ズレてるけどね。」

「ふむ。そうなのか?」

「そうだよ。」

これでも構成員の状態を超絶好調に維持するのには自信があるのだが。


「ヴェンデルよ。お前にはワイバーン兵士による軍団、龍空士軍団を率いてもらう。」

「ああ。わかった、ヴァイスクラウド殿。その任を謹んで受けよう。これから帝国に忠誠を誓い帝国のために働こう。」

洗脳は特に問題は無いようだったのだが……


「だが……だが俺は……。」

「ふむ。どうした?」

「やはり冒険の旅に……ヴェンデルと共に冒険の旅に出たいのだ。俺は……」

ヴェンデルはヴェンデルと旅に出たい? 何を言っているのだ? しかもヴェンデルは命令をはっきりと無視しているが……


と、ここでジェシカが問いかける。

「あんた。もしかしてアステムかい?」

「ああ、俺はアステムだ。だがヴェンデルでもある。」

なんとヴェンデルは自分がアステムだと言う。

「おい。違うだろ。俺はヴェンデルでアステムはオマケだ。」

「な!? ヴェンデル! オマケって事は無いだろう。」

「それに俺は帝国に忠誠を誓った身だ。また冒険の旅に出たいとは思うが帝国を離れる事など出来ぬ。」

ヴェンデルはずっと1人で喋っている。

「ヴェンデル? こうして話すのは久しぶりだがなんだか様子が変だぞ?」

「いや変なのはアステムの方だ。帝国には尽くさねばならぬ。……そうだ。お前も龍空士軍団に入れ。共に軍団を統率しようではないか。」

「ヴェンデル! やはり何かおかしい。……ヴァイスクラウド殿。私を復活させてくれた事には感謝するが……我が友に何をした?」

ヴェンデル(アステム)は鋼の剣 (装備させるつもりで置いておいた)を持とうとするが、

「おい。やめろアステム!」

「離せ!ヴェンデル!」

ヴェンデル(アステム)は剣を持ったり離したりをやりつつ暴れている。ヴェンデルが1人で何やら暴れている様は側から見てると完全に一人芝居の茶番なのだが。


「やはり洗脳は失敗しているのか? ……睡眠(スリープ)

俺はヴェンデル(アステム)を一旦眠らせる事にした。

「ジェシカよ。ヴェンデルにアステムの人格が発現しているようだがそれは何故だと思う?」

「おそらくだが……アステムの骨が影響しているねぇ。」

「骨? ……もしや骨に残っていたという魔力か?」

「ああ。おそらく「シャーマン」の特性を持つ魔力だったんだろうね。勇者は死んでも後継に技を受け継いだり助言をしたりするって聞くからね。だから今のヴェンデル体には元のヴェンデルの魔力とアステムの記憶や人格を内包したアステムの魔力の2つがある状態だね。不安定な状態なのによく体が壊れないもんだよ。」

誰々の魔力とか不安定な状態とかはよくわからないが、

「ジェシカよ。その不安定な状態を安定化出来るか?」


「ああ、やってみるよ。要は2つの魔力を混ぜて主導権をヴェンデルの方に持ってけば良い。あと確かヴェンデルの変身の1つに「コピー分身」ってのがあったね?」

「ああ。」

コピー分身は「変身」の一種で自分の肉体を分身として作る事が出来る。

「じゃあちょっとそれも考慮して……ヴェンデルを魔法的に改造するよ? 良いね? ヴァイス?」

「ああ、任せた。」


やはり魔法の知識に長けたジェシカを我が帝国の構成員として正解だったようだ。

そう言えば魔力の方に人格があるならば先日のワイバーン兵士の洗脳失敗もそんな所が原因だろう。物質的な脳の洗脳だけでは完璧では無く魔力という物が邪魔をしていたという事か。

「どのくらいで終わる?」

「すぐだよ。ちょっと待ってな。」


俺はヴェンデルの再改造を待つ事にした。


#0001基地(名も無き洞窟) 本拠地

構成員5人

ヴェンデル 再改造中 完了まで……すぐ

#0002基地(ウィズダール山脈-中央6) 鉱山基地

構成員317人

#0003基地(古黒龍の洞窟) 魔石採掘基地

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― 新着の感想 ―
[一言] やばい2つの人格?が葛藤してる所で興奮してしまったw
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