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第3基地は雪山基地 (暫定で)

俺は古黒龍 ヴェンデルを完膚なきまでに叩きのめした後、睡眠ガスを浴びせて眠らせた。

そしてさあ本拠地に転送しようとしたのだが……転送できなかった。

「ふむ。なぜ転送出来ない?」

転送の原理は確か転送ホールを瞬間的に生成してそのホールに対象を物理的に通す、だったか。ホールの生成とヴェンデルの物理的な移動は可能なようだが「生成したホールを通す」事が出来なかった。

何度試してもダメだった。

とりあえずヴェンデルの事は保留にして俺は鉱山基地に戻る事にした。


鉱山基地に戻ると既に建物の火は消化されてケガ人は全て治療室に運び込まれた後だった。


コンソールで鉱山基地の状況を確認する。

大型居住施設……破壊率:98%

大食堂……破壊率:95%

大体育館……破壊率:85%

大酒場……破壊率:67%


構成員コンディション

超絶好調:43/205人

絶好調:78/205人

普通:60/205人

負傷中:24/205人


「被害は少なくないな。何という事だ。」

数値で確認すると都市経営においてミスをしたという実感があり悔しさがこみ上げる。せっかくスライム3人娘達が構成員達のコンディションを高く維持させたというのに。

経営ゲームをやる者としてこれは失態だ。

この都市は盆地であるし周辺には危険なモンスターなどいないから安全だろうという思い込みから来た失態。やはりもっと広範囲に渡る周辺の調査と防衛システムの建造を早急にすべきであった。と思うのは後の祭り。やってしまった事は仕方が無いから今はそれの挽回をせねばならない。


「レッド、ブルー、イエロー。広場に集まれ。」

「はい〜。」「はい。」「はいさ!」

俺は3人を通信で呼び出した。

「次週の採掘作業は中止だ。都市の修復と構成員のケアを優先させる。」

まずは都市の早期復旧が最優先。

次にこの鉱山都市の防衛システムの建造が必要だ。だが防衛システムを作るための資源がまだ少し足りない。

それは次の課題としてヴェンデルの所に戻るか。


俺はその後、レッド、ブルー、イエローを連れて再びヴェンデルの元を訪れた。

「お前たち。このドラゴンが基地へ転送出来ないのだ。何故だかわかるか?」

3人に聞くとレッドとイエローは首を傾げた。

だがブルーはドラゴンの体をまじまじと見た後、答えてくれた。

「何か黒いモヤモヤしたのが体に見えます。それがこのドラゴンを縛っているような……」

「ふむ。俺には何も見えないが……もしかして魔法か?」

「はい。魔法だと思います。」

魔法か。そのヴェンデルを縛っているという魔法をどうにかしないと駄目か。魔法の事がわかる奴はこの帝国には……1人居るな。

俺はコンソールでジェシカの治療と改造状況を確認すると、


ジェシカ……改造完了まであと17時間


あと半日以上かかるか。

完了まで待っていたら流石にヴェンデルが目覚めてしまう。

うーむ。


そうだ。ここにも基地を建造しよう。ここを基地の設備の1つ「大牢獄」とすればヴェンデルを無力化したままに出来る筈だ。そのためだけに基地建造など普通はしないのだが部屋建造用の建材はまだ十分に残っている。


第3の基地はすごく暫定的だが雪山基地としよう。

と意気込んで基地建造をしようとしてみたが出来なかった。

「支配地域ではないため基地を建造出来ません」

「周辺に敵生体がいるため基地を建造出来ません」

と、コンソールに表示された。

次から次へと問題が見つかるな。

「お前達。周辺のワイバーンを捕獲する。根こそぎだ。」

「はい〜。」「はい」「はいさ!」

俺達は周辺マップに表示される敵生体を全てーー殆どがワイバーンだったがーーを捕獲した。

その数100匹ほど。


あらかたワイバーンを捕まえると周辺の敵生体はゼロになったのかコンソールにログが表示された。

「周囲の敵生体を排除しました。」

「古黒龍の洞窟を支配しました。」


俺は基地作成を実行した。

作るのは基本の発電所に加えて大牢獄だ。

「よし。ひとまずこれで良いか。」

俺はコンソールを見てヴェンデルが投獄されている事を確認した。あとはジェシカの改造が終わったら魔法の事を聞いてみよう。


次は……

そうだ。捕まえたワイバーン共を兵士として改造しよう。そして鉱山基地の防衛をさせるのだ。防衛システムを作るための資源が集まるまで。


俺はコンソールでワイバーンの改造容量を確認する。ワイバーンの改造容量は割と多かった。

ヴェンデル改造の構想は人間アステムを素体とした「龍人」とする事だが……ワイバーン達も同様の改造が可能な改造容量があった。ちょうどこの洞窟に人間の骨が大量にあるしこれを素体として使おう。


そうと決まれば改造だ。

「よし。次はワイバーン達の改造だ。全員を兵士とし、鉱山基地の防衛をさせる。お前達、本拠地に戻るぞ。」

「はい〜。」「はい」「はいさ!」


俺達は本拠地に戻ってワイバーンを改造した。

人間の骨を素体として……「変身」の要素を入れて……ある程度の知能と知恵と洗脳も加えて……。

などなど改造が完了した頃にはすっかり夜になっていた。

「ヴァイスクラウド様。ワイバーン兵士用の居住施設等拡張建設を開始しました。明日の朝には完成すると思われます。」

「うむ。連絡ご苦労。」


今日はここまでだな。


明日はジェシカの改造が完了する予定だ。ジェシカにヴェンデルにかかった魔法の事を聞かなければ。


#0001基地(名も無き洞窟) 本拠地

構成員4人

※ジェシカ改造中 89%

#0002基地(ウィズダール山脈-中央6) 鉱山基地

構成員210人

#0003基地(古黒龍の洞窟) 雪山基地 (暫定で)

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