超鈍感女の子 vs 俺様体育系?6
時間がずれたからかお店はどこも空いてた
「くぅは何食いたい?」
「…お水」
「わめいたからなぁ」
「あの状況じゃ仕方ないでしょ」
恥ずかしくて
(/o\)
穴があったら入りたい気分だった
「くぅ寒くない?」
「…ぅん」
濡れた上着は係員の人がどこかで乾かしてきてくれたし
医務室の看護婦さんが髪を拭くタオルを貸してくれた
「まだ3時前だしもう少し回ろうか」
ガク先輩の提案でそのまま予定続行
食べ終えてガク先輩の横に行こうとしたら
「お前はこっちだ」
ってタク先輩に捕まった
タク先輩の声が聞こえてたのか、みうとガク先輩はスタスタ先に行っちゃった
「行くぞ」
「……」
居心地わるっ
黙って少し後ろから歩いてたら急に振り向かれた
「ほら手」
って右手を繋がれて引っ張られる
タク先輩の手おっきぃ
初めて繋いだんだ…
引っ張られるように歩きながら、タク先輩の横顔を見上げた
おじさんのくせに
もうぐちゃぐちゃだょ
そんな後ろの光景をチラチラ見ながら
「あ~あ
あれは全然分かってないわ」
「あれれ
君タク好きなんじゃないの??」
直球で聞いてきたガクに頷きながら
「好きって言うより好みのタイプですね」
ってみうも返した
「オーラ出してました?」
「両方からね」
「やっぱり」
みうは軽く笑って
「好みと『好き』は違うんですよ
アイツを彼氏にしたらバトルの毎日ですもの」
「まぁね~」
みうは背伸びをしながら
「アイツの前の彼女って雰囲気が私に似てませんでした?」
「雰囲気は似てるかな」
「私も何ですよね」
みうは中学で付き合ってた相手の話を短くした
「どっちも退かないから何をするんでもぶつかってばかりいて(笑)
付き合ってる間中、喧嘩が絶えない毎日でした」
「はは
それは言えてたかな
タクともそんな?」
はっきり頷くみう
「話してみてお互い確信しました」
「はは」
「あーゆうタイプとの恋って毎日が全力疾走なんですよね
真夏日ガンガンの直射日光しかなくて」
「それは分かるなぁ」
「でしょ」
本気で嫌そうなみうにガクが吹き出した
「確かに喧嘩も多かっただろうけど
本音で付き合える分楽しくもあったんじゃないかな
タク達は別れた今も友達同士だしね」
「ええ、楽しかったですよ
楽しかったですけど喧嘩する度に相手と距離が出来て
だから、お互い嫌いになる前に友達に戻りました
次に付き合うなら自然体で笑い合える相手にしようって今は思ってます」
みうの笑顔にガクもにっこり頷いた
「君は大人だね」
「雰囲気は似てるかな」
「私も何ですよね」
みうは中学で付き合ってた相手の話を短くした
「どっちも退かないから何をするんでもぶつかってばかりいて(笑)
付き合ってる間中、喧嘩が絶えない毎日でした」
「はは
それは言えてたかな
タクともそんな?」
はっきり頷くみう
「話してみてお互い確信しました」
「はは」
「あーゆうタイプとの恋って毎日が全力疾走なんですよね
真夏日ガンガンの直射日光しかなくて」
「それは分かるなぁ」
「でしょ」
本気で嫌そうなみうにガクが吹き出した
「確かに喧嘩も多かっただろうけど
本音で付き合える分楽しくもあったんじゃないかな
タク達は別れた今も友達同士だしね」
「ええ、楽しかったですよ
楽しかったですけど喧嘩する度に相手と距離が出来て
だから、お互い嫌いになる前に友達に戻りました
次に付き合うなら自然体で笑い合える相手にしようって今は思ってます」
みうの笑顔にガクもにっこり頷いた
「君は大人だね」
え
タク先輩とミッキーって合わないよ
うわっ
可愛いストラップ物色し始めたし
いや
ピンクとか選ばないで
みうピンクより青
………
…何かきついよ
胸が苦しくて息できない
「あーーーーーったく」
ストラップを放り出したタク先輩はガシガシと髪をかきだした
「やっぱ先こっちだ」
グイグイ引っ張られて行った先は指輪がいっぱい並んでるトコで
私の後ろに回ったタク先輩がそのまま被さってきた
「どれがいいかな」
タク先輩がつまみ上げる指輪はどれも可愛くて、みうに嫌がられそうなデザインばっかだった
「これとかは?」
とか言いながら私の右手に可愛いミッキーをはめてくる
私とサイズ違うってば
「…みうと私、サイズ違うよ」
「はぁ?
何で俺があの女に指輪買うんだよ」
「…え」
焦る私を見ながらタク先輩はガックリ肩を落とした
「…悪い」
え
えぇ
そんな彼氏みたいにくっついてこないで
心臓バクバクする
ほどこうと身動きしたらなおぐうって力が入った
「確かにあの女タイプ」
…やっぱタク先輩もだ
「お前が火傷するまでどっちにもひかれてた」
???
?どっちにも?
それってみうと誰かを比べてたって事??
…何かムカッ
みうはタク先輩真面目に好きなのに
「…最低
みう可哀想だ」
「…あ」
「みうじゃない女の子にあげる指輪何て探すの手伝いたくない」
私が必死に包帯巻いてる手で指輪を抜こうとしたら
「はぁ
お前の指輪選んでるんだろ」
「何で??
何で私?」
「く~ぅ~」
ぐへっ
ぐ…
ぐるじ…ぃ
ギブギブ
締め付ける腕を必死に何回か叩いたらやっと力がゆるまった
「暴力反対」
マジで泣きそうだった
「…悪い」
嫌だっていってんのに
タク先輩はもっかいぎゅってしてきやがった
「確かにあの女モロ俺のタイプだしひかれなかったって言えば嘘になる」
「…みうもだょ」
泣くの我慢して言った
「ああ」
背中でタク先輩が頷いた
「これでも悩んだんだぜ
目の前にモロ好みの女がいるのによ
お前気になるし」
頭に顎乗せるな
チビって言われてる気がする
「電車でガクに抱き付いてるの見りゃムカついたし
お前は俺よりミッキーがいいのかよ」
「…は?」
急にミッキーって言われてガックリ来た
タク先輩とミッキーならミッキーなの当たり前じゃん
ガク先輩とミッキーなら悩むけど
「…この手」
タク先輩は包帯した私の手を目の高さまで持ち上げた
「あれほど焦ったのは久し振りだ
俺が側にいたら絶対火傷なんかさせなかったのによ」
握るタク先輩の力の方が痛いってば
「なあ、くぅ
俺の女になれよ」
…は?
何だって
体を捻ってタク先輩を見上げる
「…寝言は寝て言って下さい」
「…あ」
「ちんくしゃの寸足らずも否定しないくせに」
「チビなのはホントだろ」
「高い高いのくせに」
「何だそれ」
「私幼稚園児じゃないから」
「…ぷっ」
背中で笑うな
涙出るほど笑わなくてもいいじゃん
マジムカつく
「くぅはくぅだょなぁ
そんなとこが俺のツボなんかもな」
「ムカつく」
思い切りタク先輩のお腹に肘鉄をお見舞いした
「ぐっ…っ」
決まった
グッジョブ
「く~ぅ~」
「ぐへっ」
あんまりきつくて目の前に火花が散った
「お前分かってる?
俺が誰彼構わず餌付けするわけねぇだろ
婿になってやるっていってんだ
有り難く嫁に来い」
「…はぁ?」
有り難くって
日本語間違えてるから
ムカついて足踏んづけてやろうとしたらタッチの差で逃げられた
「く~ぅ~」
怒った声出しても怖くないから
私の方が怒ってるんだからね
(*`Д´)ノ!!!
「いい加減うんって言え」
「やだ」
「言え」
「やだ
タク先輩だって好きも言わないじゃん」
「あ
何だとコラ」
怒った顔のタク先輩が私を無理矢理に振り向かせた
ちょっとの間にらみ合い
「言わねぇならここでベロチューするぞ」
「え…
え」
思い切り両手で口を隠す
なのにタク先輩たら屈んで顔を近付けてくる
「無理矢理なんてしねぇよ」
耳元に囁かれてもう限界だった
「…馬鹿
タク先輩の馬鹿ぁ」
我慢しても涙が出てきて
わんわん声を出して泣いた
「くぅ
好きだ」
「…ぅ…ぅっ…」
「俺が好きなのはお前だけだから
もう泣くな、な?」
タク先輩はひょいと私を抱き上げてレジへ向かう
ビックリしてタク先輩の首にしがみついたら、周りから痛いくらいガン見された
「下ろして」
「やだね」
チュッ
何今の……うっそ
…恐る恐る…
自分のホッペに包帯をしてない右手を当ててみた
周りには驚いて固まってる顔が一杯
「この指輪下さい
そのままさせていきますから値札切って貰えますか」
""(ノ_<。)
恥ずかしすぎて顔を上げられなかった
もうここ来れない
タク先輩の馬鹿ぁ