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超鈍感女の子 vs 俺様体育系?4



真面目な顔


ジーッと試合が行われてるコートを見てるタク先輩は意外とカッコ良くて


ちょぴっとだけ胸がキュンてなった


なったけどブンブン顔を振って忘れちゃいます


私はチンクシャじゃないもんね



私意外とネチッコイかも


試合は2点差を争う接戦


すごっ


どっちもよく拾う


健ちゃんが上げたトスにクイックスパイク


これがシオジーなら健ちゃんが上げた瞬間打ってるのになぁ


ほら


シオジーベンチで貧乏揺すりしてる


出たくてしょうがないんだよね


早くレギュラーになれ


その


うちの高校のトスがアタッカーの軌道からずれて上がっちゃった


「あ」


目敏い健ちゃんがフェイントにジャンプした


「あ」


凄い


体勢崩れたままアタッカーの人が押し込んだ


それも健ちゃんかわしてフェイント


「うまっ」


夢中になっててタク先輩のシャツをギュって引っ張ってたの気付かなかった


タク先輩がコートから私に視線を移してたのも気付かなかったし


ニヤって笑ったのも


試合はフルセットまでもつれ込んでギリギリうちの高校が勝てた


よかったぁ



健ちゃんとシオジー悔しそう


シオジー出てないから体疼いてるだろうな


心配して見てたら…


学校戻って練習するとか話してるのが聞こえた


そしたら


「合同で練習しねえか

ベンチにいて体動かせてないヤツもいんし

俺も久々バレーやりたいわ」


……はぃ?


タク先輩


あなたはリレーじゃないんすか


「ちゃんと見てろよ」


「…へ?」


…へ


見てろって何を


………


…さっすが体育部長


当然の顔で仕切ってるよ


てゆーか


タク先輩バレーめちゃ上手くない


シオジーも真剣な顔でタク先輩に食い付いてるし


マジで司令塔って感じ


うーっわ


タク先輩素にハイジャン2メートル飛んでそう


完璧ネットから顔出てるょ


デカイのにそんな飛ばなくても


…あ~あ


シオジー目が


マジでタク先輩のファンになったべ


ホントバレー馬鹿


シオジーのあほぅ


次の日


球技大会当日は暑いくらいの快晴になった


一番にみうのバスケを応援に行って~


2人でバレーの試合を見に行った



うちのクラス負けそう


私はみうの背中に隠れながら応援した


「…負けちゃった」


「セッターいないのがしんどかったね

くぅが入ってても何にも出来なかったと思うよ」


「…ぅん」


ションボリ卓球とソフトボールに回って


テニスへ来たら歓声と人だかりが凄かった


「…あいつだわ」


んん( -_・)?


?あいつ?


見上げたらみうは憎らしそうに前を見てて


私も前を見たけど人の頭ばっかでボールを打ち合う音がするコートまでは見えなかった



みうったら今コートにいる人好きなんだ


内緒にしてても付き合い長いからすぐ分かっちゃう

( ´艸`)v


誰にも内緒だけど


去年のクリスマス、みうは半年付き合ってた彼氏と別れちゃったんだよね


お互い納得して別れたんだってみうが話してくれたし、別れた後も仲良かったの見てたけど


『早くみうに素敵な彼氏が出来るといいな』


見たらガク先輩がユニフォームを来てメガホン持ってた


「くぅ~」


呼ばれて思いっきり駆け出した


ウジウジは私に似合わない


振り返ればみうも走って着いてきてた


「ガク先輩」


上がった片手にハイタッチしてユニフォーム姿を上から下までじっくりしっかり見た


「ガク先輩監督?」


「そ

くぅはリレーだよね」


ガク先輩はにこにこ頷いて、後ろにいたみうに


「君は?」


「私はバスケです

一回戦で負けましたけど


「あら~」


ガク先輩を真ん中にして野球の応援


ん~


大丈夫


ガク先輩で充電出来た気分


「くぅ~

明日駅に9時ね」


「ぁい

先輩の彼女さんと会えるの楽しみですぅ」


((o(^∇^)o))ワクワク


「それがねぇ

昨日怒らせちゃってさ」


ガク先輩は大袈裟に泣き真似をして私にしがみついてきた


「…怒らせたって

先輩何をしたんですか」


「ちょっとね~

あんまりアイス食べてる口が可愛かったからつい

チュッって」


そんなやり取りをぼんやり見てたら


「くぅ??」


ってガク先輩に顔を覗き込まれた


「ビックリした」


慌てて一歩後ろへ逃げちゃったらガク先輩もビックリしてた


「…あ

そろそろリレー始まるから集合場所行きますね」


みうとガク先輩から速攻で離れて走り出す


馬鹿みたいに誤魔化す言葉も出ない自分にげんこつを入れたかった


…明日かぁ


ホントに熱出ないかな


…行きたくないなぁ



の前にリレーだったぁ


気持ちの切り替えが出来なくてのろのろリレーの集合場所へ向かってたら


「あの子がタクの新しい彼女なのね」


って声が聞こえてきた


つい声の方へ顔を向ければ、みうに感じの似てる女の人がにっこり笑ってこっちを見てる


………


何でか分かんないけど…


絶対この女の人がタク先輩の前の彼女だって確信しちゃった…


だって…みうに…


マジ凹むぞ


どんより重い気分で集合場所へ着いたら


「どうした

お前が元気ないと気持ち悪いな」


タク先輩だけには言われたくないですが


ジトンとタク先輩を見たらもっと脱力した


「…はいはい

先輩はアンカーに集中して下さい」


タク先輩に背中を向けて


両手をグッてして気合いを入れた


「っせい」


頑張れ自分


周りがギョッとしても気にしない


その頃


「な~んかくぅ変だなぁ」


ガク先輩のボヤキにみうがため息をついていた


「僕達もあっちのグラウンド行こうか

もうすぐ閉会だしリレーだしね」


球技大会の成績発表が終わって、タク先輩がマイクを受け取った


「各々得意な球技で親睦を深めた処で

我が校恒例のリレーといくぞ」


横から


「何で球技大会の締めがリレー何ですかぁ」


そんな声が上がった


「理屈なし

最後はリレーだろう」


どんな理屈じゃ


みんなの歓声を受けてリレーが始まる


バトンを受け取って走り出したらもう夢中だった


一番でゴールしたタク先輩がまんま走ってきて


驚いてたらその勢いで抱き上げられた


何で高い高いなんだっ


私は幼稚園児じゃなぃ


「くぅよくやった」


高い高いの体勢からグルッと地面が一回転回った


「うぎゃぁぁぁぁ」


「暴れるな(汗)

落としたらどぅすんだよ」


ゼェゼェゼェ


しっ、信じらんない


ビックリして心臓バクバクしてるじゃんか


んもうっ


文句を言う前にガーッと周りを囲まれちゃって


逃げる事も出来ないでもみくちゃにされた


やっと解放された時には声も出ないくらい疲れきってた


ボロボロになって家に帰り着いて


お風呂上がりにお気に入りのドデカ熊を両手で抱き上げる


やっと終わった1日を思い返しながら


おっきなため息をついた

( -。-) =3


みうはタク先輩が好きで


タク先輩も前の彼女さんに似てるみうなら悪い気はしないはずで…


そんなん考えたらもっと疲れた


熊のお腹にシミが出来た


タク先輩なんかお婿に貰ってあげないからね

( p_q)


熊をギューって抱いてぐって唇噛んだ


湯冷めしたら明日熱出ないかな


何て考えてたらいつの間にか寝てた


夢の中でも


タク先輩は抱っこじゃなくて高い高いだった…


何で天気いいかな


待ち合わせの駅に着いたらタク先輩が先に来てた


「おせぇよ」


開口一番それかい


「ガク先輩もみうも来てないじゃん

遅くないもん」


「あ

何であの女がくんだょ」


「ガク先輩の彼女さんに用事出来たからって

昨日ガク先輩がみう誘ってたよ」


「あんのやろう」


タク先輩怒ってる??


なして??


首を傾げてたら


「携帯買いに行くの土曜だよな」


って不機嫌に聞いてきた


「ぅん」


タク先輩はもっと何か言い掛けたけど、走って来るみうに気付いたらムスッとして口を閉じちゃった


…何なんだ


「おはよ」


「みう~」


走ってきたみうとおはのハイタッチ


タク先輩とみうはチラッと見合って知らん顔


…これって


私が仲取り持つのかな


ど、どう切り出すべ


悩んでたらガク先輩がやっと来た


「ガク」


「みんな揃ってるね


じゃあ行こうか」


ガク先輩は切符を4枚ヒラヒラさせると、タク先輩の唸りをかわしてスタスタ改札へ歩き出した


「あの野郎」


私は聞こえない振りでガク先輩を追い掛けた


ガク先輩に追い付いて後ろを向いたら、2人はふくれながらも並んで歩いてた


電車に乗っても意識してガク先輩の横に来るよう動く


自然みうとタク先輩が並ぶから私が取り持たなくても平気って思えた





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