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第八話 一体何が始まるんです? 第1次世界大戦だ。

 待て待て待てーい!


 まだ先史時代なんですけど!

 てか、戦争早すぎだろ!


「コメンテーターのホリ夫です」

「どうした急に?」

「まだ文明が出来ているとも思えない状況である2人が名乗りをあげる」

「だからどうしたホリ夫?」

「昔なら愚かな行為だと人々は嘲笑った、だが現在この戦争が無ければ人々の進歩は五百年、いや千年も遅れていたと言われています」

「待て、この流れ俺子供の頃見てたぞ……」

「今回はそんな昔に起こった出来事にフォーカスを当てていきます」

「はい」

「では始めていきましょう」

「その時……」

「プロジェクトエーックス!」

「歴史が……あれ?」

「エーックス!」

「おい歴史どこ行った?」

「エエエエックス!」

「ジャパーーン!」

「戦争だぁああああああ!!!」


 慰める奴はもういない。

 てか静まれホリ夫。


「おい、ホリ夫落ち着け」

「戦争じゃああ!」

「待て脳筋」

「脳筋じゃああ!」

「おう、せやな」

「馬鹿にすんなあ!」

「なら落ち着け」

「落ち着いた」

「お、おう何今の?」

「闘争本能?」

「なんて?」

「剣ゆえに抗えぬ闘争本能」

「そんなのあるの」

「ない」

「ないのかよ!」


 ホリ夫が狂った。

 闘争本能が刺激された?

 剣だから?


 無いと言っているが、本当か?


「お前、闘争本能あるんじゃ無いか?」

「私の……闘争」

「そう、だって今のはおかしいだろ」

「我が……闘争」

「それはNG」

「涙そうそう」

「泣いちゃうのかな?」

「そうそう」

「そうしか言えないのか?」

「そう!」

「ウルトラ?」

「マン?」

「太郎ぉー!」


 俺はホリ夫の頭を叩いた。

 ホリ夫のソウルを感じ無いんだが。

 明らかにテンションがおかしい。


「おい、マジで大丈夫か?」

「あれ? ここはどこ? 私は誰?」

「君は神だよ」

「私だったのか気付かなかったぞ」

「暇を持て余した神々の」

「Soul!」


 あ、元に戻ったわ。


「あ、隼也じゃんヤッホー」

「完全に戻ったな」

「え、何?」

「なんでもない」


 何だったんだ今の、戦争が開始されたと同時にホリ夫が狂ったぞ。

 まぁ、いつも狂ってはいるが。


「お前メチャクチャいかれてたぞ」

「え、何それ記憶ないんだけど」

「記憶ないとかこわ!」

「もしかして……胸をガン見していたり?」

「してないわ!」


 まぁ、ガン見はしていたけど。


「なんか闘争本能とか言ってたぞ」

「あー、あれかぁアレはしょうがないわ」

「何だよアレって?」

「私神でも戦女神だし」

「は?」

「だから、戦女神だから昂ぶっちゃうのよね」

「やっぱ脳筋じゃんか!」

「脳筋じゃないもん!」


 え、何それ。

 俺の直感ほぼほぼ正解じゃねーか!

 やだこの女神、交換して欲しいわ。


「因みに今交換したいって思ったでしょ?」

「なぜバレたし!」

「あんた顔に出るから直ぐわかるわ」

「マジか」

「でも残念、無駄よ」

「何で!?」

「他の神も全員戦神だから」

「この世界終わってんなぁ!?」


 何この世界、戦闘狂しかいねーじゃねーか!

 じゃあ、あの茜のパートナーのズラもかよ!


「ズラも?」

「ズラもよ」

「睨んでたのは?」

「殺そうとしてたのよ」

「こっわ!」


 やめてぇ……マジ怖い、ズラとか今後言えないわ、言うけど。


「え、じゃあ基本的にみんな相方戦争大好き?」

「ちょっとその言い方酷くない? 戦争が好きではないわよ、観るのが好きなだけよ」

「余計たちわりーわ!」


 知ってる? 日本では傍観者も罪に処されるんだぞ?

 お前ら神は全員有罪だよ!


「と供述していますが作為義務に則ってない為に単なる傍観は罪に問われません」

「心読むなよ!」

「なんかそんな気がした」

「エスパーかよ!」

「伊藤?」

「もうええわ!」


 何だか考えるのもバカバカしくなって来た。

 要するに、戦争大好きっ子が相方にいると。


 うわぁ……この世界狂ってやがる。

 父さん、日本は元気かい?


 今戻るからね。

 あ、実家のみかんを下宿先に送りつけるのはやめてね。


 腐りすぎてペニシリン作れちゃうから。


「まぁホリ夫が無事正常になったので情報を整理します」

「はーい」

「4位と5位が戦争状態に入りました」

「何だと!」

「興奮しないでくださいねー、話が進まないので」

「フーフーフー」

「どうどうどう」

「ふぅー」

「そこでですね、俺たちの方針を考えます」

「参戦ですね?」

「不参戦ですね」

「なぜ!」

「勝てないから」

「意気地なし!」

「いや、相手2000万ドスとか普通に無理」

「ワンちゃん?」

「ねぇよ!」


 そう、触らぬ神に祟りなしということだ。

 但しホリ夫の胸と尻は例外。

 我ながら完璧な作戦だ。


「ということで、通常通り金稼いで富国強兵に努めます」

「つまんなーい」

「つまんなくてもこれが正道」

「ケチ!」

「いやケチと違うだろ……」

「ブス!」

「イケメンですが?」

「本気で言ってる?」

「……ごめんなさい」


 あれ何で俺攻撃受けてんの?

 すげーダメージ喰らったんですが?

 でもちょっと気持ちいい。

 違う扉が開きそう。


「隼也、そっちの扉は開いちゃいけない! 真理の扉を開いちゃダメ」

「俺の腕はオートメイルなんだ、そしてこの邪眼は……」

「その扉は違うわ、そっちは厨二の扉よ」

「知ってる、もう既に一回潜ってる」

「……手遅れだったか」


 仕方ないじゃん、誰しも一度はみんな潜るだろ?

 潜ってないとか言ってる奴は厨二な。


 みんな厨二の扉を通過して大人になるんだよ。

 ファイナルエクスプロージョンとか、アルティメットハイパーディメンションとかファイナルファンタジーとか。


 ファイナルデスティネーションとか。


 ……っよっし、えっと何か問題でも?


 質問がないので次の議題に移りまーす。


「まぁ、4位と5位のプレイヤーに接触しなければいいのさ」

「隼也、君は本当にフラグを立てるのが上手いね」

「いやいやいや、このヘリオスパドスがどれくらい広いか知ってるの? 俺が作ったんだぜ? 早々に当たるわけないさ」

「早々?」


 まぁ、4位と5位の戦いだ俺たちには関係無いだろう。


 そう思っていた、いやまさかそんな筈はないさ。

 だがな、俺の斥候ちゃんは優秀だったのだ。


 無駄に優秀だったのだ。


 フラグ回収班として。


【他のプレイヤーと接触しました】


 ……。


 …………。


 ………………涙そうそうだわ。

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