『巡りめぐって、』
「オジちゃん、高っいかいわ、」
「ほうか~w、んじゃー
きれいな姉ちゃんに免じて、
1000円で、どや!?」
「ん~、もおひと声、
かっけーオジちゃん、いよー太っ腹、」
「まいったな~、原価割れやがな~(笑)」
「んじゃ、950円、もおあかん、
もおあかんで、びた一文まからん、、、」
「ん、おおきにぃ~、また来るしー」
「損して得盗れやな、オジちゃん。」
「そら、こっちのセリフやわ~」
「姉ちゃんには、かなわんな~(笑)」
毎月 一日は天神様の骨董市、
3歳までの感性が
その後の人生を形作るとしたら
確実にわたしは古いもん好き。
新しく、いまが頂点というものより
サビやキズのあるものと一緒の方が
心地いい。
骨董市を歩いていると、
「ちょいと、お姉さん、
どうや~ わたしきれいやろ?
あんたの家の あっこに置いたら
似合いそうやおまへんか?」
「わたしを買ぉてんか~」
「ウチ、あんたん家行きたいー」
なんて、呼びとめられる
道具には記憶が宿る
___と、
いうとオーバーかもしれへんけど
手に残る温もりが 語ります。
古道具の向こうの、
こん子の持つ思い出を………。