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~第八話~

俺がメイドってマジか?の第九話と第十話を繋げて、編集して書き込みます。

次の日になり、俺こと、市倉優希いちくらゆうきは、朝から憂鬱だった。

まあ、何でかといわれると、今日もバイトがあるからである。

普通のバイトだったら、こんな気分にはならないと思われるが

俺のやっているバイトというのは……

「メイド喫茶でメイドさん」だった。

いや、勘違いしないでほしいのだが、何も俺がやりたいからやっている訳ではない、断じてな?

そもそもの原因となったのは、俺の姉貴、市倉由紀いちくらゆきが原因なのだ。

俺は姉貴の言われるまま、メイドさんをやる事になったのである。

昔っから、姉貴には勝てないんだよな……俺……

そんな訳で、姉貴がいない間、俺が姉貴の代役として、メイドをやる事になったのだった。

朝起きて、まず顔を洗う事にした。

洗面所に向かい、改めて自分の顔を見てみる。

そこに写っているのは、あきらかに男の俺の顔、でもウィッグを装着すると、完璧に姉貴に見えるんだよな……ま、俺と姉貴は双子なので、似てると言うのも解る気がするが……はあ……今日もバイトか……

そう考えていると、お袋が

「あら、優希、どうしたの? ため息なんかついて」

お袋がそう言ってきたので、俺は

「いや、ちょっとバイトの事でな……」

「あら、あんた、バイトしてたの? 由紀がしてたのは知っていたけど、何所でバイトしてるの?」

「いや、何でもない、気にしないでくれ、それより朝ごはん出来てる?」

「出来てるわよ? 冷める前に食べちゃいなさい」

「ああ」

そう言って、洗面所から移動して、リビングに入った。

リビングに入り、テーブルの上に出されている朝食を見てみる。

出されていたのは、カツ丼だった。

しかも出前で頼んだ物じゃないらしく、家で作ったみたいな感じで、具財に我が家オリジナルの食材が入っていた。

お袋は、料理研究家でもあるので、これは作ったんだな……と、実感した。

とりあえず、お袋の作る料理に、今まで不味い物はなかったので、安心して食えるな……

早速、オリジナルのカツ丼を食べてみる。

味に関しては、何かの出汁が効いてるからか、滅茶苦茶美味かった。

これならお替りしても軽くいけるな……という感じで、あっという間に食べ終わり、お替りをお袋に要求したが「ないわよ、あんた食いすぎよ、あんたの分、今の大盛りだったのよ?」と言ったので、結局お替りはくれなかった。

ま、腹はいっぱいになったし、食べ終わった後、学校があるので、自分の部屋に戻り、制服に着替える事にした。

制服に着替え終わった後、鞄の中身を確認し、携帯をポケットの中に入れて、外に出る事にした。

外に出ると、外の天気は快晴で、滅茶苦茶暑く感じた。

通学するのかったるいな~と思いながら、通学路を歩いて行き、数十分後

通っている学校に辿り着く。

何所かに寄り道するわけでもなく、真っ直ぐに自分のクラスに行き、自分の席に座ると、早速、俺に話しかけてくる者がいやがった。

「よ、優希」

そう離してきたのは、同じクラスの悪友の真吾だった。

「よ」

俺は真吾に軽く挨拶すると、真吾が

「なあ……優希、今日も行かないか?」

「行かないかって何所だよ」

「何言ってるんだよ、あの喫茶店だよ」

それってあのメイド喫茶の事か?っく、俺は嫌だぜ

と言うか……俺は、そこで働く事になってるので、一緒に行くとか物理的に無理なんだが?

「あ~悪い、一緒に行けないんだわ」

「何でだ?」

「バイトが入っててな、悪いな」

「バイト? 何のバイトだよ? お前がバイトしているなんて、ちっとも知らなかったぞ?」

「いや……まあ、何のバイトでもいいだろ?」

「まあ、そうなんだけどな? それじゃしょうがないな、じゃあ一人で行くか……あの子、いてくれるといいけどな……」

なんか……真吾がぶつぶつ言っている。

あの子って、もしかして……姉貴=俺の事か!?

うわ、すっげ~鳥肌が立つんだが……

出来れば来てほしくないな……と思いながら、学校のつまらない授業を受けて、時間が過ぎていき、あっというまに放課後になった。

俺は、誰にも話す事なくそそくさと教室を出て、真っ直ぐ自分の家に戻る。

家に戻ってから、家族の有無を確認して、どうやら……誰もいないと解ったら、早速変装の準備に取り掛かる事にした。

着ている服を脱ぎ、スカートを履くのは、仕事着だけでいいな……と思ったので、薄いTシャツとGパンを履く事にした。

着替えてから、ウィッグを装着して、発声練習をしてから、自分のいつも履いている靴とは違い、姉貴の別の靴を履く事にした。

外に出て、怪しまれてないか……を確認してみると、俺の姿を見ても、不審に思う人物がいなく、ほっとした。

しっかりと施錠してから、外に出て、バイト先のメイド喫茶に向かう事にした。

は~……今日もやってやるかな……あんまりやりたくはないけどな……

俺は、そう思いながら、バイトに励む事にするのであった。


さて、俺こと市倉優希いちくらゆうきの今の心情を一言で表すと……

憂鬱だった。

まあ、男の俺がメイド喫茶で働いてる事自体、憂鬱にもなるわな? そんな俺が働く事になった場所と言うのは、メイド喫茶「マイ・ドリ-ム」と言う喫茶店で、そこで俺は

姉の由紀ゆきの代役として、メイドをやる事になったのである。

一体、いつまでやらされるんだろうな……ほんと……

そんな俺が、メイド喫茶「マイ・ドリーム」の店内に入ると、早速出迎えてくれたのが、メイド姿で、日本人形みたいに可愛い顔をした女の子、名前が萌と呼ばれている女の子だった。

「あ、お姉さま」

この子……俺、いや正確には姉貴の事なんだが、その姉貴に対して「お姉さま」って呼んで、なついていくるのである。

はっきり言って、この子、ガチで百合属性なんじゃないだろうか?

まあ、嫌いと思われてないのはまだマシか……と思う事にして、俺は、姉貴の声で、挨拶する事にした。

「こんにちは、萌ちゃん」

「はい、お姉さま、今からですよね?」

「ええ、そういう事になるわね」

「あの……私に何か、手伝える事はありますか?」

上目使い&赤ら顔のダブルコンボを食らわしてきた。

そう言うのは、男にしときなさい!って感じなんだが……

何で俺にしてくるのか……って感じだ。

とりあえず、手伝ってもらうのはちと困るので

「い、いいわよ、萌は仕事に専念しときなさいね?」

俺がそう言うと、がっかりした表情で

「解りました……お姉さまが、そう言うなら……」

そう言って、仕事に戻ってくれた。

ふ~……とりあえず、何とか回避したかな?

さてと、控え室で着替える事にするか……そう考えて、控え室に移動する事にした。

控え室の中に入ると、着替え終わっている、もう一人の従業員

金髪縦ロールのカレンがそこにいた。

「あ、由紀、こんにちはですわ」

うん、はっきり言って、このお嬢様口調、マジで似合っている。

こいつ……本当にいい所のお嬢様なのか?って感じかもな? とりあえず……

「こんにちは、カレン、今からでしょ?」

「ええ、そうですわ? 由紀も今からですわよね?」

「ええ」

「じゃあ、お互い頑張りましょう? では、私はこれで」

そう言って、カレンは控え室から出て行く。

よし、その間に俺は、誰も入って来ないように、しっかりと施錠して、着ている服をロッカーに入れる事にした。

そして、用意されているメイド服を着て、着替え終わった後、鏡で、自分の姿を見てみる。

そこに写っているのは、姉貴のそっくりの俺の姿で、メイド服が似合っていた。

「やばいな……これ……はまらないようにしねえとな……あ~あ~、姉貴の声っと」

とりあえず……発生練習をして、姉貴の声を出し、準備ができたので、部屋の外に出る。

外に出ると、リクルートスーツを着た、この店のマネージャーの志保さんと、出くわした。

「あ、おはようございます、由紀さん、今からですよね?」

志保さんがそう言って来たので、俺は姉貴の声で

「はい、そうです」

「では、今日も頑張って下さいね?」

笑顔で言ってくれた。

うわ、今の笑顔……すっげ~いいな……優しげがあって……そう見とれていると、俺にぶつかって来たのが

「おっはよ~ん、由紀ちゃん」

そんな感じで言って来たのは、どう見ても小学生にしか見えない幼女体系のここの店長、麻衣さんだった。

「おはよう……」

「ん~なんか元気ないね~? ほらほら、しゃきっとして? 今日も一日、がんばろ~」

そう言ってポーズをとるロリ店長、うわ、ウザ……

殴ってもバチが当たらないよな? とか思うのだが、一応店長なので、俺は引きつった笑顔で

「わ、解りました、頑張ります」

こう答えておけば良いだろうと思う事にして、逃げるように移動する事にした。

店長と話していると、なんか疲れるな……ほんと

とりあえず……今日も一日、頑張るとするかな……と思って、仕事に専念する事にしたのであった。

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