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Lv1の勇者はチートスキルで頂点を目指す!  作者: 青池遊里
1章、Lv1の勇者はチートスキルで頂点を目指す!
7/13

限界

修正等が必ずあると思われます。

大変申し訳ありません。


迷宮についてみればそこにはもう何も残っていなかった。

小さな小高い山がある平原へと姿をかえている。


どうゆうことだ?

まさか攻略されたのか?

誰に?

まさかさっき通ったあいつか!

もしかしたらあいつが逃亡者だったのか!

ならば目的はなんだ?

迷宮の攻略?

そんなバカな!

そんなことをして一番得をするのは我々だけだ。

分からない。

何か手がかりが残っていないのか?


何もない。

いや、待て!

剣だ。

この剣は冥府の森で見たことがある。

もしや、魔神?

魔神だったとして、魔神軍になんの得がある?

分からない。

仕方ない追跡を中断し、一度国に戻ろう。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「勇者様方が戻られました!」


手厚く歓迎されながらリンリの城に入っていく。

どうやらこれから重要な話しがあるらしい。


「おお!帰られたか勇者殿!」


国王は王座から乗り上げるほどの勢いで迫ってくる。

これだけ歓迎されるのはとても気分がいいな。


「はい!それで、重要な話とは?」


「ふむ。実はもうデリリに攻めようと思うのだ。それで君たちの数人が先に奇襲を仕掛けてほしいのだ」


「もう…ですか…」


予想はしていたが早い。

いや、これはみんなが元の世界に帰るためなのだ早い方がいい。


「済まない頼む」


「はい…それで魔族の特徴などは?」


覚悟は十分していたがとても不安だ。

皆強くなったが、それでも…


「魔族の特徴とな……ほとんど人種と変わらんな……しかし、気をつけろ!人のようだが、数秒間目を合わせてしまうと人間ではなくなってしまう。自分たちは人間だと言って目を見てくる奴も多い。まあ、お前たちは勇者だからかなり呪いをはじけると思うがな…」


王は思い出したかように笑いながら話している。


ほとんど人と変わらない?

じゃあほとんど人殺しのような感覚で敵を倒さないといけないのか!?

そんな!それじゃあ…


「奴らを倒さねば多くが犠牲になってしまう。頼む勇者よ!どうか!どうか!」


そうだ…。

俺たちは帰るためだけに戦っているのではない。

この国の人達を守るためでもあるのだ!

1を犠牲に100を救うのだ!

俺はヒーローになるんだ!


「はい!」


俺が大きく返事をすると他の奴らもバラバラと返事をしていく。


「そうか!すまない。ならばデリリに行くのは橋田殿、長瀬殿、山本殿、田中殿、乾殿に行ってほしい他の者は後続としてデリリに赴く!」


「え!?」


橋田や長瀬達が驚愕顔を浮かべている。

何故俺たち、私たちなのだと。


「何故、!何故僕達なのでしょう!?」


「私は君たちに託したのだ」


王が橋田達に頭を下げてしまった。


「あ、いや、その、はい!」


橋田達は大きく返事をし、一礼して、王室を出た。

それに続くように皆出ていく。


王室から出て緊張していたみんなの顔がとれた。

戦争に巻き込まれ困惑したような顔をした者が半分。

もうすぐ帰れると喜んでいる者が半分といったところだ。


「大丈夫だみんな!俺たちは強い!地球で言うならみんなス―パーヒーロー、ヒロインだ!ヒーロー、ヒロインは絶対に悪に負けない!俺たちは負けない!そしてみんなで帰ろう!生きて帰ろう!」


「お、おう!そう、だな!みんあ頑張ろう!」

「そうだぜ!俺たちヒーローだ!悪には負けない!」

「帰ろう!」

「「「「「おお!」」」」」




橋田達の出発は明日の朝になった。

大丈夫だろうか?

まあ橋田は強いから大丈夫だろう。

みんな生きて帰ってきてくれ!


コン、コン、コン。


「水月様!いらっしゃいますか?」


外から女の人の声が聞こえた。

使用人の人ではないようだ。

誰だ?


「どなたでしょうか?」


ドア越しに聞く。


「ユリア・リンリです」


ドアの前にいたのは気高くも美しきリンリ国のお姫様であった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


我、ドラゴンなり。

なんちゃって。


さて、どうしようか。

目的は全くない。

いや、ヘルナには一発殴っておきたい。

そしてアリシャおばさんに金を返さねばならぬ。


ちょっと歩くか。


後ろを見れば海、前を見れば森。

森を進もう。

さて、誰かい……る……か…………な…………。



…ん?

あれ?

動かんぞ?

体止まったんですが?


【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が――――


あ、はい。

なるほど、はい。

活動の限界かい?

竜化していられる時間が過ぎたのかな?


ああ!

背が!背が縮む!

俺の身長が!


ま、いいんだけどね。


ああ、眠い。

すごく眠い。

みなさんおやすみzzz。




「どうゆうことだ!?この島に人間が来るなんて!族長を早く呼ぶんだ!早く!」


若い男の声が聞こえる。

ここは何処だ?

両手両足に鎖。

大の字になるようにつながれている。


これって捕まってるのか?

あれ?

俺なにしたっけ?

俺、捕まるようなことしたっけ?


ってか頭重!

え?

あれ?

左目重!

なにこれ?

石?

左目が石みたいなので完全にふさがれてるんですけど!

重い。


そして、俺の姿がパン一であることについて誰か説明してほしい。

いやーん変態みないでー!きゃは!


この薄暗い部屋には俺しかいない。

いやいい感じに言うのはやめよう。

牢屋には俺しかいない。

蝋燭が一本あるだけの牢屋である。

こわ~い。


おおっと!

誰か来たぞ!


「族長、こいつです。この人間です」


男が二人やってきた。

若い男と老人である。


「言わなくてもわかるわい。それで、人間よ。どうやってここがわかった?」


おいおいマジか!

ヒャッハ~!

俺の目の前にいるのは亜人さんではありませんか!

しかも竜人。

顔や手は人間のものと変わらないが、腕や体、足は竜の鱗である。

色は若い方が青、老人が銀杏の葉のような黄色であった。


「あの、なんで俺、捕まえられてるんですか?」


「質問に質問で返すな。こっちの質問が先だ!」


…質問に答えるとしますか。


「…転移魔法で飛ばされてきました」


「転移魔法?ふざけたことを。馬鹿にしているのか?転移魔法なんぞ使えるわけなかろう。あれは300年前の大賢者オルカロスが使っていた杖がなくしては使えん。その杖はもうこの世には存在しないのだぞ。」


へ、へ~。

オルカロスさんの杖ね~。

ヘルナの奴もってたのか?

いや、そんなことよりも!

これって証明できなかったら俺って殺されたりする?

どうしよどうしよどうしよ。


「いや、あの、でも実際俺が飛ばされてますし…あ!あの、魔神のヘルナってやつなんですよ!」


「魔神?ヘルナ?何をまたふざけたことを!魔神族なんぞ存在しない!」


いや~マジか…。


「それで!どうやってこの島がわかった?」


俺、殺されちゃうのかな?

あ!な~んだ。


「黙秘か、では次の質問を先に済ませよう。お前のその左目はなんだ?」


いやーそこ聞いちゃいます?

俺もよくわかってないのに?

ま、一応答えときますか…。


「じゃ、邪眼?」


なんかはずかしいな。

俺の黒歴史になりそうだ。

だあああああ!

お前ら忘れろ!

忘れるんだ!


「邪眼にそんなに防御障壁を張っているわけがないだろ!何より邪眼は目が赤い!見え透いた嘘を付くんじゃない!」


若い方が怒鳴りつけてくる。

耳が痛い。


そんなことよりも防護障壁?なにそれ?


――――――――――――――――

名:葉山優志

種族:機械竜デウスドラゴン(×) 勇者

Lv1

攻撃力 4057896

防御力 4257231

魔力    -E

俊敏力 4089234


スキル

リセット 剥奪 光輝眼(new) 気配切断 気配察知 威圧 真剣術Ⅹ 真槍術Ⅱ 弓術 真盾術Ⅱ 対抗魔法 破裂魔法 断裂魔法 反転魔法 結合魔法 状態耐性 (ブレス)(×) (飛翔)(×) (機械魔法)(×) (機械眼)(×)

称号

Lv1の誇り

――――――――――――――――


お、俺の邪眼がああああああああ!

光輝眼ってなに?

光り輝く目。

わけわからん。

なんなんだこの世界は!

あ、異世界か!


「仕方ない。平和的に聞きだしたかったのだがな」


若い竜人がこちらに手を向ける。

あ、知ってますこの流れ。


「『ニードルフレイム』」


竜人の手から無数の炎の針のようなものが発射される。

詠唱ってないの?


俺はすぐに両手両足の枷を力づくで外した。

俺が途中から余裕だった原因である。

これ、壊せるわ。


「何 !族長!お逃げ下さい!ここは私が!『竜化転生』!」


若い方の男の姿がどんどんと俺の知ってるドラゴンに変わっていく。

いやーかっけぇぇ。


「『ブレス』」


俺のいる牢屋に向かって炎を吐いた。

やっべ。


俺は全力で左目の枷を殴る。


【スキル『光輝眼』が発動しました!】

【スキル『対抗魔法』が発動しました!】


放たれた炎は途中・・で消えた。

ドラゴンの竜人はすぐに牢屋を爪で引き裂いた。


逃げ場確保。


「やはり人間とは…」


ため息をついた後、竜人はこちらに殴りかかってくる。

俺はその攻撃を視認・・した。


【スキル『光輝眼』が発動しました!】

【スキル『完全』が発動しました!】

【スキル『カウンター』が発動しました!】


殴ってきた攻撃と全く同じ攻撃を繰り出す。

オートで。

体が勝手に動かされた。


拳と拳がぶつかった。


「ぐああああ!」


当然吹き飛ばされたのは竜人。

ステータスの差だな。

すまんな、強すぎて。キリッ!


俺はこの隙にこの部屋を出る。


「ま、待て!」


竜人の声を聞かずに部屋を出ると階段があった。

ここは地下か。

上るとそこは小さな村であった。


木でできた家やレンガ、石造りの家がある。

行きかう人はすべて竜人。

いろんな人がこっちを見ている。

そんなに見ないで!恥ずかしい。


「に、人間がにげだしたわああああ!」

「みんな早く逃げろ!」

「うわああああ!」


女の竜人は逃げ、目の前にはごつい男どもがわんさか竜化している。

どうしようか。

俺も飛ぶか!


【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が――――


ん?

俺が何故竜化するかって?

R・O・M・A・N。

デメリット?

知らないな~。


      ――――が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】

【スキル『反転魔法』が発動しました!】


最初よりスムーーズに変身がすむ。

全然体が痛くない。

二回目だからか?


「な、なんだ!なんだこいつの体は!()が、2《・》が4《・》に変わっている!」


目が緑の竜人の一人が竜化していく俺を見て不思議なことを言った。


「なんだと!2!?どうゆうことだ!?」

「お前ら!奴が変化するまでに殺るぞ!」

「「「「「グオオ!」」」」」

「「「「「『ブレス』」」」」」


竜化完了!

飛翔します!


【スキル『機械眼』が発動しました!】

【スキル『機械魔法』が発動しました!】


竜人の放ったブレス攻撃がデータとして頭に流れてくる。


▷ブレス

竜、ドラゴンのみ使用可能。

あらゆる攻撃を無効化し、前方に攻撃する。

魔法ランク15。


機械眼の力がこれかな?

多分スキルや魔法を視認すると情報を得られるものだと思う。

でもなんでヘルナの時に発動しなかったのだろうか?

謎だ。


放たれたブレスは俺には当たらず、右に逸れた。

多分これが機械魔法の力だと思う。


とゆうか俺が放った魔法も情報として流れてきたのだ。


▷メタリカーナ

機械魔法の一種。

放たれた魔法、スキルに引力、または斥力を働かせる。

魔法ランク17。


さて、逃げよう。

ここはどうやら、とゆうかさっき言ってたけど島のようだ。

さっきの砂浜の近くの森に逃げよう。


ん?

ってか俺、さっきから普通に跳べてるね。

どうやって飛んでるんだ?

動いている感覚がない。

いや、でも翼は動いているんだけどね。


ま、そんなことよりも、俺の活動限界になる前に何とか落ち着ける場所を探そう。

おそらくまた反転魔法を使えば戻るはずだ。

さ!早く探そう!


森に着地!

トウ!

ふっ!決まった!


さて、さっさと見つけよう。




数分後。

もうすぐ竜化が解ける頃だと思う、が、隠れるところが見つからない。

あーヤバイ体がうご………か……な……………。


森の中で動かなくなった。




バシャ!


水をかけられ目が覚めた。


あーまた捕まったか。


「大丈夫?お兄さん」


幼い子どもの声が聞こえる。

ここは何処だ?


「ここは僕の家だよ。お兄さんは森のど真ん中で倒れてたんだよ。竜化が解けて擬人状態になっちゃんたんだね。ねえ、お兄さんは誰?何処から来たの?なんで追われてたの?何したの?ねえ」


「ちょっと待て!そんなに一度に聞くな!え~まず、俺は優志。君は?」


その子どもは身長120cmほどで小顔。

信じられない美形である。

目は透き通るように青く、肌は雪のように白い。

髪は黄金のような金色。

男にしては長く、女にしては短いのうな髪。

白い服を着ている。


ここは家か?

捕まったわけではなさそうだ。

なんせ服を渡されたからな!


「僕?僕はねぇ~コラス・ラ・ドラースって言うんだ!昔はこーちゃんって呼ばれてたんだ」


コラスは楽しそうにニコニコとしている。


「そうか、コー君と呼ぶよ。コ―君。ここ何処?」


「コ―君!ありがとう!いやーあだ名なんて久しぶりだな~。あーごめんなさい。

ここ?知らないの?ここはこの島の端っこの方にある崖の上だよ」


………ん?

ここ崖?


窓を見れば海が見える。

嵐のように波がたっている。

しかもかなり下の方に。


「へ、へぇ~」


怖いな。

さっきこれより上とんでたけどね!


「次はお兄さんだよ!お兄さんは何処から来たの?村の者じゃないよね?だって鱗がない」


無邪気に裾を引っ張って引き寄せてくる。

か、かわいい。


「俺、俺は…」


何処にしようか?

ここはこの島ってことにするか?

いや、ここは適当に行こう。


「俺はニホンから来たんだ」


イントネーションはニを上げる。

ニホン。


「へぇ~どこにあるの?」


「もう覚えてないや結構遠いよ」


適当に。


「へぇ~。そこにはほかのドラゴンはいたの?ねぇ?」


俺を椅子に座らせて聞いてくる。


これはもしや少年を使った尋問室か?


「他のドラゴンはいなかったよ。人間ばっかり」


ま、いっか。


「ほんとに!人間って本当にいるんだ!あ~僕、一度でいいから人間とお話ししてみたい」


はい人間ならいますよ~目の前に。


人間を見たことないんだな。

へぇ~。

ここは大陸のどのあたりだろうか?

クロリナに行きたいな~。

何故かって?

なんとなく。


「コ―君?俺が追われている理由だけど、俺にもわからないんだ。ごめんよ」


申し訳ない。本当しらんから。


「いや、いいんだ!久しぶりに誰かと話せてよかったよ」


久しぶりに?

どうゆうことだ?

村にはあんなにいたのに?


「どうしてコ―君はここで一人でいるんだい?」


そういえばコ―君の鱗が少ない気がする。

どうしてだ?


「ん~………ま、いっか。僕はね欠落病って言う病気にかかっててどんどん鱗が減っていくんだ。竜の鱗には魔力が込められているのは知っているでしょ?僕の鱗には必要以上・・・・に魔力が注ぎ込まれて破裂するんだっ」


魔力が必要以上に注ぎ込まれる?

つまり、風船が割れるように必要以上に入れたからか?


――――――――――――――――

名;コラス・ラ・ドラース

種族;光竜族

Lv8

攻撃力  23079 

防御力  11042

俊敏力  22780

魔力     E


スキル

ナチュラルドレイン ブレス 飛翔 竜魔法 光華魔法 全耐性 


称号

破裂 

――――――――――――――――


やはり俺と同じ魔力E。

これエラーだよな?

そんなことよりも!


「なんでそれで一人ってことになるんだ?」


「…んっとね。村の人たちはね、鱗がないと竜として認めてくれないんだ。僕はなくなっていくから追い出されちゃった」


どう返せばいいんだろうか?

そんな横暴!

っと村に抗議するか?

いや、俺にはそんな力はない。

ならば攻撃するか?

いや、それをコラスは望まないだろう。

ならば…


「……治らないのか?」


希望だ。

自分がかかわった者が、自分を助けてくれた者が死んでしまうかもしれないのだ。

胃がむかむかして自分に腹が立つ。


「全然見つかってないんだ原因とか。でもいいんだ。僕はもういいんだ」


コラスの悲しそうな顔を見てしまった。

どうしたらいい?

俺はどうしたい?

考えろ!

考えろ!


「魔力を使い続ければ大丈夫なんじゃないのか?」


一つ一つ疑問、疑惑を消していこう。


「それも無意味だよ。僕の固有スキル、『ナチュラルドレイン』は魔力を他から使用するんだ。空気中に含まれる魔力を使って放つ。だから僕は自分の魔力が減らないんだ」


なんてチート…。

これって無尽蔵に魔法を放てるってことなんじゃ無いのか?

いや、そんな風に考えるのは不謹慎か。

これの所為で悩んでいるのだ。

俺に何かできないか?


「いいんだよお兄さん。僕はもういいんだ」


コラスは満面の笑顔だった。

きっと俺がいろいろ考えているのに気が付いているのだろう。


「鱗が全部なくなったらどうなるんだ?」


「…天に昇るんだ…」


ああ。

分かっていた。

コラスの笑顔を見ていてわかっていたのに聞いてしまった。


クソ!

こうゆうときこそ何かスキルで解決できないのか!

対抗魔法でどうにかならないか?

そうだ!

空気中の魔力を振動させよう!

それでコラスに向かないようにしてみよう。


「コラス!外に出よう!」


「え!急にどうしたの!?わっ!ちょっと待って!」


コラスを家から押し出した。


「俺が今からここら辺一体に魔法をかける。そのときにコ―君はなんでもいい!魔法を放つんだ!」


「何か策があるの?…わかった」


コラスは渋々ながらも了承してくれた。

魔法に何か嫌な思い出でもあるのか?


俺は手を天に掲げる。


「天上の神は天成!剣をもって落雷とす!」


手をゆっくりと前に持っていき、強く握る。


「空間は鼓動!偽りは逃げ惑う!!アナリススウェア!」


赤い光が自分とコラスの周辺を包み、消えた。

空気中の魔力を乱し、他方に散らせたのだ。


「さあここだ!」


魔力はすべてそっぽを向いている。

今のうちだ!


「…うん、ふう~、よし!」


コラスが少し落ち着くと空気が変わった。

とても嫌な気持ちになる。

この場所に居たくないような、そんな気分になった。


「ライデンを打ち出す!ダライト」


コラスは魔法を発動した。


「………あれ?」


が、

しかしコラスの魔法は発動しなかった。

周りの魔力がない所為だろうか?

ならばな………ぜ……………


バタン!


「え!お兄さん!ちょっと!」


俺の意識がとんだ。



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