入学
六年後
「父さん、母さん、いってきます!」
十二歳になった俺は、王都にある『王立パトリシア学園』に入学することになった。
この学園は、生徒数が約二千人以上の学園で、十八歳までこの学園で暮らすことになる。
学園は全寮制でクラスが、剣士科・魔法科・冒険科・政治科・騎士科・商人科の六つの科があり、それぞれ三クラスずつある。
その為、貴族だけでなく、平民も沢山入学するという。
その為、差別が大きくなって要るらしい。
「・・・・・・・・・」
俺は学園に着いた、そして言葉を失った。
だって大きいんだもん。
城だよ城。大きいって聞いていたけどここまでとは思ってなかった。
「ははっ」
俺は苦笑いしかできなかった。
学園の大きさに圧倒されながらも俺は学園の門をくぐった。
俺は直ぐに学園の闘技場に行くことにした。
何故闘技場かと言うとそこで入学式が行われるからである。
入学式は学園長の話だけで、基本的には、地球の入学式と変わらないもので、退屈だった。
「それでは、新入生諸君、良い学園生活を!」
学園長の話が終わり、次に適正検査を行うとのこと。
「新入生の皆さんは五列に並んでくださ~い」
皆素早く並ぶ。
「それでは、前から一人ずつこの水晶に手をかざして魔力を流し込んで下さい。魔力の無い人は自分の番が来たら教えて下さい」
先生がそう言うと、前から一人ずつ魔力を計って言っている。
魔力か、ステータス的に大丈夫かなぁ?
順番は最後だしなんか考えなきゃなぁ
俺は若干不安を抱き、どうするか考える。
「うーん」
「・・・ぎ・・・・・・次!」
「ん?あっはい!」
どうやら考えてる内に順番が来たようだ。
「名前は?」
「リック・アイザックです」
「じゃぁ、やって」
「はい」
俺は水晶に手をかざし、少しだけ魔力を送る
すると、水晶が白く輝き出す。
「リック君、本気でやって?」
先生はにっこりをこちらを見て行ってきた。
その時俺は恐怖した、本能がこの人に逆らってはいけないと言っていた。
だって、目が笑って無いんだよ。怖ぇ
「はっはい!」
俺は咄嗟に魔力を全力で水晶に流した。
水晶は凄まじく輝き出し、そして割れた。