成長記録【一歳】お姉ちゃん、怖い
一年が時が過ぎ、リックは歩くことが出来るきるようになり、同時に家にある本で、この世界の事を調べることにしました。
「何この本の数?この家って一体・・・」
リックは、本がある部屋の、扉を開いて中に入ると、その膨大な量の本に呆れ、同時にこの家の事が不思議に思えてきた。
「まっ、時間はあるし気になる本を片っ端から読んでいくか。」
そうしてリックは、本を探し初めて一冊の本を引っ張り出した。
「世界の事、なんてシンプルな名前だ。
まるで読んでくださいとでも言ってる名だな」
リックは本のページを捲っていき、この世界の事が少しずつわかってきた。
この世界はグリュームと言うらしく、五つの国がある。そして、グリュームには、人族や竜人族の他に、エルフ、ドワーフ、獣人族、魔族、精霊、天使族がある。
そして五つの国は、人族の国、《王都クラネル》
魔族の国、《ギーラ》獣人の国、《パシオン王国》
エルフの国、《フィティーナ》
天使の国、《浮遊国フォルナ》
この五つがあり、他の種族は集落や何処かの国に、住んだりしている。この五つの国の関係は複雑で、
魔族と天使族は敵対関係にあり、人族は、獣人や
エルフを奴隷にしているので、関係は良くない。
「読んで思ったけど、この世界・・・ダメじゃん!」
「リック~どこにいるの~、隠れてないで出てきなさ~い」
廊下から声がして、背後の扉の開く音が聞こえ、振り替えると声の主、フィーリが立っていた。
リックはこの家の女たちが苦手である。
理由はやたらと抱き抱えたり、抱きついたりと意味もなくやってくるのだ。そりゃ前は、歩けなかったから分かるのだが今は、歩けるから正直止めてほしいし、母さんの場合、抱きつくと胸に顔が埋まって息が出来ない。精神年齢18歳だから嬉しいけどね?でもそれ以上に死にそうになるのは嫌だ。
「いた。リックこんな所に居たの?
ん?何読んでるの?」
「ママ、これ、読んでた」
今喋ったの俺だから。
えっ?何でこんな喋り方なのかって。
そりゃ一才だからな。
「えっ!これ読んでたの?」
フィーリがびっくりして聞いてきた。
(あっ!まずい。何か言い訳を、えっと・・・そうだ!)
「うんっ!でもね、全然分からなかったの」
「リックにはまだその本は、早いかな」
「そうなの?ママ、ところでどうしたの?」
「あっ、そうだったわね。ご飯食べに行くわよ」
「わーい、お昼だ~」
(もうそんな時間なのかよ)
「さっ、行くわよ」
「はーい」
リックはフィーリに抱かれ、お昼を食べる。
ちなみにこの家は、俺を含め、6人が暮らしている。姉が2人、兄が1人の兄弟がいる。
一番上の姉、クレアはフィーリ似の少しおっとりした性格である。
二番目の姉、キリアは顔はフィーリ似で、性格は少し凛としているが、たまにドジを踏む。
男兄弟の兄、フリードは顔はグラン似で、感情表現は、はっきりとしている。
(ご飯食べたらまた本でも読むか)
「リック」
「な~に?」
クレアが話して来た。
「ご飯食べたら、外に遊びに行こ!」
「えっ?!」
「なにー?いーやーなーのー?」
クレアがニコニコしながら聞いてきた。
でも、笑顔なのにすごく怖い。
「お姉ちゃん、目が笑ってないよ?」
「そんなこと無いよ。」
「・・・・・行く、行くよ」
リックが折れた。
「よかった」
クレアの恐ろしい笑顔が無くなり、いつもの優しい笑顔に戻り、リックは絶対にクレアには、逆らわないと心に誓うのだった。
少し仕事が忙しいため、あまり書く時間がなく投稿が遅れています。読んでくれてる皆さんすいません。