第8話 冷血剣士、現れる
再び天の塔に行くことになったシント達。一行に待ち受ける試練とは?
「歩くの超時間がかかるー。疲れたー。」
「アルス。ダメじゃない。ミッション達成するまでひたすら歩くのに。」
「所長に恨みがあるのはよーーく分かりますが、我慢して下さい。」
アルスは根をあげ、フレンシアは愚痴を言い、最後にミスティルが注意をする。
最初の言葉を強調して言っていることは明白である。
「なんか今日はやけに人が多いな。」カインドが呟く。
「何かのお祭りか?参加したいぜ。」アルスが調子に乗っていると、シントが「誰かいる。」と言った。
周りにたくさん人がいる中で、その中心に3人の冒険者らしき人がいた。
「あの人たちはもしかすると…。」
カインドが言うと、ミスティルが「wishesというチームですね。戻ってきたのでしょう。」と、
返事をしたら、1人がこっちに気がついた。
「ミスティー!!愛してい…」最後まで言わせずに、ミスティルは青年を殴った。
「超有名な冒険家にこんな人がいるとは、思いませんよね。」
表情がすごく恐かった。殴られた青年とは違う人が来た。
「ごめんなさい。メンバーが迷惑をかけました。」
明らかに少年に見える青年は5人に謝った。
「改めて自己紹介をします。僕はwishesのメンバーのナタリア・ラビッカです。
こっちはビレッザ・イルシア…」
「どーもぉ!!俺は白衣の王子と呼ばれているよぉ。」
ビレッザに皆振り回されている。「ナタリーちゃんは魔法の熟練者と呼ばれて…」
「僕らのリーダーはあそこにいるアリシス・トゥルーフル。」一番人に囲まれていたひとだ。
「ひと呼んで、冷血王子。冷たいからな。」
「そういうニックネームは自分で付けるのか?」アルスが質問する。
「いや。自然に呼ばれるようになったんだ。」ナタリアが答える。
「おい。話は終わったか。もう一回、一から鍛え直すぞ。」「噂をすればだねー。」
ビレッザニヤニヤしている。アリシスは5人を見回した。
「ミスティル…どうしてここにいるんだ?」「あの人に追い出されました。」即答した。
半分違うが、それで納得した。ミスティルは4人をすぐに自己紹介をした。
「右からフレンシア・セシリッタ、アルス・シェイロット、カインド・リフレイサ、シント・ムツキです。」
「フレンシア。君は何を装備している。」「剣ですが…」
オドオドして言うと、「今から鍛錬をする。俺と同じ武器だしな。」
アリシス以外の人、全員が固まってしまった。
「いいんですか。私みたいな初心者と…」感激の余り、震えている。張本人は気づいていないが。
「冒険をするのにこのままでは行かせられない。危なっかしいからな。」
5人は改めて探検は危険なことだと感じた。
「じゃ…お願いします。」「ナタリア達はしばらくあそこのカフェで待ってろ。」
2人は天の塔周辺の草原に出ていった。見送った6人はカフェへ向かった。
ミスティルが顔を赤らめていることに、誰も気がつかなかった。
アリシス・トゥルーフル
年齢:19歳
趣味:鍛錬
一人称:俺
ニックネーム:冷血王子
ニックネームがこれからちょくちょく出てくる。冷血王子。
結構はまっています。
武器:剣[言わなくても分かりますよね?]
次回から更新が遅れるかもしれません。