その1
頑張って書いていきます。
よろしくお願いします!
私は、春休みを利用してある田舎の町へ行くところである。
(都会と違って空気がおいしそうですね)
車を運転しているのは、助手の矢崎葵。
(君、あまり飛ばすと景色が見えない丁寧にしてくれ)
そう言うと車はゆっくり進行してゆく。
山々の景色を車越しに見つめると気持ちのよいものだトンネルを抜け、田んぼが見えてきた。(少し寂しいような懐かしいような)
助手の葵は、田んぼと山々に囲まれた田舎町の風景を感じているようだった。(あれですね)
助手は、地図をチラりと見ながら私に呟いた。
田んぼと山々に囲まれた小さな町がぽつんと見えてきた。
(君、そこでちょっととめてくれ)
助手は、慌てて車をとめた。
(どうかしましたか)
助手が不思議そうな顔をしている。
(あの黒いのは何だと思う)
私は、車を降りて町を見下ろせる丘の頂上で、屈みながら望遠鏡をとりだしそーっと下を向いた。(なにかみえますか)
助手は、私の側まできて町を見下ろしながら言った。
(黒いものが群がっているのが見えたんだよ)
私は、助手に望遠鏡を勧めながら、煙草をとりだした。
助手は望遠鏡を覗いて一瞬声を荒げた。
(く、黒い塊が、こちらに向かってきます!!)
助手は、望遠鏡を投げ捨て車に滑るように乗り込みキーを回しはじめた。私は、助手の投げ捨てた望遠鏡をとり、煙草をふかしながら車の方へいき、怯えている助手に声をかけた。
(葵くん、アレに角は生えていたかい)
助手は、冷静な彼の口調で少し落ち着いたようだ。
(角が二つ見えました)
私は、車にゆっくり乗り込み、また質問を投げかけた。
(君は、ここに向かってくると言ったが本当にそうかね)助手は、勘違いではないと強く主張した。
(間違いなくここに向かってくると思います、黒い塊が角を生やしたようなものが…)
私は、助手の主張した事を手帳に書き記した。
助手は、車の外が気になるのか、そわそわしはじめた。
(教授、なにか聞こえませんか?)
私は、車の窓を半分開け、外の方へ耳をかたむけた。
すると、車の前から突然ぬーっと何かが横切った。
(葵くん!ゆっくり車を後退するんだ)