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光と闇の楔  作者:
56/74

光と闇の楔 ~集いし存在達?~

すいません。更新、かなり遅れました…

理由、先日より、DとXとFのキーがおかしかったんですけど…

打ち込みしてたらXのキーが外れ、さらにはDもまたおかしい状態に…

猫が歩き回ってるせいなのか…汗

ノートパソなのに修理にだすしかないのかなぁ(汗

キーが外れて打ち込みできなくなってまい、四苦八苦してどうにか応急処置…

何かなあ状態です・・・…



「…サクラ?どうかしたのか?」

ふと、その場にて立ち止まる仲間に気づき声をかける。

そもそも、先刻、ロキ神ことラウフェイ神が目覚めた波動を感知したばかり。

その前にものすっごくきにかかる波動を感知したのもまた事実だが……

「今、私の多次元空間感知システムに引っかかった波動があったのよね……」

かつて、自らが発明したとある装置。

先祖の考えだした定説が真実である、とがむしゃらに研究した結果、

もう少しで実用化のめどがついていた。

その仕組みを使えば他惑星にもすんなりと移動ができる。ということからかなり注目をあびていた。

「…代替わりが近い、といってたからその関係じゃないのか?」

同じ黒眼、黒髪だとはいえ、出身地は彼と彼女とでは異なる。

とはいえ、彼女の先祖に日本人がいたことから、あるいみ同郷には違いないのだが。

「意思様が、このシステムにも問題があった、と指摘してたから。

  あれから私も私なりにこうして研究を重ねてはいるんだけどね。

  とりあえずこの銀河の全てにおける波動は感知できるようにはなったし」

伊達に約四億年、研究を重ねていたわけではない。

というか他惑星より高度なシステムを用いたコンピューターもどきの道具…

しかも、小さなブレスレット形式で全て打ち込み等が可能、という代物を渡されたとき。

自分達がいかに小さい科学力しかもっていなかったのを思い知らされた。

しかし、彼女が開発していたその装置はある意味、太陽系の存続にもかかわるかもしれない、

というので研究の継続を求められて今に至っている。

数いる伝道師の中でも彼女はあるいみ性格も、またその存在も希有だ、といって過言でない。

ほとんどの伝道師が自分達が起こした、もしくは開発してしまった様々な事柄に対し、罪悪感を抱く中、

悲劇がおこったにしても、自分の理論は正しい、と時が経過してもいまだにその信念を貫いている。

確かに、彼女の研究自体はそう悪いことではなかった。

ただ、その研究がいまだ不完全のまま実用化されそうになり、

それが実験として許可されてしまったことから、あの悲劇はおこったともいえる。

一研究員にしか過ぎなかった彼女には国を止める手段はなかった。

まだ研究が完全ではない、といっても聞き入れなかった国。

そして…汚染されてしまったプログラム。

「あなた達が、神々の悪戯を創らなければ、あんなことにはならなかったんだけどね?尚人?」

「うっ…ま、まだいうか!?サクラ!」

サクラ=フラクタル。

かつて先祖が発見、導入した幾何学の概念、それがフラクタル。

それらを発見、導入したフランスの数学者、ブノワ・マンデルブロの身内の一人が、

彼の死後、国の指示のもと、

その功績を後世に伝えるためにと、フラクタル、という名字を名乗ることとなった。

彼女はその子孫の一人。

フラクタル幾何学の中には、フラクタル次元、と呼ばれていた代物もあり、

彼女の一族…つまり、フラクタル姓を名乗ることになった彼らにより日々研究が重ねられていた。

そして、彼女の代になり、その構想が形となり、不確定ながらも実用化されようとしていた。

フラクタル次元、といわれていたそれは、より細かなスケールへと拡大するに辺り、

ぞれだけ完全に空間を満たすことができるか、という形を示す統計的な事柄を指し示す。

そして…幾多とある世界の構成にその原理をつかい道をつくることに簡易的ながらも成功した。

いまだ完全でなかったそれは、とあるウィルスプログラムにより暴走するきっかけとなってしまったが……

あのとき、世界がすぐさまに壊滅したのは何も世界中にあふれていた化学兵器だけの責任ではない。

そのことを彼女、サクラ=フラクタルはよく理解している。

「とりあえず、ラー様にお伺いたててみるわ」

「…つうか、太陽のことをラー、と呼ぶの、お前くらいだよな~」

「あら?ホルンって呼んでる仲間もいるじゃない?」

「…だから、なんでエジブト理論?!」

何なら論議がずれているような気もするが、それは彼らゆえ、なのかもしれない。


伝道師。

永きにわたる時を生きているせいか、

そのあたりの概念がどうも多少の感覚とずれてきているのかも…しれない……




              光と闇の楔 ~集いし存在達?~




ゆらゆら。

巨大な体が空を舞う。

正確にいうならば、空を泳いでいるのであるが。

「だけど、ほんと、結構入り込んでるんですねぇ」

思わず感心した声が漏れ出してしまう。

眼下にはいる大地のいたるところにと入り込んでいる【心の欠片】達。

それらは【ゾルディ】へと変化しているもの、もしくはまだしていないもの。

中にはそこいらに生えている草木に乗り移っているもの。

そこにある姿は様々なれど、元をたどれば何ということはない。

それらがいまだに完全に力を発揮できないのは、この世界そのものが今現在、

あるいみ就寝状態、もしくは仮眠状態になっているからに他ならない。

この界における王夫婦が眠りについたことにより、ここ、妖精界もまた完全にとあるいみ眠りについている。

その結果、入り込んだ【念】達も力を発揮することなく、いわば放置状態となっていた。

ずるずるずる……

世界を取り囲むかのようにどぐろを巻きつつ空を呑みこまんばかりにその巨体を空に横たえる。

彼の本体ともいえる体はすでに惑星全てを巻き込みかねないほどに成長しているがゆえに、

こういった小さな妖精界などに関してはあっというまに掌握が可能。

彼の体より、念を寄せ付ける、もしくは引き寄せる【気】が発せられ、

まるでふらふらと罠にかかった獲物のごとくに

この妖精界にと散らばっている【念】の全てが空にと舞い上がり、引き寄せられる。

ゆっくりとその巨大な鎌首をもたげると同時、また一つ、引き寄せられるように、

念の一つがゆっくりと彼の元にと近寄ってくる。

そのまま、あむっと鎌首をさげて呑みこむ様は、あるいみ恐怖を抱かせるには十分すぎる光景。

何しろ彼が鎌首を軽く振るだけで、恐怖の対象ともなっているゾルディなどがゆっくりと、

抵抗すらできずにふらふらと近寄ってゆく。

どこぞの言葉に、ヘビににらまれた蛙、というものがあるが、まにこの光景はその通りといえよう。

相手が蛙、でなくて【ゾルディ】となっている【念】達、という違いを覗けば。

シュ~……

彼は意図しないまでも、

静かに舌をちろちろと出す音のみがここ、妖精界の全ての空間へと響き渡ってゆく……


「ウォォオッンっ!!」

全てに響き渡るかのような遠吠え。

ぴりびりと空気そのものが振動する。

念はあくまでも意思がないが、本能、といった代物は一応存在している。

その声に含まれている巨大なる力。

ゆえに、【念】のみの存在である【ゾルディ】や、【念】にその体を乗っ取られている存在達は、

その声をきき思わずその場にて硬直してしまう。

それは彼らの本能がつげる危機。

それと同時、同時にいくつもの黒き影が硬直したそれらの周囲を駆け巡る。

刹那。

硬直していたソレラは駆け巡った影にまるで蹴散らされたかのように瞬時にと消え去ってゆく。

いったいぜんたい、何がおこったのか理解不能。

その黒き影が小さな犬のような姿をしている、と認識できた存在がいったいどれほどいるであろうか。

「あいかわらず、合理的、ですねぇ。フェンリル殿は」

思わず感心した声をあげてしまうのは仕方がない。

自らのその身をいくつもの無数の小さな体に変化させ、一気に精霊界全体に解き放つなど。

普通では考えつかないこの戦法。

相手を叩き伏せるのではなく、あくまでも喰らうことを目的にしているので何の遠慮もする必要がない。

ゆえにフェンリルとしては手っ取り早い方法をとったに過ぎないのだが。

フェンリル達、三兄妹達はその身をもってして、念と精神体を分けることが可能。

ゆえに、体内に取り込んだ後にそれらを別々に分離すれば何の問題もない。

「我としては、面倒なのでそのまま精神ごと喰らいたいのが本音だがな。

  しかし、それだと困るであろう?ユリアナ?」

わざわざ体内でそれらを分離させ、正常な状態の精霊達のみ取り出す。

それはあるいみ面倒、といえば面倒。

やってやれないことはないが、そのまま精霊ごと喰らったほうが楽なのは疑いようのない事実。

「今の状況が状況、ですらかね。

  すくなくとも精霊達を新たに生み出すのには多少の時間がかかります。

  それで力がなくて世界が疲弊しては何の意味もありませんし」

それでなくても先刻感じた空間の揺らぎ。

事態はおもったよりあまりいい方向には向かっていないらしい。

代替わりの時期より前によもや面倒事が舞い込んでくるなど夢にもおもっていなかった。

このたびの騒動と今後におこるであろう面倒事を比べれば、

今の騒動のほうがはるかにかわいらしいものにみえるのは疑いようのない事実。

応援にとよこされた、邪神ロキの息子であり、氷の覇王、ともよばれている巨狼。

そんな彼、フェンリルにと語りかけている精霊神、ユリアナ。

彼の吐息は魂すらをも凍らせる。

それは形をまだ成さない【念】とて同じこと。

彼がその気になれば凍らせられないものは一つもない。

唯一、あるとすれば【意思】のみくらいであろう。

「まあ、我はさくっとここを片づけて、父上達と合流するつもりであるからな」

せっかく永き年月を得て再開できたのである。

少しでもはやく父や母の傍に向かいたい、とおもうのは仕方がないといえば仕方がない。

何より、妹と父が一緒にいれば、父がどれだけ暴走するか…それが多少気にかかる。

何しろ、あの父は妹に近づく異性に容赦がない。

それはもうひたすらに。

母の一件があってのちにその行動はさらなるエスカレート具合をみせている。

もっとも、彼とて似たようなことがいえるので、第三者がみればどっちもどっち、と断言するであろうが。

父に言い寄る異性はまあ、いいとして。

あの父は自らに向けられる好意にとことん疎い。

それでも周囲に愛想をふりまくものなので、あるいみプレイポーイ、とまでいわれているが。

当人はいたってあるいみ天然極まりないのである。

見ているほうがはらはらするほどに。

「とりあえず、氷と化した精霊達は吐きだしておくゆえ、あとはまかせたからな」

「…まあ、それくらいなら私のほうでどうにかしますよ……」

理不尽にも穢されてしまった精霊達。

それらの精霊の魂すらフェンリルは念と分断させ、目の前に氷の塊として吐きだしている。

それらを復活させるくらいならばユリアナとてさほど力を消費しない。

しばし、精霊界においてそんな二人の会話が繰り広げられてゆく……


それぞれの場所でそれぞれの子供たちが与えられている役目を果たしているそんな中。

「お父様、はやく、はやくっ!」

傍に父がいる、ということがうれしくてしかたがない。

そんな彼女の思いに呼応するかのごとくに、

彼女が踏みしめた大地において新たな草花の芽が顔を出す。

基本、彼女が司っているのは【死】ではあるが、それは逆に【生】をも司っているともいえる。

「ヘル。力が漏れ出してるよ?」

そんな愛娘の姿がいとおしくて仕方がない。

ずっとさみしい冥界に一人きり。

自分の魂を守っていた大切な娘。

正確には、彼女が冥界に向かうにあたり、ハデスが彼女に付き添ったらしいが……

ハデスの人のなりはロキとてきちんと把握している。

弟であるゼウスとは対照的にまじめ一筋で、さらに義理がたい性格の彼のこと。

おそらく、弟の所業を申し訳なくおもい、

罪滅ぼしの意味をもかねて彼女を守ってくれたのであろうことは容易に予測がつく。

「あ。いけな~い」

父にいわれて、力がただ漏れになっているのに気付き、ぺろり、と舌を出す様は、

年相応の女の子、としかみえない。

透き通るかのごとくの白い体に柔らかな髪質をもっている見た目十代そこそこの少女。

一体誰がそんな少女の姿をみて予測がつくであろう。

この少女がその気になれば、かるく全ての世界が腐食し朽ち果てる、などと。

彼女がもたらす【死】は腐食によるもの。

その腐食は物質的なものだけにとどまらず、魂などといった精神体にも効果を発揮する。

元々、冥界を創る、という話しは出てはいた。

しかし管理するものが決まらずにそのまま天界と魔界において輪廻部門を作成し管理していた。

冥界という界ができたのは、天界大戦争より後のこと。

つまりは、ロキ達が眠りに就いたことをきっかけに、

ヘルが冥界の番人となることを希望したからに他ならない。

「しかし、ずいぶんとこれまた、地上界もよく汚染されたものだよね~」

思わず感心してしまう。

門をでてさほど経過していない、というのに、出くわす出くわす、魔獣にゾルディ。

挙句は堕ち者。

ひどいところなどは、そこにある森一つ、完全に瘴気に冒されていた地もあったりした。

仕方がないのであっさりとロキがその力をもってしてその森そのものを完全に消し去ったりもしたのだが……

その後、ヘルが能力をつかい、その森を新生させた。

時がたてばそこにはあらたな森が芽吹くであろう。

新生、といっても元の姿に戻すわけではない。

ヘルの力はあくまでも、再生であり、新生。

死は終わりであり、そしてまた新たな再生の道でもある。

それらを司る力をもつもの、それが冥界の番人たるヘル。

「月の調でもつかって一気に全体を眠りにつかせたいところ、だよね。ここまでだと」

月の調べ。

それは天空より奏でられる聖なる歌のこと。

その歌い手となるべきものは、ロキことラウフェイとアングルホダの二人。

彼らが奏でる調べは惑星上における全ての存在に影響を及ぼし、また全てを眠りにつかせる効果をもつ。

さらに詳しくいうなれば、この惑星だけではなく、この太陽系全体においてその効果を発揮することが可能。

もっとも、そのような行動は今まで一度しか試したことはないが。

その試したときもまた、試しにやってみてと意思達にいわれ、実験的に行ったに過ぎない。

そんな父の台詞に、

「私、まだその調べ聞いたことがないけど。きっと奇麗なんでしょうね。

  だってお父様もお母様もとってもきれいな声をしてるものっ!」

きっぱりはっきり断言していいきるヘル。

実は、ロキに関してはその音程が多少ずれているのだが…そのズレは、

世界を構成している物質に影響を及ぼす効果をもっている。

アングルホダとともに歌うことにより、その効果はよりよく正確に発揮されるのだが。

「とりあえず、まずは意思様との合流が先、だね」

「そういえば、補佐官様って、今現在、人間のフリして地上界で生活なさってるんですって?」

時折、突拍子もないことをする補佐官の行動はよく耳にはしていたが、

今回もそのように行動しているとは思わなかった。

以前はたしか、姿を消した、とおもったらどこぞの界でたしか植物をやっていたこともあったときく。

「まあ、あの方はおもいついたら即実行、の方だからね~」

…だから自分のような存在ができた、といっても過言でないのだろう。

そう彼…ロキとしては思っている。

ある意味その通りであるが、それは彼女だけのせいではない。

むしろ、この【地】における全ての【惑星達の意思】の気まぐれと好奇心によって誕生した、

といったほうが正しいであろう。

「とにかく、こちらにおられるのは確かみたいだから。いくしかないでしょ」

「は~い」

ほのぼのとした会話を交わしつつ、

しかし襲いかかってくる魔獣やゾルディ達をあっさりと消滅させつつも、

美青年と美少女、といっても過言でない二人はしばしのんびりと道なき道を歩いてゆく……



「…ん…んきゃぁぁっ!!」

どさっ。

いきなり何かにひっぱられた。

いや、何か、というのはおこがましい。

こんな真似というか行為ができるのは、世界広し、といえども限られている。

「いたぁぁっい……ううっ。いきなりの呼び出し、何なんですかぁぁ~……」

おもいっきり尻もちをつきもはや涙目。

腰のあたりまで伸ばしている長い髪。

長い髪の理由は研究にあけくれていて切りにいく暇すらなかった、という簡単な理由なのだが。

うるうると潤んだ漆黒の瞳が涙を浮かべてその場に座り込み、何やら抗議の声らしきものをあげてくる。

うるうると潤むその視線で周囲をざっと見渡してみれば、見慣れぬ人々の姿と、

なぜかものすっごく違和感を感じる少女が一人と小さな猫。

そして。

「……今度はそんな格好をして何なさってるんですか?」

思わずその姿を垣間見て素直な感想をもらす彼女のその問いかけはおそらく間違ってはいないであろう。

そもそも、彼女達がしっている姿はといえば、青き髪に青き瞳であったはず。

それ以外は、黒き髪に黒き瞳に、金色の髪に金色の瞳。

まかり間違っても、銀色に近いような髪質の姿はいまだかつてみたことがない。

「気にしないの。それより、サクラ。あなたにはこの子の面倒をみてほしいの。

  この世界において彼女と会話が成り立つのおそらく貴女くらいしかいないしね」

彼女はその研究の性質上、魔力などにおける代物も研究をかさねている。

実際問題として彼女が開発した魔科学は魔界や天界においてかなり重宝している代物となっている。

いきなりその場に落っこちてきた…としかいいようのない、

二十代後半であろう女性ににこやかに話しかけているディア。

「?ディアさん?あの?こちらの方は?」

いきなり現れたような気がするのは気のせいであろうか。

というかどうみても空かに落っこちてきたように見えるのは目の錯覚か。

もしくは本当に空からおちてきたのかもしれない。

どうやら目の前の教え子ディアの知り合いのようではあるらしいのだが…

ヘスティアからすれば不思議でたまらない。

というか、このディアさんの人脈っていったいどこまで広いのかしら?

そんな疑問がふと脳裏をよぎる。

そもそも、竜族に知り合いがいる、というのもあるいみすごすぎるのである。

さらには、悪魔…しかも、魔界の大侯爵とも知り合いらしい。

いくらディアが【言霊使い】だとしても、

それまでどういった生きざまを経験すればそんな人物達と知り合いになれるのか。

疑問はつきない。

「あ。先生。えっと。この子…でなかった、この人は。

  サクラ=フラクタル。一応日系二世なんですけど…っていっても意味がわかりませんよね。

  とりあえず、こちらの美希様の面倒を見てもらおうとおもいまして。

  呼び出してみました」

さらっと何でもないように言い放つディア。

もしも、ヘスティアが伝道師の名前を全て把握していれば、その名を聞いて驚愕していたであろう。

しかし、フラクタルの名は魔界や天界では知られてはいるが地上界においてはあまり知られてはいない。

ゆえに多少首をかしげただけにどとまるヘスティア。

「…様づけ?…あ、あの?…主様?」

何となく嫌な予感がして思わず問いかけるサクラの気持ちは間違ってはいないであろう。

そもそも、目の前の少女…この惑星の意思が実体化している彼女が【様】づけで呼ぶ相手。

それだけで目の前の黒眼黒髪、くろずくめの少女がただ存在ではない、と物語っている。

おもわず、素で主、と呼んでしまってもおそらく誰も責められはしない。

サクラ、と紹介された女性が多少声を震わせてそう問いかけたその矢先。

「Assistant(補佐官様)~!!」

元気な声が辺りにと響き渡る。

ふとみれば、ぶんぶん手をふりつつもこちらにかけてくる少女が一人。

そしてまた、

「こら!ヘル!いきなり走ったら危ないだろう!?」

そんな少女の後ろよりかけてくる青年が一人ほど。

「………って、なんでこんなところにヘルちゃんとロキ様がぁぁ!?」

その姿をみて思わず叫んでいるサクラ。

「…いやあの、え?…ヘル?それに…ロキ?え…え?」

何やら聞き覚えのあるような名である。

ヘルといえば冥界の番人の名のはず。

さらにロキといえば今問題になっているはずの邪神ロキの名前ではないであろうか。

ゆえに戸惑いを隠しきれないヘスティア。

いくら何でも同じ名をもつ者が二人もそろってここにくるなどありえるのであろうか。

ゆえにヘスティアの思考は混乱する。

「あ~。先生。別に混乱しなくても大丈夫ですよ。彼らは別に敵意もってませんから。

  それより、ヘルちゃんは体のほうは大丈夫?」

「はいっ!ところで…そちらの女の子は?はじめまして!私、ヘルっていいますっ!」

人懐っこい笑みを浮かべ、そこにいる少女、美希にと自己紹介をしているヘル。

そんなヘルの笑顔に多少ほっとし、

「え?あ、はじめまして。私は佐藤、美希、といいます。この子はみゅ~、です」

「みゅ~!」

紹介され、ちょこん、とその懐から顔をのぞかせる子猫の姿。

「か…かわいいっ!!」

何やら子猫の姿をみて盛り上がっているヘル。

「Veuillez l'expliquer comme quels tours dehors~!!」

話しがまったく見えない。

ゆえに、何がどうなっているのか説明してください!

と叫ぶサクラの姿がしばしその場において見受けられてゆくのであった……



片っ端からユーザーページを改めていろいろと見ていたら、一括設定、という項目発見。

ん?もしかして?とおもってみたら・・・あったぁ!

というわけで(何が?)なろうさんにおいても行間感覚設定がようやく…

…三月に投稿始めて今きづいた私っていったい…(自己嫌悪…

とりあえず、これである程度は見やすい設定になるかな?

…ビルダー編集ではそのようにして打ち込みしてるので……

背景の色は薄緑が目にやさしいから、真っ白よりはそちらのほうが見やすいし。

ともあれ、今のところ投稿してる作品さんは全部ひとまず設定変え終了です(汗

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