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挨拶をしためぐみは、あまりの驚きに山下を凝視していた。
そして、なぜこんなところで会うのと今朝のことを思い出し、
胸の鼓動は高鳴り張り裂けそうだった。
「山下です。よろしく」
挨拶している山下を見てボーっとしているめぐみ
その様子を見て室長は声をかけた。
「飯塚君?」
「あっ・・はい。 よろしくお願いします。」
慌てて返事をするめぐみ。
その後、進藤、野本、長崎、そして奥山と挨拶が続いた。
一通り挨拶が終わって辺りを見回してみると
室長はすごく紳士的な中年のおじさま・・・リーダーの山下さんもスラットしていて
かっこいい感じ、進藤さんは、ビシッとしっかりした感じ、そして、野本さんは、
顔はいいんだけど・・・
女性では、長崎さんは、熟年のすごい色っぽい感じの人で、誰からも好かれている。
さすがみんなが羨む場所だとめぐみは改めて思った。
この部署のすごいところは、誰も浮ついたうわさがないことだっだ。
「奥山君、ここの部の内容を教えてやってくれ。」
室長に指示された奥山はめぐみを連れて行った。
「こっちよ」
彼女も社内では、男子に結構人気があり、女子からも慕われていた。
「さぁ、仕事、仕事・・・・」
それぞれは自分の机に戻った。
めぐみと奥山が廊下を歩いていると、急に奥山が立ち止まって振り向いた。
そして
「あなた、山下さんを見ていたでしょう。」
「えっ?」
「気があるの?」
「いえ、特に・・・」
「じゃあ・・なぜ?」
「なぜって・・」
「なぜ、山下さんを見てたの?」
「・・・緊張してたんです。」
「ほんと?」
「本当よ・・本当に、気があるわけじゃないから」
「ほんと?」
奥山は、めぐみをのぞきこんだ、
「奥山さんこそ、何で、そんなこと聞くの?」
「いえ、彼、誰か好きな人がいるみたいだから忠告したの」
「えっ?」
「ところで、あなた本当に、あの部長をなぐったの?」
めぐみは、コクリとうなずいた。
「本当に!、殴ったの、あのエロハゲオヤジ、私もお尻触られたことあるのすごいとこあるじゃん・・・」