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マイフレンド  作者: Seabolt
私、飯塚めぐみです
4/68

3

家に戻っためぐみは、今日から変わるんだと気合を入れなおした。


この間まで着ていた女性用のスーツをやめ、思い切って下はスラックス


上はジャケットにワイシャツと、男っぽい服装をして会社に向かった。


今度の部署は、営業8課、社内の女の子みんなが希望する美男・美女が集まる部署だった。


同僚達には、逆にうらやましがられた。


しかし、のぞみは、受け入れてもらえるだろうかという不安で一杯だった。


そんなことを考えながら、めぐみは電車に揺られていた。



電車に揺られていためぐみは、ぞくっとした。


誰かの手がめぐみの尻を撫で回したのだ。


触っている・・・・


声がでない・・・


どうしよう・・・


そう思い悩んでいるうちに


「貴様!!痴漢だろ!!」


男の声がするとともに、悩ましい手は恵みの尻から離れた。


「イテ!!はなせ!!わしじゃない・・」


その声を聞いためぐみ、どこかで聞いたような気がした。


次の瞬間、電車のドアが開いた。


乗客たちが降りるのにまぎれて、後ろにいた男が逃げって行った。


その後姿、あのバーコードにめぐみは見覚えがあった。


人ゴミの中にまぎれて行くバーコード。


それを見て追いかけるのをあきらめ、うつむくめぐみ、


ふと目の前には男性の靴が見えた。


顔をあげると見知らぬ男が立っていた。


そう偶然にも助けてくれた男も同じ駅で降りていたのだった。


そして


その男はめぐみに優しく話しかけてきた


「だいじょうぶか?」


「はい・・」


「しかし、君も少しは、声をあげろ・・・」


めぐみは、真っ赤な顔をして、


「すみません・・・・」


かすかに声を出した。


しかし、その男がめぐみの姿を見た瞬間、


「男だっだら、しっかりしろ!!」


やや笑みをうかべて、声を掛け、肩をポンと叩いた。


「ありがとうございました。」


めぐみが礼を言うとその男は去って行った。


朝から最悪だと思いつつ、会社に着いためぐみ。


痴漢にあっただけでなく、男っぽい服装をしているとはいえ、


完全に、男として見られたことにも、かなりショックを受けた。


すぐさま、化粧をし、髪の毛を整えて、新しい部署にむかった。


今日から私は、変わるんだ・・・と


「今日から営業8課に配属になった飯塚君だ。」


「飯塚めぐみです。今日からこの部署に配属になりました。よろしくお願いします。」


さすがに、彼女に当たる目は、きつかった。ある意味厄介なものがきたという雰囲気はあった。


そんな中、めぐみが顔をあげて驚いた。


目の前には、さっき助けてくれた男がいたのだ。


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