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マイフレンド  作者: Seabolt
それぞれの想い・・
29/68

5


「大丈夫?」


めぐみが聞く


「とりあえず、落ち着いたみたい。めぐみこそ、大丈夫?」


「たいしたことなかったから。夕方に勇気に迎えに来てもらうから・・・・」


「じゃあ、ついでに弟も見てみたいけどいい?ところで山下君は?」


「あれ?今日は来てないの?」


「そうよ。」


「おかしいなぁ~」


「昨日会ったんでしょう?」


「まぁ・・・」


「ふ~ん」


まじまじとめぐみを見る優香、そして、


「めぐみみたいなのが好みだったのか。」


優香がそう言うとその言葉に驚いためぐみは、


「な!!何を言うの?」


慌てて言い放ち、顔を真っ赤にした。


「だって、山下君って、友達でもあまり自分の家まで呼ばないのよ。」


「でも・・」


うつむくめぐみ、その様子を見て不思議そうに


「でも?」


優香が聞き返す


「でも・・・山下さん、わたしのこと男とみているみたいだし。」


めぐみがつぶやくと、その言葉に耳を疑った優香は


「え?今なんて?」


「山下さん、私のこと、男としかみてないの!!」


「そんな・・・」


あきれると言うかなんと言ったらいいか判らない優香だったが


「じゃぁ、いつ告白するの?女って事を」


「ややこしいの・・・、会社では、女の格好をして、仕事をしているんだけど。山下さんは、気づかないの・・・私ってことに・・・それに、何回も女だっていってるのにまったく信じてくれないの・・・・」


「なに、それ」と優香は笑みを浮かべた。


「ところで、お母さんの件は。」


「はっきりしないけど、これが、お母さんの写真・・・」


そう言って写真をみせた。


「本当に?」


「ただ、写真と話がにているだけなんだ・・・はっきりした証拠がないんだよね」


しかし、優香は、にこやかに


「いいじゃない?姉妹ってことにすれば、二人だけの内緒で・・・」


「それもそうね、昨日の今日だし。ところで、頼みって?」


「下着を持ってきてほしいの」


「両親は?」


「呼びたくないの?」


めぐみの携帯がなる


「あ、勇気からだ、ちょっと待って」


「勇気、病室に上がってきて。」


優香は、場所を教えているうちに


「失礼します。」と勇気が入ってきた。


「茶髪だから見た目は、すぐにわかんないでしょ。勇気これつけて」


「ったく・・・なんで、ここまできて」


しかたなく勇気は黒髪のかつらをつけた。


そこには、写真で見た若い頃の母親そっくりの姿になった。


「ほんと!写真のおかあさんみたい・・・」


「たま~に、写真のメイクをしてもらうんだ。」


「なにがしてもらうんだ・・無理やりだろ、無理やり」


「勇気くんは、めぐみに抵抗しないの?」


「勝てないよ、むちゃくちゃ強いから・・・・あ・に・き」


「こら~あにきとはなんだ、あにきとは、姉に向かって。」


そこに「そろそろいいか?」と島内が入ってきた。


3人の姿を見て島内は、女が3人いるとおもった。


「光一さん。いいよ。」


「さっき、もう一人女の人が入ってきたけど。」


めぐみが勇気を指差し紹介した。


「こいつ。私の弟のゆうきです・・・」


島内が驚きのあまり思わず本音を言ったしまった。


「めぐみちゃんより、おんなっぽいなぁ~」


島内の言葉にきょとんとして、


「島内さん、ひどーい」


言い返すめぐみを見て笑いながら優香が突っ込みを入れた。


「でしょ?」


その言葉にとうとうめぐみはむくれてしまった。


「優香さんまで」


しばらく、4人のにぎやかな会話が続いた。


「さてと、いったん帰ります。」


「もう帰るのか?」


「じゃあ、たのむわね~」


「はい。いくぞ勇気」


二人は病室を後にした。

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