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マイフレンド  作者: Seabolt
それぞれの想い・・
28/68

4

病院についためぐみ、優香の病室を見ると、優香の横でベットに顔を伏せて寝ている島内の姿が目に入った。


その様子を見ためぐみは、優香に「いまから検査にいってくる」と口パクで言った。


昼過ぎに、検査を終えためぐみが病室に戻ってきた。


しかし、病室には、島内しかいなかった。


「優香さんは?」


「あ、・・・ 検査だって。」


「なぁ~んだ。そしたら、もう少し後からきます。」


そう言ってめぐみが後ろを向いた瞬間、島内はめぐみの手を引っ張った。


「待て」ときつくめぐみに言った。


「なんですか?」これに驚いためぐみは、島内の方を見た。


「なにか、俺に、隠していないか?」島内は何かに気づいたようだった。


「なにかって?」


めぐみは、やばい・・ばれたかな・・何とか言いつくろわないと思っていた。


「なにか、いつもと違うんだ。」


島内は少しうつむいた。


島内は、以前、優香が自分の前から消えたこととオーバーラップしてた。


その言葉を聞いためぐみは、ふと島内が自分の手を握り続けているのに気が付いた。


「そりゃ、病院だからでしょう。それより・・・」


めぐみは自分の手のほうをじっと見た。


めぐみの言葉を不思議そうに聞いた島内


「それより・・・って?」


そっと握り締められた手をあげるめぐみ、そして、


「手・・・手を離していただけませんか?」


「あっ、ごめん・・」と島内はその光景に驚き、手を離した。


「見られたら優香さんが嫉妬しますよ。しっかりしてください。」


「ごめん」


頭をかく島内


「昨日、ほとんど寝ていないでしょう。今日は、帰ったほうがいいですよ。」


そう言っている時に優香が帰ってきて島内に話しかけた。


「めぐみと何してたの?」


頭を掻いて、答えに戸惑う島内


「いや、なにも・・・」


「いいわよ、ところで、光一さん席をはずしてもらえる?」


「えっ どうして?」


「いいから、いまから、めぐみを誘惑するの?」


島内は焦った表情をして


「めぐみ・・ばっばかをいうな、彼女は女だぞ。・・・」


「ふ~ん、かわいいからいいじゃない・・・・何をそんなに焦っているの」


「いや、焦ってなんかいない。」


「ジョーダンよ。女の子にしか頼めないことがあるの・・・だから」


「わかった」


しぶしぶ島内は部屋を出て行った。


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