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マイフレンド  作者: Seabolt
それぞれの想い・・
26/68

2

めぐみの素っ頓狂な声に驚いた優香は、顔を見上げた。


「いま、お母さんて言わなかった。」


「ちょっと待って、写真も古いし」


めぐみは混乱した。なぜ?


「優香さん、あした、もう一度確認してもいい?」


「いいけど、お母さんっていうし、どういうこと?」


「ペンダントの人が、若い頃のお母さんに似ているの・・・」


「本当?」


「だから、もう一度、・・・・」


「いいわよ・・」


そうこうしているうちに、がばっと病室の扉が開いた。


そして、「優香!」という大声と共に、島内が入ってきた。


優香とめぐみは、そろって、人差し指をたて、口元につけ


”シー”と静かにするようにポーズをとった。


「ごめん。」


謝る島内をめぐみは見て。


「じゃぁ、優香さん、真打が登場したので帰ります。・・・」


「これから、山下君のところでしょ。あまり飲み過ぎないでね。」


「は~い。優香さん、島内さん ばいばい~」


手を振って病室をあとにした。めぐみ、携帯を見て苦笑した


「何回掛けてきたるんだ?」


その頃、山下は携帯を片手に、めぐみを病院に置いてきたことを後悔していた。




そして、めぐみは、山下の家に着いた。


「入れ・・・」


めぐみを招き入れる山下、いつもように座った。


そして、山下は、辛い顔でめぐみを見て


「優香は?」


「落ち着いていましたよ。大丈夫ですか?山下さんこそ」


逆に心配そうに話し掛けるめぐみ、その話を聞いてうつむき


「そうか・・」


「辛そうだけど。本当に大丈夫ですか?」


めぐみの言葉にうつむいていた顔を上げ


「大丈夫だ。」


うつろな目で山下は答えた。


「大丈夫そうに見えませんけど。」


「大丈夫だって、それより何か飲むか?」


「オレンジジュースで・・・」


「どうして」


山下は驚いた。


「明日、ドナー検査受けようかな?」


「ドナーって、確率低いだろう」


「受けないよりましかも」


「そうか 」


「それより」


難しそうに話しかけるめぐみ


「それよりって?何が?」


めぐみの表情を見て、首をかしげる山下


「島内さんに言うかどうかを」


「そうだよ・・・言わないわけにいかないし・・・というより、俺は知らないことになっているし。・・めぐみが言ってくれないか」


「言えないよ・・・本人が、言わないで・・って言ってるのに・・・」


両手あげて、めぐみは答えた。


「でも、光兄ぃに悪いし。」


「少し様子を見よう。島内さんが看病しているうちに、優香さんも気が変わるかも・・」


めぐみが時計をみたら9時半・・


「あっ、時間だ。帰るから・・・」


「じゃぁ・・」

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