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マイフレンド  作者: Seabolt
それぞれの想い・・
25/68

1

山下が帰り、再び二人になっためぐみと優香、


めぐみは、ベットの横の椅子に座り、話しかけた。


「優香さん?ひょっとして、最初から病気だったの?」


「そう。」


「どうして?」


「あの人と最後の思い出をすごしたかったの・・・このまま、2週間後にわたしは光一さんの前をきえれば、彼には、失恋しか残らない。・・・もし、病気のことがわかれば、彼には迷惑が・・・・」


「違うよ・・・」


「知ってるでしょ。治療が始まったらどうなるか」


めぐみは、母親のことを思い出し、言葉を失った。


「わたし怖いのよ、そうなったとき、捨てられるのが・・・・前、私のわがままで、彼の前を去って行ったから・・・」


「でも、ずっと待っててくれたんだから。」


「そんな気休めは・・・」と優香が恵みの方を見て言おうとした時だった。


めぐみの顔をみて、はっとした。


めぐみが、両目から涙をながしながら・・・じっと優香を見つめていたからだった。


そのめぐみの顔を見た優香は、ただ、ただ、


「ごめん」という言葉を出すのが精一杯にだった。


そして、めぐみに抱きつきもう一度「ごめん」とつぶやき私が間違っていた・・・心の中で叫んだ。


すると「わたしこそ、ごめん。えらそうなことを言って、」そうめぐみが謝ってきた。


「いいわよ。」と何か吹っ切れたように言う優香


「けど、光一さんには、言わないでね。」


「わかったわ。」


「めぐみって、かわってるわね・・・」


「なぜ?」


「あって間もない私にも、本気で。」


「わたしって、単純だから・ははは・・」


「鳴いたカラスがもう笑った。」


「それって・・・」


「いい意味よ。・・・光一さんがあなたに会った時はいつもと違って、笑顔が多いの・・・時々、嫉妬したけど、今なら、なんとなくわかるわ・・・」


二人は、いろいろと話しこんだ。そして、話題がめぐみの母親のことになった。


「ところで、あなたのお母さんはどんな人だったの?」


「ごく普通のお母さんだったよ、ご飯を作り、掃除をし、洗濯をし、みんなで仲良く・・・


楽しかったし・・・」


「いいなぁ、わたしのお母さんは、4歳の時。急にいなくなって、寂しかったのを覚えているの」


そして、優香は過去を話し出した。


「今のお母さんは、父の後妻で、かすかの覚えているお母さんはこのペンダントには、唯一お母さんの顔が残っていたの・・・」


「どんな人、私に見せて・・・」


めぐみはペンダントを覗き込もうとした。


「だめよ・・・じゃぁ、さっきの続きをおえてよ」


優香はペンダントを手で隠してしまった。


「教えたら、見せてくれる?」


「いいわよ。」


「実は、わたしは、お母さんの連れ子なんだ。・・・」


「えっ・・・」


「弟は、今のお父さんとお母さんの間の子供なんだけど、どうも私は、違うみたい・それを、区別無く育ててくれたんだけどね、お父さんは、いまもそうなんだけど、お母さんが恋しいのか、時々、お母さんを探しに行きますって・・・いなくなるの・」


「そんな時、お父さん大丈夫なの?」


「いつもお墓か、あとは、昔お母さんとデートした場所をうろついている様だけど・・」


「かわいいわね、あなたお父さん。」とようやく優香に笑顔が戻った。


「お母さんが死ぬ前にね、言い残したことがあってね。4つくらい年上のお姉さんがいるらしいんだ。ちょうど、優香さんくらいだと思うんだけど。」


「そうなんだ・・・ちなみに、弟君はどうなの?」


「実は、勇気は、私より女っぽいの?」


「えっ?ひょっとして・・・」


「違いますよ。けど、家族では、一番お母さんに似ているの」


「本当?一回みたい」


「じゃぁ、機会があったら連れて来るね、ところで・・」


「ああ、ペンダントね?はい。」


優香は素直に差し出した。


ペンダントを見て、めぐみは、驚いた。


「お母さん?」

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