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目覚めは最悪だった。
昨日、また山下のところに遊びに行っためぐみ、
案の定、二日酔いの状態で目が覚めた。
しかし、めぐみは、いつものようにジョギングへでかけた。
「おはよう。めぐみくん」
そこへ、挨拶をしてきたのは優香だった。
「あ、おはようございます。今日は一人ですか?」
「そうよ・・・」
優香は、めぐみの顔色を見て、しばらくして、酒臭いにおいに顔をしかめた。
「どうしたの?うわ酒臭い・・・」
「昨日、山下さんと飲んで・・・」
「まぁ。ここに座って。」
近くのベンチにめぐみを座らせた。
「ところで、めぐみくんは、女の子でしょう?」
めぐみは、どきっとした。
「はい・・・」
「やっぱり!?」
「ごめんね、この間は・・・」
「いえ、どちらかといえば、もともと男っぽいし・・」
「でも・・・女の子らしくしたも」
「ええ・・まぁ・・・このほうが楽だし~」
「そうなの・・じゃぁ、めぐみって呼んでいいよね」
「はい・・」
「私のことも、優香ってよんで。」
「優香さんでいいですか?」
「いいわよ。」
優香さっと立ち上がり、振り向きざまに手を出してきた。
めぐみも握手のつもりで手を差し伸べたときだった。
優香がめぐみのほうへ、倒れこんだできた。
「優香さん!?」
叫んだが、返答が無い。
病院で優香は、応急処置を受けていた。その間にめぐみは山下に連絡をしていた。
「早く出てよ・・・・」
そう思いつつ、コールするがなかなかでない。
それはまだ山下は夢の中にいたからだった。
夢の中で・・・
彼女がベットをそっと出て行った。
夢うつつに彼女の後姿を見送る山下
しばらくして、
キッチンからいいにおいが・・・
やがて、
彼女が、ベットに戻ってくる気配を感じた・・・
彼女は、2~3回顔に息を吹きかけ・・・
薄目を開けようとしたところ、
「おはよう・・・」
とささやき
やわらかい、唇をあててきた。
目をあけると、めぐみだった・・・・
「うわ!」
びっくりして、起き上がる。
最悪だ・・・と思ったら、携帯がなっている。
「だれだよ・・・」
携帯を見るとめぐみからだった。
「もしもし・・」
「もしもし、山下さん?・・・めぐみです」
「なんだよ、朝から・」
山下は、半分の頃気味だったが、めぐみの必死な口調が目を覚まさせた。
「山下さん・・・、島内さんと連絡とって・・・」
「なんだよ、いきなり光兄ぃなんて・・・」
「優香さんが、優香さんが、たおれたの・・・」
めぐみが、叫ぶ
「えっ・・・めぐみ。どこの病院だ。すぐ行く。」
「湊中央病院・・」
「すみません・・・」
めぐみの後ろから声がした。
「また電話します。とにかく、島内さんへ連絡して・・」
そういい残しめぐみの電話はきれた。