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二日酔いの朝、
めぐみはそのつらい頭に耐えつつ、洗面所で歯磨きをしていた。
ふと、鏡に映る自分を見て、昨日のことを思い出した。
きれいな夜景の中、近づく山下の顔、
そして、
触れた唇、その感触がよみがえる
気付かないうちに、自分の唇を触り、昨日のことに、胸が熱くなっていた。
「姉貴!!」
そこへゆうきが大声で洗面所に入ってきた。
「わぁ!!」
めぐみが驚いたとたん、急激な頭痛がめぐみを襲った。
「何驚いてんだよ。」
そこには、頭を抱え、うずくまっているめぐみの姿があった。
「姉貴、飲みすぎんなよ。」
その姿を見てたゆうきは、そういい残し、その場を去って行った。
もうっ・・頭が痛いんだから・・と叫びたいが、ただ頭痛に耐えていた。
しばらくして、痛みが鎮まった。
すると
またさっきのことを思い出し、あ~と頭を振った。
そして、とりあえずジョギングに出かけた。
その頃、目を覚ました山下
彼もまた、二日酔いに襲われていた
その、朦朧とする意識の中、ふと昨日のことを思い出した。
公園で・・・そう・・・キスしたんだよな。
そう思うとめぐみの顔が急に浮かんできた。
そして、胸が急にカーッと熱くなってきた。
俺は一体どしたんだ?と戸惑い始めた。
あいつは・・?
結局、ほとんど動けなかっためぐみ
ようやく、動けたのは夕方になってからだった。
とりあえず、DVDを近所の店まで返しに行った帰りだった。
ふと、木の陰に隠れ躊躇している山下の姿を見つけた。
彼の視線の先には、犬を連れて仲良く歩く、島内と優香の姿があった。
めぐみはその光景を見て、
無理だよ。
心の中でつぶやいていると
山下はため息をついた
そして、振り返り、めぐみの方に歩き出した。
「山下さん!!」
それを見ためぐみは声をかけた。
その声に気付く山下、島内よ優香もめぐみの方を見た。
「こんにちは。」
「ああ・・」
めぐみの挨拶に気のない返事をする山下。
「こんにちは。」
そこへ優香と島内が入ってきた。
「光兄ぃ・・・」
山下が話しかけている光景を見てめぐみは、不思議そうに山下を見た。
「二人は知り合い?」
肘で山下をつつき、めぐみが聞くと
「そうだよ。」
あっさりとした返事が返ってきた。
「どんな?」
「いとこだよ。」
「えっ~!!」
驚くめぐみ、
その声にジョンがめぐみに向かって吼えた。
「うるさいぞ。ジョン・・・」
島内はジョンを叱った。
しょぼくれるジョンに
「驚いただけなのにねぇ~」
そう言って、めぐみはジョンに近づき頭をなでた。
しばらくして、
「じゃぁ・・帰ります。」
めぐみは、その場を去って行った。
そうかそれで優香さんとの恋は、無理って言っていたのか。
そう思った時、めぐみの脳裏にあのときの寂しそうな山下の顔が浮かんだ。