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事務所に入り机に座っためぐみ
やはりまだ頭が痛い・・・
そこへ奥山が事務所に入ってきた。
そして、
自分の机ではなく、めぐみの横に来た。
めぐみは緊張しつつ
「おはようござします。」
すると、奥山はめぐみの方を見て
「予定がくるったんだから」
そう話しかけた。
めぐみは、ひょっとして気づいたの?
まずい・・・
どう言い訳しよう・・・
そういろいろ考えていると
「あんたと同姓同名のあの男に・・・」
奥山は、そう言ってめぐみの肩に手を置いた。
えっ・・・わからなかったんだ。ということは、本当にわかっていないんだ。
だったら、いいかこのままで・・・とめぐみは安心した。
そして、きつそうに、奥山を見上げるめぐみ、その姿を見て奥山が
「どうしたの?」
「あ・・いや・・」
「二日酔い?・・男性社員ならわかるけど・・・」
「ちょっと・・」
「気をつけなさいよ・・ああならないように」
奥山は山下の方を指差した、
そこには、椅子に腰掛けボーっとしている山下の姿があった。
しばらくして、めぐみが廊下を歩いていると、
あの米山部長が目の前を歩いていた。
「おはようございます」とめぐみが言うと
米山部長がめぐみに近づいてきた。
そして、
「なんだ!!その挨拶は!!」と急に怒り出した。
めぐみは思わず「すみません。」と謝ってしまった。
「とっとと!!やめてしまえ!!」と米山の大声が廊下に響く
その光景を見ていた山下、
「ちょっと待ってください。」と二人の間に割り込んできた。
「何だね、君は?」
「部長。今のは、おかしくないですか?」
「何!!貴様、わしに意見するつもりか!!」
「今のは、どうみてもおかしいですよ。みんな見てますし。」
と米山が辺りを見ると稀有な視線が米山に送られていた。
「挨拶がなっとらん!!」
「あんまり言うと、この間の件もありますし・・・・」
と言う山下の言葉に、米山はたじろいだ
「ふん!!、しっかり挨拶すように!!」
意味不明なセリフを残して、その場を去って行った。
しばらく、固まっていためぐみ・・・彼女を見て山下が
「だいじょうぶ?」
その言葉がめぐみを正気にさせた。
「ありがとうございました。」
「まぁ・・いいって。今後気をつけるように。」
山下がめぐみの顔を見て
「なんか疲れた顔をしてるねぁ・・」
「あっ・・いや・・・」
さすがにめぐみも二日酔いとは言えず
「そういう・・山下さんも・・・大丈夫ですか」
「まぁ・・大丈夫だ・・」