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100奇譚  作者: 非辻 嫌欺
6/7

見透かされない - 3

「どぉ~しよぉ~。」


私、萌衣には親友に隠してることがある。

「今月金欠ぅ~。コ―コーセーってこんな金かかんのぉ??」

バイトぉ、バイトを増やさなければッ!!

最悪のケースはぁッ―――

「ケータイが止まるッ!!」


そう…我が家は―――



圧倒的ビンボーであるッ!!!



とーこには悪いが、これも華々しいJK生活を過ごす為だ…2度とあのようになってたまるか。

「私はぁ!あの湿ったジトっとした陰キャ生活を卒業したんだぁーッ!!!!」

いやもうあんな思いはしたくない。

弟どもにテレビを占領され、流行に乗り遅れたあの小・中学校時代!!

クラスメイトに”ド田舎娘”で通っていたあの小・中学校時代!!!


イヤ、バリバリ都会っ子ですがぁ??ちょっっっっとビンボーでスマホ買えないだけでェ??

私だって…私だってぇぇ…うぅぅぅ…。


やべぇ、悲しくなってきた…

「新しいバイト探そ…」


・・・


「そそそそッ…それではご主人様♡、ご一緒に?せーのっ!おいしくなーれ!」

「「萌衣、萌衣、きゅーん…」」


いや、なんで来たの???

ここはオタクの街!そう!

とーこちゃんとかにべーたちゃんとかっ!絶対来ないところだと思ってたのにぃ!!


「萌衣、もー1回やって。おらこちとらご主人ぞ?敬え?」

とーこちゃんが調子乗ってる…

今までの仕返しか?そうなのか?

「はいぃ…おいしくなーれ…」

「「もえもえきゅーん」」

あでも、とーこちゃんの”もえもえきゅん”聞けるのはかなりデカい。

てかそもそもおっぱいがデカい。

「あ?セクハラで訴えるぞ。」

読 ま れ て る 。 (心)

「すみません!ただ結構デカいよなと!」

「はぁ?…ってゆーか、何でここで働いてんの?」

「いや、ここが一番待遇がよくてぇ…」

「定休日は?」

「いーやその日は別のが入っててぇ…」

「チッ…」

やばい。

「わかった!わかったから!今週の土曜は空けるから!その目やめて!」

しかたない。背に腹は代えられん…。

何としてもこの秘密は死守しなければ…。

おかんから小遣い(1000円)前借すれば足りるかな…。


「―――わかった、忘れんなよ。」

「あ、指名料頂戴?」

「チッ…」


・・・


やめてくれェ…うぅぅ…。

俺のがま口が泣いてるぅぅ…。

もうそんなに頼まないでぇぇぇ…。


「あ、これとこれとこれとーあとこれ下さーい。」

とーこッ!!貴様ぁぁぁ…。

「マシュマロパフェ下さい。」

にべーたッ!!それ高いやつぅ…。


ごめんなぁがま口…守れなかった……。

「とーこ、もえが泣いてる。」

「そっ、そうだぞ!奢れよ!(泣)」


「…はいはい。そのつもりだけど?」

「え…?」

「金欠なんだね。」

「うぅぅ…(泣)」

「大丈夫、萌衣も食べていいよ。あたしら金持ちだから!」

そうだった。

とーこはなんかいつも上品だし、

にべーたに至っては国が支援してんだ!


「…もっと早く言えばよかった。」


その日、私はおいしくたらふく食べて帰っていった。


・・・


「もえ、くだらない悩みだなんて思わないでね。」

「?」

「正直圧倒されてるんじゃないかって。あたしたちの隠しているものの陰に。」

「何言って―――」

「だから、遠慮しなくていい。何でも言って。」

「…余計なおせわだっつーの☆」


…まったく

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