見透かされない - 3
「どぉ~しよぉ~。」
私、萌衣には親友に隠してることがある。
「今月金欠ぅ~。コ―コーセーってこんな金かかんのぉ??」
バイトぉ、バイトを増やさなければッ!!
最悪のケースはぁッ―――
「ケータイが止まるッ!!」
そう…我が家は―――
圧倒的ビンボーであるッ!!!
とーこには悪いが、これも華々しいJK生活を過ごす為だ…2度とあのようになってたまるか。
「私はぁ!あの湿ったジトっとした陰キャ生活を卒業したんだぁーッ!!!!」
いやもうあんな思いはしたくない。
弟どもにテレビを占領され、流行に乗り遅れたあの小・中学校時代!!
クラスメイトに”ド田舎娘”で通っていたあの小・中学校時代!!!
イヤ、バリバリ都会っ子ですがぁ??ちょっっっっとビンボーでスマホ買えないだけでェ??
私だって…私だってぇぇ…うぅぅぅ…。
やべぇ、悲しくなってきた…
「新しいバイト探そ…」
・・・
「そそそそッ…それではご主人様♡、ご一緒に?せーのっ!おいしくなーれ!」
「「萌衣、萌衣、きゅーん…」」
いや、なんで来たの???
ここはオタクの街!そう!
とーこちゃんとかにべーたちゃんとかっ!絶対来ないところだと思ってたのにぃ!!
「萌衣、もー1回やって。おらこちとらご主人ぞ?敬え?」
とーこちゃんが調子乗ってる…
今までの仕返しか?そうなのか?
「はいぃ…おいしくなーれ…」
「「もえもえきゅーん」」
あでも、とーこちゃんの”もえもえきゅん”聞けるのはかなりデカい。
てかそもそもおっぱいがデカい。
「あ?セクハラで訴えるぞ。」
読 ま れ て る 。 (心)
「すみません!ただ結構デカいよなと!」
「はぁ?…ってゆーか、何でここで働いてんの?」
「いや、ここが一番待遇がよくてぇ…」
「定休日は?」
「いーやその日は別のが入っててぇ…」
「チッ…」
やばい。
「わかった!わかったから!今週の土曜は空けるから!その目やめて!」
しかたない。背に腹は代えられん…。
何としてもこの秘密は死守しなければ…。
おかんから小遣い(1000円)前借すれば足りるかな…。
「―――わかった、忘れんなよ。」
「あ、指名料頂戴?」
「チッ…」
・・・
やめてくれェ…うぅぅ…。
俺のがま口が泣いてるぅぅ…。
もうそんなに頼まないでぇぇぇ…。
「あ、これとこれとこれとーあとこれ下さーい。」
とーこッ!!貴様ぁぁぁ…。
「マシュマロパフェ下さい。」
にべーたッ!!それ高いやつぅ…。
ごめんなぁがま口…守れなかった……。
「とーこ、もえが泣いてる。」
「そっ、そうだぞ!奢れよ!(泣)」
「…はいはい。そのつもりだけど?」
「え…?」
「金欠なんだね。」
「うぅぅ…(泣)」
「大丈夫、萌衣も食べていいよ。あたしら金持ちだから!」
そうだった。
とーこはなんかいつも上品だし、
にべーたに至っては国が支援してんだ!
「…もっと早く言えばよかった。」
その日、私はおいしくたらふく食べて帰っていった。
・・・
「もえ、くだらない悩みだなんて思わないでね。」
「?」
「正直圧倒されてるんじゃないかって。あたしたちの隠しているものの陰に。」
「何言って―――」
「だから、遠慮しなくていい。何でも言って。」
「…余計なおせわだっつーの☆」
…まったく




