表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100奇譚  作者: 非辻 嫌欺
5/7

見透かされない - 2

「んじゃ!あとは若いお二人だけで~♪」

私は透子。わけ合って、光が当たると透けるという体になってしまった。

そして私は今、物凄く苛立っている。

私は同級生のピンク羊に、得体のしれないホムンクルスと一緒にカフェに誘われた。

…あの羊、にやけてたからおかしいと思ったんだ.......!!


カフェについて注文、料理が来て―――。

あの羊、そう、萌衣が帰ったのだ。

羊の奴ッ…あたしが料理残そうとしないの知っててッ!!!


とにかく今はピンチ。

このホムンクルスにあたしの体質を知られてはならない。

なぜなら、こんな親が国立新生物学研究所とかいう生命体のどこを信じろと??

連れてかれて研究材料になるわ!とにかく今は早めに完食してさっさとGO HOME!

会話の文字数が1文字でも少ないほどいいッ!!


食べろ!食べろ!食べるんだ!!


・・・


1文字も話さなかった…...話しかけられなかった…それはそれでショックなんだが。

あーそうですか、こんな全身黒ずくめ不審者系JKとは話したくもないってことですかぁ。


それよりも、あの羊にぎゃふんと言わせ――――「危ないッ!!!!!」


交差点の中央を歩いていた時だった。あのホムンクルスは私を突き飛ばして―――

トラックに轢かれた。

驚きで涙も出なかった。

何度も名前を呼んだ。

でも返事はしなかった。

彼女は、死に際で微笑んでいた。


・・・


「昨日、II - αさんがお亡くなりになりました。」

先生は悲しそうに告げる。

私をかばってくれたことに敬意をこめて、黙祷をした。


「こんなムードの中悪いが、転校生を紹介する。」

転校生もかわいそうだ。こんな雰囲気のまま自己紹介なんて―――



「初めまして。国立新生物学研究所から来ました。ホムンクルスII - βです。」



「「癖つっっっよ!!!」」

あの羊頭、私とセリフ被せやがって。


彼女は、帰ってきたのか?まぁでも最初は―――

「お昼、一緒に食べない?」

「いいよ。」


彼女はそう言ってマシュマロを取り出した。


・・・


Q.あんた、II - αの記憶はあるの?

A.死亡したため、死因の解析に終了した後、記憶は削除するんだ。


Q.あたしたちのこと、覚えてないの?

A.私は別個体であるため、記憶は私のものしか保持してないよ。


Q.とーこ、いいじゃん。また思い出つくろーよ!

「だって、萌衣は悲しくないの?」

「私だって悲しいけどさ、でもにあるふぁちゃんが~とか言って困らせんのも違うでしょ?」


Q.ね~にべーたちゃん♡

A.もちろん!二人と仲良くしたいよ。


「ヨシ、トランプやろう。」

「はぁ、時間だっての!ほら行くよ!次移動教室だから!」

「萌衣ちゃん行くよ。」

「むぅ。」


・・・


II - βを放課後に教室に呼び出した。

いま、教室には萌衣と、あたしと、II - βがいる。

「…II - αと性格は同じなのか?」

「そうだよ!何か聞きたい?」


それなら、多少は信頼できるかな...............

萌衣がうなずく。


「後ろ、見てて。」

「いいよ。」


私はフードを脱ぐ。

「―――いいよ、こっち見ても。」


「――――ッ!!!」

II - βは驚く。あたしは続けて言う。

「あたしは、元々人間だった。だけどとある事情で、光が当たると透けるようになった。」

「それは…」

「あたしは、II - αに助けられた。」

「!!」

「だから、II - βを信じようと思う。ありがとう。ごめんね。」

「透子…」

「週末、3人でカフェ行こうよ。今度こそは、たくさん話そう。」


「あー、ごめん…バイト…入れちゃった。」

角からも汗をかいている羊頭…こんのアマぁッ…!

「雰囲気壊すなッ!」

「ごぉ~めぇ~ん」


・・・


あれから1週間…。

「ごめんバイト。」

「ごめぇめぇバイト。」

「おバイト失☆礼☆♪」

「僕ッ、アルバイトォォォォオ!!!!!」

「…ス――ッ、ちょっとぉ…バイトでぇ…。」


放課後まじ全部断られたんだが、

あーはいはい、

『文句ばっか行ってくる排他的JKと関わんのはモームリ。絶縁代行してぇ…』ってとこか。


「II - β、後をつけるぞ、ついてこい。」

「あいあいさー、隊長!!」

こうして我々は、アマゾンの奥地(?)へと向かった…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ