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閑話. 義姉さん、貴女は素晴らしい 〜ある日の昼下がり〜



「義姉さん、素晴らしいですね。貴女には絵の才能もあるのか」


私は今日も姉さんを讃える。


「そ、そんな事ございません。サフィ。わたくし、まだ手が拙いせいか線がまがってしまいますもの」


暖かな昼下がり、光差し込む一室で可愛らしい幼児が2人向かい合って笑っている。

その近くで年上の少年が優しく見守っていた。


一枚の画用紙の上には、可愛らしい何かの顔が描かれている。

頭の上に二つの突起がでているのを見ると、きっと兎だろう。


「いいえ、いいえ、とても可愛らしくお描きだ」


「目の前に小鳥がいてくれたらもっと上手く描けるかしら」


‼︎

小鳥だったか。うん、正しく小鳥だ。可愛らしい。


「見なくとも正に小鳥。囀りが聴こえてきそうだ。なぁ、シルヴァン」


「その通りでございます。殿下。上手に描けているよ、アニエス」


アニエスは嬉しそうにはにかんだ。なんと尊いことか。


「殿下はもう少し幼さをお出しにならないと、気味が悪いですよ」


シルヴァンが私の画用紙を除き込んで言う。


「私などまだまだだ。神々しさが足りない。義姉さんを平面に収める事など最早烏滸がましいのかもしれないね」


画用紙の上には、色とりどりの花に囲まれたアニエスが天使の様に微笑んでいた。

ただ足りない。アニエスの尊さが表せない。


「宮廷画家も舌を巻くでしょう」


シルヴァンが呆れた様に言った。


「サフィ、わたくしはそんなに可愛らしく笑えませんわ。美化していると思います」


「何をおっしゃいますか、義姉さん。貴女の輝きは神にさえも表現できません。貴女はなんて可愛らしく美しいのでしょう。なぁ、シルヴァン」


「その通りでございます。殿下。アニエス、お前は世界で1番可愛いんだよ」


アニエスは顔を赤くして俯いた。

すると、両手を握って口元を隠すと


「えへへ」


と笑った。

私とシルヴァンは天を仰ぐ事以外にできそうにない。

あぁ、義姉さん、貴女は今日も素晴らしい。そして明日も、また素晴らしいんだ。




閑話です


読んでくださった方、ありがとうございます!

少しでも、暇つぶしになれたら幸いです!


本文には入れなかった内容を閑話であげていきます。

よろしくお願いします!!

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