序章
初めまして、クロズアキと申します。初投稿です。
普段はXやpixivで絵を描いたり漫画を描いたり小説を書いたりしています。
今回は、願いを叶えてくれる人魚さんと、願いを叶えに来た女の子のお話しです。願いを叶えてくれる人魚のお話しですが、叶えられないルートもあります。
日差しが気持ちいい日。忙しい日の始まり。
白髪の人魚は海から少し顔を出して、海岸を見る。
「今日は日差しが気持ちいいね!今日はどんな人が来るのかなぁ。」
夏の終わり、とある海岸の洞窟に、私は訪れた。
ずっと探して居た。悩んでる私を助けてくれる人。
いや、人ではないけど。
どんな願いでも叶えてくれる人魚の住む地底湖。
その噂を聞いて私は今日、ここに来た。 「ここか、人魚の住む地底湖。」 鍾乳洞から水滴がぽたぽた落ちている。
緊迫感と不安、様々な感情が、私の中で渦巻く。 ふと水面を見ると泡のぶくぶくと言う音がした。
次の瞬間、ザパーンという音を立てて美しい人魚の少女が出て来た。
白い髪の毛の先はウミヘビになっていて、白い着物に赤い帯を締めている。 「やっほー!私海の女神シーラ、よろしく!」
今まで、ずっと人魚とか、ファンタジーの種族は信じていなかったのだけど、目の前にいるのは、間違いなく本物の人魚だ。
「君、名前は?」
「私は...イチカって言います。」
少しまだ緊張していて、ちゃんと喋れたのかわからない。
「君は、願いを叶えに来たのかな?」
「はい!」
「じゃ、早速願いを叶えに行こう!」
シーラさんは私の腕を掴んで私と一緒に湖に飛び込んだ。 一瞬息をとめたが、水の中でも普通に呼吸ができた。
しばらく深い所まで泳いで行くと、 広場のような場所に着いた。
「ここは...どこなんですか?」
「さっきの地底湖は海に直接繋がって いるんだ。ここは私の国。」
あたりを見回すと、ここはお城の一部のようだ。
魚や人魚の絵画がたくさん飾られている、私が辺りを見回していると...。
「さてと、改めて聞くけど、君の願いはどんなものかな?」 シーラさんが言った。
そうだ、私は願いを叶えに来たんだ。やっとの思いでここまで来たんだ。
もう戻れない。
今日でこの呪いともおさらばする為にはちゃんと話さなきゃいけない。
「私の願いは...。」
このお話から分岐して、この物語は全13ルートあります。既に何個が考えてあるんで、年内には完結すると思います。