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クルージング、からの遭難、からのいつものやつ6

 多少の問題があったが、無事に火を起こす事が出来た。


 次に俺達は水と食料を探すために木々が生い茂る林の中を散策する。


「しかし、攻一。何だかサバイバルに慣れていないか?」


 俺のすぐ後ろを歩く朔夜が聞いてくる。


「ああ……結構前に異世界に転移してな」


「は?」


「そこで何やかんやあって、サバイバルの技術も身に付いてな」


 チートな師匠が超絶なイケメンだったんだけど、転移先の世界の問題が解決したら師匠の仲間(女性)に無理矢理、元の世界に戻されたんだよな。


 転移先で手に入れた能力も何でか使えなくなってるし。


「まぁ……よく解らないが頼りにしている」


 朔夜はチラと後方を確認しながら言う。


 その視線の先には鏡花とリリーがいて、多少だが息切れをしながら歩いている。


 そうだな、俺と朔夜と比べ二人は体力も無いし、サバイバル経験なんて皆無だろう。


「朔夜の力を借りる事もあるだろうからその時は頼む」


「ああもちろんだ。……しかし上手い事、水場は見つからないものだな」


 無人島ではあるが水場がある可能性は十分にある。


 湧水が出ていたり岩肌に水が伝っていたり。


 最悪、雨水がどこかに溜まっているのをろ過した後に煮沸すれば飲めるだろう。


 ただまぁそれは俺が飲んで、三人には船から持ってきている清潔な水を飲んでもらった方が良いだろうな。


 下痢になれば飲んだ水よりも多くの水を消費する事になってしまう。


「攻一、私にも多少のサバイバル知識はある。任せておけ」


「へぇ、例えば?」


「水が無い時の手段の一つとして」


「一つとして?」


「尿を――あっ攻一いきなり歩く速度を上げてどうしたんだ?!」


 どうしたんだじゃねぇんだよ。何で知ってる知識がそんなピンポイントなんだよ。


「解りにくかったか? おしっこ! おしっこを飲んだら多少は水分も――」


 しつけぇ! 何なのその執念。


「あっ、攻一!」


「いいか! 絶対にお前のおしっこは飲まないからな!」


「違う、水が見つかったぞ!」


「本当か」


 急いで朔夜達の元へ向かう。


「攻一見てくれこれを」


「すごーい」


「水が見つかってよかったですね」


 三人が口々に言う中、その視線の先を見てみる。


 ――そこには段ボールに入った2リットル×6本のペットボトルがあった。


 ア○ゾンの配達?


「さすがア○ゾンだな」


「えっまじで?!」


「ははは、すまない冗談だ」


「だよな」


「注文した覚えがないしな」


 そういう問題じゃねぇよ。


「お金も払ってないしな」


 そういう問題でもねぇよ。


※ ※  ※


 おかしい。


 よく考えなくても解る。


 海岸にはなぜか簡単に火が点くライターが落ちていて、林の中には段ボールに入った水があった。


 唯一考えられる可能性としては、鏡花みたいな金持ちがキャンプに来て色々な物を置いていったって辺りだが……。


 それにしては、人が居た気配が少なすぎるんだよな……。


「攻一さん、釣り竿の準備出来ましたよ」


「ん? ああ」


 鏡花が釣り竿を渡しに来てくれた。


 火と水を確保する事が出来たので、最後に食料を手に入れようと釣りをする事にしたのだ。


 海岸付近では既に朔夜とリリーが準備を整えている。


「鏡花、大分調子が戻ったみたいだな」


 二人の元へ鏡花と一緒に歩きながら話す。


「はい、ご心配をお掛けしました」


「いや……まぁそんな心配はしてないけどな。別に」


 俺の言葉を聞きながら鏡花は微笑んでいる。


 何笑ってるんだ。実際は俺が心配していたと思ってるのか?


 心配とかしてないって、本当に。


小ネタ

フラグ立てました。

※ ※ ※


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