葵の新装備
「おかしな2人だったなぁ…」
「あはは、絶対またどっかで絡んでくるよね。あれ」
はい、桜さんからフラグ頂きました!余計なことを。
「ふん、仮にそうだとしても我らにさほど害がないなら今回のように軽く叩きのめせばよかろう」
「害があるようなら、桜にちょんぱをおまかせしますわ」
「まかせて!ソウ様のゴーサインが出たらいつでもサクッといくよ」
「こらこら…ナンパぐらいだったら今回くらいにしといてくれよ」
物騒な刀娘達の言葉に苦笑しながらも危ないので一応ストッパーをかけておく。
『ただ、あいつらが俺達の生命財産貞操に危害を加えるようなことをしてくるようなら…』
「…その時は遠慮はいらない」
「え?」
それに対する4人の反応は、1人だけ俺の脳内の声が聞こえないシスティナは疑問の声を上げただけだったが、刀娘達は3人とも剣呑な笑みを浮かべて小さく頷いていた。
まぁ、あいつらも変な見栄のために変なちょっかいかけてこないといいけど。
「それにしても、システィナ以外の侍祭に初めて会ったけどみんなあんな感じ?」
「いえ…侍祭にしてはあの子はちょっと…危機感も常識も足りていない気がします。その辺のことは侍祭としての資格を得る時にしつこいくらいに叩き込まれるはずなんです。それに能力的にもまだまだ足りていない気がしました」
俺の問いかけに頤に手を当てながら真面目に考えるシスティナは、とても可愛いらしいのでずっと見ていたいところだが、今考えることでもないだろう。
「そっか。うん、今は別に深く考えなくてもいいよ。必ずしもフラグを回収するって決まった訳じゃないし」
「ふらぐ…ですか?………あぁ、なるほど。ふふ、面白いですね、地球にはそんなことを表す言葉もあるのですね」
「こっちの世界だってあるでしょ。『今日は誰々に会いたくないなぁ』って呟いたら、ばったり出会っちゃう。とかね」
「ああ!はい。わかります。そういうのをフラグを立てると言うのですね」
新しい知識を得た時のシスティナは本当に嬉しそうな顔をしてくれる。ぶっちゃけ俺から出てくる知識なんて今回のフラグのようにどうでもいいような知識ばっかりなんだけどね。
そんなことをわいわいと話している内に、北のはずれにある冒険者ギルドから中心街から西にちょっと外れたリュスティラさんたちの工房へと着いた。
工房へ入ろうとすると、扉に貼り紙がしてあったので読んでみる。
『新感覚の頭部用防具ハチガネのお渡しには3日程頂きます。要予約。前金不要』
「リュティのお店、繁盛してるみたいだね」
システィナに貼り紙に書いてあることを教えてもらった桜はとても嬉しそうだ。桜は装備の注文以外でもたまに遊びに来ることもあるくらい技師夫婦と仲が良いので儲かってると聞いて嬉しくなったのだろう。
実はうちのパーティの中でダントツにコミュ能力が高いのが桜である。技師夫婦や大工さん達とも一番仲が良いし、フレスベルク内にも俺達の知らない知り合いがどんどん増えているらしい。
もちろん桜の明るく奔放な素の性格が影響しているとは思うが、そうやって知り合いを増やしているのは忍者として民草に紛れて情報収集をする『草』の役割をするつもりも少しはあるのだろう。今のところその情報網を活用するようなことはあまりないけど、今回の自称勇者の件だって俺が『調べて』と指示すればあっという間に居所ぐらいは掴んで来てくれるはずだ。
「だな。あんまり忙しいようだと俺達の依頼もすぐには受けて貰えないかもな」
「馬鹿を言ってないで早く入んな!」
おお!聞こえてた!知らなかったけど長耳族も聴力いいのだろうか。
「こんにちわ!リュティ」
「おお、桜も一緒かい?…というか全員一緒だね。しかも1人は新顔か…」
俺が驚いている内にとっとと扉を開けて中に入っていった桜に続いて全員で店内に入ると、リュスティラさんの表情が僅かに曇る。
「ああ、大丈夫ですよ。今日はそんなに無茶な注文はしない予定ですから。基本は従来の装備の点検修理と補給で、新規はこの新メンバーの分の装備だけですから」
「信用できるもんかい。あんたらの要望はぶっ飛んだ物が多いからね。…もっともそのおかげで新しい装備が出来て私らの腕もがんがん上がってるんだけどさ。話を聞く前に、ここじゃなんだからとりあえず上に行こうか」
リュスティラさんに案内されて工房を抜け2階に上がる。1階で作業中だったディランさんにも声をかけていたので、ひと段落したらディランさんも上がってくるだろう。
「で、今日は誰からだい?」
テーブルを挟んで向かい側に腰を下ろしたリュスティラさんが挑むような目を向けてくる。俺達の要望に完全に応えてやるという職人の眼だ。
「すいません。私から…」
「ほう、システィナからかい?見たところうちで作ったローブも更新されてるようだし特に……」
システィナの装備を一つ一つ見ていたリュスティラさんの細い目が更に鋭くなる。
「魔断をここに置きな。後は手甲もだね」
「はい…」
システィナは言われるがままに背負っていた魔断と、両手にはめていた手甲をテーブルに置いた。
リュスティラさんは厳しい目を緩めないまま魔断と手甲をじっくりと手に取る。
「…これは、随分と無茶をしたもんだね。何があったんだい?あんたらは装備を無駄に使い捨てるような真似はしないだろ。それにこの子たちをここまでにするほどの魔法なんぞそうそうお目にかかるもんじゃないよ」
さすがはリュスティラさんだ。武器の傷み具合から大きな戦いがあったことを読み取ったらしい。
「はい、実は…」
実質俺達の専属技師であるリュスティラさんたちには俺達がどんな戦いをしたかを知っておいてもらう方がいい。知っておいてもらえば今後の装備を考える上で的確な助言をしてもらえることも期待できる。
まもなく2階に上がってきたディランさんを加え、技師夫妻にシスティナが赤い流星との戦いについてダイジェスト版を語る。技師夫妻は脚色のないシスティナの話を目を閉じたまま最後まで一言も口を挟まずに聞いていた。
「以上が、私たちが関わることになった戦いの話になります」
「………」
システィナの話を黙って聞いていたリュスティラさんはゆっくりと目を開けると、いつの間にか入っていたらしい肩の力を抜いて大きく息を吐き出した。
「…なんと言うか、いろいろ大変だったね」
細かな傷やヒビの入ったシスティナの装備を撫でながらリュスティラさんがしみじみと漏らす。ほんの数十日の間に2度も命の危険を伴うような戦いをしている俺達に呆れているのだろう。
だが、すぐにそんな雰囲気を振り払うとリュスティラさんが俺を見る。
「だが、あんたが言った通りだったね。私らの作った装備がどこまで役に立ったかは分からないが、あんたが装備に妥協しなかったおかげであんた達は生き延びた」
「どこまでなんてものじゃないですよ。リュスティラさんたちの装備がなければ俺達は間違いなく、今ここにはいません」
蛍や桜でさえ、あの鉢金に頭部を守られたおかげで蛍の【武具修復】を使うだけの時間を稼ぐことが出来たと言っていたし、俺達に関しては今テーブルにあるシスティナの装備が全てを物語っている。
「そうかい。そりゃ技師冥利に尽きるってもんだ。事情は分かった。この子たちはこのまま修理ってことで預かっていいね」
「はい。お願いします」
システィナが深々と頭を下げる。
「で、後はなんだい?」
「あ、はいはい!桜のクナイを追加でお願いしたいんだけど」
「属性付のほうかい?」
「そっちはまだ大丈夫かな?普段使いの方が消耗が激しいから予備も含めて多めに」
リュスティラさんは桜の要望に頷くと、魔断と手甲を持って奥へと入り代わりに30センチ程の革布を丸めた巻物のような物を持って来た。
「どうやら属性付じゃないやつなら魔鋼製じゃなくても良さそうだと思ってね。鋼製だが20本ある。持って行きな」
渡された革の巻き物を桜が広げると内側は小さなポケットが幾つもつくられていて、そこにクナイが1本ずつ収納されていた。
「さっすがリュティ。ありがと!」
にこにこと革を巻き直す桜の横にすっと蛍が立つ。
「リュスティラ。私の方のクナイもあと10本程追加で貰えるか?」
「へぇ、蛍の方から積極的に注文が入るのは珍しいんじゃないかい?」
「ふん、このクナイが十分戦力になることが分かったからな」
「そりゃ嬉しいね。そっちはちょっと時間を貰うことになるがきっちり承るよ」
「構わない。さほど急を要する訳でもない。ただ、欲を言えば鏡面の部分の研磨率をもっと上げて貰いたい」
「……あれよりもっとねぇ。今の材質だと厳しいね。ちょっと研磨の方法を検討してみるよ。あんまり期待はしないどくれ」
「出来る範囲で構わん。よろしく頼む」
まあ、確かにここじゃ鏡とか見たことないしな。この世界で地球の研磨技術が再現出来るかどうか後でシスティナに検討してもらって、出来そうならそれとなくリュスティラさんに教えてあげることにしよう。
俺の案件は最後に相談することにして後は葵か。
「葵は何かある?」
「はい。わたくしは皆さんのような手甲をお願いしたいのと後は、簪を幾つか作って貰いたいですわ」
「かんざし?」
「はい、その飾りにいろいろな効果を付与して頂きたいのですわ。さしあたっては『魔力増幅』は必須で、後は補正系と耐性系の付与があると更に良しなのですが」
なるほどね。かんざしなら頭に幾つでも付けられるし、葵も着飾れて嬉しいし、俺も綺麗な葵を見れて楽しい。うん、いい。
「またあんたたちは聞いたこともないようなものを……かんざしってのはどんなものなんだい?まずはそっからだよ」
全くもってごもっとも。取りあえず書くものを借り、俺のイメージでいくつか絵にしてみたがそれを見た葵が盛大に天を仰ぎ、俺から筆を取り上げて見事なデザイン画を描き上げたのはここだけの話である。
◇ ◇ ◇
「つまりは髪留めの一種なんだね」
「そうですわ」
「なら、メインはうちの旦那の方になるね。あんた、どうだい?」
隣に座ったまま、まだ一言も喋っていないディランさんにリュスティラさんが問いかける。
「…問題ない」
「分かった。じゃあそれも引き受けよう。ただ、属性やスキルを付与した装備はあんまり近い所にあつめると効果が相殺されることがあるんだ。葵…だったかい?あんたの頭に装備するとしても右側に1つ、左側に1つってのが無難だと思う」
そうなのか、じゃあ頭にいろんな効果を付与したかんざしをハリネズミのように刺すのは意味がないのか。
「分かりましたわ。では魔力増幅を2つ、敏捷補正、魔耐性を1つずつお願いいたしますわ。状況に応じて使い分けますので。後はデザインを先ほど渡した絵のようにして頂けたらもう言うことありませんわ」
「分かった。手甲の方はどうする。何か付与するか?」
「そうですわね……ではシスティナさんのと同じような効果をお願いいたしますわ」
システィナの手甲は魔鋼製、耐魔付与、さらに魔力を込めることで魔法防御力が上がるという魔力対応型である。その分物理的な防御力と耐久性にはあまり期待が出来ないという弱点がある後衛型の装備である。
「後は鉢金なんだけど、かんざしを付けるとはちまきはおかしいか…」
「主殿、わたくしチョーカーというものに興味がありますわ」
チョーカーか…確か首に巻くアクセサリだったっけ?
出来れば鉢金装備はうちのパーティのシンボルみたいにしたかったんだけど…そもそも一狼達ははちまきも難しいか。それなら…
「ディランさん。俺達の装備のどこかに意匠を彫ることは可能ですか?」
「物にもよるがおそらく問題ない」
うん、それなら俺達だけの家紋みたいなのを作って装備のどこかに入れるようにすれば鉢金に拘る必要もなくなるな。
「じゃあ、ちょっと俺達『新撰組』のエンブレムを考えてきますのでその時はお願いします」
ディランさんは俺がやりたいことが分かったのか僅かに口角を上げると小さく頷いてくれた。問題は誰がそのエンブレムを考えるかってことだけど……その辺はとりあえず夕食後にでもみんなに聞いてみるとしよう。
これで葵が、かんざしと手甲とチョーカーを依頼して……チョーカーは分からないかな。と思ったらシスティナがリュスティラさんに説明してくれているようなのでOK。次は…
「あと、このぐらいの大きさのリングに敏捷補正を付けたものを9個ほど依頼してもいいですか?欲を言えばある程度大きさの調整が出来るようにしてもらえると助かるんですが…それでその際にそれぞれ色を変えて貰えるとなおいいです。1つはシルバーにしてもらって残りはそれぞれ違う色ならなんでも構いませんので」
俺は両手の親指と人差し指でざっくりと円を作ってリュスティラさんに示す。
「それは構わないが、その大きさだと女性陣の手首にすら嵌まらないんじゃないかい?」
「大丈夫です。新しい仲間たちの足には十分嵌まるので。なるべく邪魔にならないように軽く、小さめにお願いします」
「なるほど…一狼達にか。やるではないかソウジロウ」
「へへ、ついでにそれで色分け出来たら二狼から九狼までの区別も付けやすいかなって」
「おいおい、急にそんな仲間が増えたのかい?」
「そうだ!今度のパーティにリュティ達もおいでよ。二狼達はすっごいもふもふしてて気持ち良いんだよ」
突然大声を出した桜が手をわきわきと動かしながら、感触を思い出してにへにへ笑っている。ちょっとその顔は人には見せちゃいけない顔だ。
「パーティ?」
「ええ、今回の事件ではたくさんの人に助けられなければ乗り越えられなかったと思います。だから助けてもらった人たちに感謝の気持ちを込めて屋敷で宴会を開くんです。リュスティラさん達の装備にもたくさん助けられましたし、よろしければディランさんと一緒に来てください」
「へぇ…そりゃまた楽しそうだね。私らなんかが出てもいいのかい?」
「もちろんですよ!飲んで食べてはしゃいで、温泉に入るだけですが是非」
俺の勧めを受けたリュスティラさんが隣に座るディランさんに視線を向けると、ディランさんがしっかりと頷く。今までよりもリアクションが若干大きいということは結構乗り気なのかもしれない。
「じゃあ、2人でお邪魔させてもらうよ。桜が自慢していた温泉にも行ってみたいと思っていたしね。本当にお湯に入るのがそんなに気持ち良いものなのか、確かめさせてもらうよ」
「是非、確かめてください。多分病み付きになりますよ」
リュスティラさん達に宴会の日程を伝えたら、装備の依頼に関してはひとまず終了である。もっとも俺にとってはこっからが本題なんだけどね。
「システィナ。これからの話は長くなるかもしれないから桜を連れて、買い出しにでも行って来る?量が多くなるようなら注文だけしとけば後が楽だろうし」
「そうですね…宴会の献立を考えながら、町を回るといいかもしれませんね。桜さん、お願いできますか?」
「うん!いいよ。今シスは武器もないしね。危ないから桜が護衛してあげる」
「ふふ、ありがとうございます」
意気投合する2人に金貨を10枚ほど持たせて手を振って送り出す。
「葵はこれからリュスティラさんと別室かな?」
「え?」
「さあ、新顔はこっちおいで。隅から隅まできっちり測らせてもらうよ」
「え?え?えぇぇぇぇ!なんですのいったい!ていうかなんでこの人こんな力強いんですのぉ!主殿ぉ!」
ぐいぐいとリュスティラさんに引きずられていく葵が助けを求めて手を伸ばしているが、俺には助けられないので笑って手を振っておいた。
「蛍は隣に座って。何か意見があったらよろしく」
これからの話は、システィナの叡智の書庫を駆使して既存の物でなんとかならないかと散々検討したのだが、結局答えが出なかった案件である。なので可能性としてはかなり低いだろうが、物作りの専門家ならいい知恵が出るかもしれない。
「………」
ディランさんはどっしりと座ったまま俺が話を切り出すのを待っている。
「俺がどうしても作って欲しいのは、以前も聞いたと思いますがアイテムボックスです。呼び方としては異次元収納だったり、虚空庫だったり、無限収納、マジックボックス、マジックバックだったりするかもしれません。これらはどれも持ち物を別の空間に保管するアイテムだったり、技能だったりします」
「……」
「技能なら何もない空間に入り口を開けて物をしまう。魔道具なら見た目は普通のポーチなのに見た目の容量を越えて大量の物が入れられる。そんなモノが欲しいんです」
これは異世界に来た俺がどうしても欲しかったモノ。テンプレ中のテンプレ。俺が読むライトノベルの中には、アイテムボックスこそがメインという話も多くあった。この世界にも魔法や魔道具があり属性付与や技能付与の技術がある。
俺はこれらの能力や技術をうまく組み合わせればなんとか似たような物が作れないだろうかと、システィナと研究してきた。だが結果は思わしくなかった。
これで腕の良い魔道具技師であるディランさんにまで『無理だ』と言われたら夢の異世界でアイテムボックス持ちというテンプレは諦めなくてはいけない。
「…やはり、そんな物は聞いたことがない」
「…そうですか」
やっぱり駄目か…
「だが、見た目と中身の容量が違うという物は知っている」
「本当ですか!」
思わず立ち上がってディランさんに詰め寄ってしまった俺を蛍が、まあ落ち着けと抑えてくれる。
「ディランさん。それってどんなものですか?なんかの鉱物ですか、アイテムですか、魔物の素材ですか?可能性があるなら何でも取ってきます」
ディランさんは髭もじゃの顔を僅かに揺らしながら小さく首を振る。
「心配いらん。フジノミヤも良く知っているモノだ」
「え?…私もよく知っているもの…ですか」
ディランさんに言われて考えてみるが、今まで手に入れた素材なんて微々たるもの。まさか草狼の毛皮や牙ってこともないだろうし、後は魔石だけど魔石にそんな性質があるならもっと噂になっていてもおかしくない。
「……なるほどな。言われてみれば確かにあれなら見た目と中身の容量が違う。完全に盲点だった」
「え!蛍は分かったの」
「ふ、まだ気づかぬのかソウジロウ。お前がここに来て最初に見た物はなんだ?」
ここに来て最初に見た物?…さすがに空とか森とかじゃないよね。あの時は確か……丘の上に線香みたい、な…!!!
「あ!」
あの時の景色を思い出してようやく俺も気が付く。確かにあれほど見た目と中身が違う物はない。あまりにも当たり前のように視界にあり過ぎて気が付かなかった。そもそもあれをアイテムとしてどうこうしようなんて思考は俺には一生出ないかもしれない。
ディランさんの職人としての発想力と柔軟な思考があったからこそ、その可能性に気が付いた。もちろんそれでアイテムボックスが作れると決まった訳じゃないが、可能性が0じゃなくなっただけで大きな進歩だ。0と1の間には天と地ほどの差がある。
「塔を素材に…」
「そうだ可能性があるとすれば、それだ」




