54 情報は大事だよね
「カァーン カァーン カァーン」
これは……
何の音だ……
まぁ 関係ないか
俺は抱き寄せた
ちょっと 待って 大変よ この鐘の音は
王都に何者かが進入した知らせよ
へぇ~ それより ねぇ もう一回
だめぇっ 大変なのよ あっ
……
ふぁ~~ぁ あれっ もう起きて準備しているのか
アナベル 26歳 レベル31
綺麗で長い黒髪の女の子
王都のギルド職員で受付をしている
俺は世界情勢がどうしても気になったので
昨日 ギルドに行ったのだ
ギルドはいろんな情報を持っているからね
知りたい情報があれば買うことが出来る
やはり 情報は大事だよね
ずっと 気になってたからね
そうだよ
もちろん 知りたかったのは
アナベルのことさ
「おはよう 起こしたかしら」
「おはよう アナベル もう 出掛けるの」
「昨日の夜の鐘の音が気になってね」
「残念 もう一回くらいって思ったのに」
「もう また会いに来てよ それとも一緒に行く」
「そうだね じゃあ 俺も行こうかな」
俺はアナベルと一緒にギルドに行くことにした
ギルドに入ると 中はざわざわと騒がしく
皆 慌ただしい そして強そうな人が沢山いた
俺はアナベルが受付に座るまで待ってから
情報を買うために列に並んだ
「じゃあ 昨日の夜の情報を頼むよ」
「ふっふっ 昨日は君とね」
「もっと詳しく 具体的に頼む」
「冗談よ 昨日の夜 この王都に獣人が
犬の獣人が5人進入したのよ
もちろん すぐに兵が取り囲んで
好きにはさせなかったみたいだけどね……
被害がね」
「んっ どうした」
「うんん 死者が18人 怪我人が39人
獣人5人は逃走したそうよ
今は 王都の兵士達が跡を追っているの
それでね ギルドからも追跡の依頼を出してるの
A級とB級の冒険者にね
今 決まっているのは
A級のパーティーが1
B級のパーティーが7
まだまだ 募集するみたいよ
分かっているのは こんなところね」
「ありがとう じゃあ はい」
「もう いらないわよ」
俺が情報料の10万エンを渡すと返してきた
「だめだよ 受け取らないと 仕事中だろ
俺が本当に知りたいのは アナベルのことだけどね
今日の夜は空いてるかな」
「ふっふっ もちろんよ」
「じゃあ あっ そうだ ポーションを頼むよ
え~と
B級 C級 D級を1000個づつね」
「えっ 在庫はあるけど え~と 6億5千万よ
割引出来ないわよ」
「大丈夫だよ 本当はもっと欲しいけど
買い占めると 他の人に迷惑がかかるからね」
「そうよね 君はあの大盗賊団を壊滅させた仲間なのよね
ちょっと待っててね すぐに用意するから」
俺は全て受け取り収納した
「仕事頑張ってね」
「ふっふっ また後でね」
俺はギルドの出入口に向かった
それにしても 獣人がこんなところまで
犬の獣族の領域から かなり遠いのに
まあ すぐに捕まるみたいだけどね
奴隷市場を襲撃しようとしていたのかな
まあ 俺には関係ないか
俺がギルドから出ると
ちゃちゃ ばにら ちょこが待っていた
どうして ここに
まあ いいか
「おはよう ちゃちゃ ばにら ちょこ
今日はお風呂でも見に行こうか」
3人はコクりと頷き
右手はちゃちゃ 左手はばにら
そして ちょこをおぶって歩く
サラに聞いていたけど なかなか 大きな店だ
店員さんに とにかく良いものが欲しいと言うと
用途を聞かれたので
素直に旅で使うと答えた
店員さんは驚いていたが
それなら軽い木製の浴槽を薦めてくれた
うん いいかも
木製の浴槽は やっぱりいいよね
木ならではの温もりや香りがね
腐食やカビの問題はアイテムボックスに
入れるから大丈夫だろう
よし 1人用と皆で入る用がいるかな
1人用の80万のやつを10個
皆で入る用の250万のやつを10個
これで足りるだろう
師匠にはいつも お金があるなら一生分買っておけって言われてるからね
お店で一番高いのはと聞くと
大理石の浴槽を見せてくれた
光沢があって模様がいい感じで高級感がある
この店で一番高くて値段は1千万エン
う~ん せっかくだから買おうか
俺がくださいと言うと驚いていたが
もし本当に持ち運ぶのであれば
割れないように注意してくださいねって言われた
下に何か引いた方がいいのかな
木の床なら簡単だけど 重くて床が割れるかな
いらない布を大量に敷いた方がいいのかな
まあ いろいろ試して見ればいいか
それなら2つくださいと言ったら
えっと声を出して驚かれたよ
5300万エンを払い
俺が大理石の浴槽を持ち上げて収納すると
やっぱり また 声を出して驚かれたよ
とりあえず 重力軽減魔法に力上昇魔法を使っていますと 自分でも意味が分からないことを言っておいた
夕方まで ちゃちゃ達と買い物を楽しんで
クレス達の屋敷まで送って行った
ギルドの中で仕事が終わるのを待って
アナベルと一緒に食事をして宿に泊まった
アナベルは何か迷っているようだったけど
俺が抱きしめると
キスをしてきた
そして
……
ねぇ 今から話す内容は秘密なんだけどね
大丈夫だよ 俺は秘密は守るから
うん 昨日の襲撃は本当に皆 大慌てだったの
そうみたいだね
それがね
昨日は獣人だったけど……
私達は違う人を想像してたの
へぇ~ 他に襲撃して来るって 強い魔物かな
違うの 予言書って知ってる
え~と あの絵本みたいな 百英雄の
えっ 予言書の内容まで知ってるのね
それなら言っても大丈夫よね
予言書は3人の英雄がこの世界に来た年から
発見されだしたの
それらには 不吉な予言が書かれていたの
英雄がいなくなると書かれていて
そして この国 リベルテ王国が魔王に支配されると
魔王が……
リベルテ王は不吉な予言書を処分するようにと
ギルドにも言ってきたんだけどね
万が一 本当なら 何かの役に立つことが
書かれているかも知れないから
ギルドは集めることにしたのよ
へぇ~ 沢山あるのか それにしても 魔王ねぇ
何か分かっていることはあるの
俺が聞いた話では 英雄がいなくなり
魔王軍に対抗出来るものがいなくなった後で
百英雄が現れるって聞いたけど
私が知っている内容も同じね
補足出来るのは
百英雄と呼ばれるけど人数は123人
その中で強いと書かれていたのが
一番上の3人
一番頼りにされて 一番活躍するらしいのが
一番年下の男の子みたい
予言書には百英雄以外にも
何人も名前が出てくるんだけどね
その中の1人に気になる名前があるのよね
この話は特に秘密よ
何かすると運命が変わってしまうかもしれないし
そんなに
具体的に書かれているのよ
百英雄と旅する女性の名前と何の仕事をしていたのかが
名前はレイラと書かれていたんだけど
その仕事がね
あれっ ギルド職員の
えっ そうよ
隣の国 ブランシュ王国 デーカの街の
ギルド職員をしていたって書かれていたのよ
調べたら 実際にいたのよ
その街に その名前の女性が
(あっ あのレイラだね)
へぇ~ そうなんだ
その女性が上から4番目の百英雄と
魔物を倒しながら各地を旅して回る内容の予言書なの
他に分かっていることはある
う~ん 他には
そうだ 百英雄を集めるために
組織を立ち上げる人が現れて
その拠点がオルレンの森って
あっ 洞窟って書いてたかな
見つかった予言書の情報はそんな感じかな
まあ 本当なのか分からないけどね
魔王がこの国を支配したり
英雄がいなくなったりする内容だから
外れてくれた方が嬉しいけどね
(何か 具体的で怖いよね
まだ 他の3人の英雄が無事だから
大丈夫だろうけど……
どちらにしても まだ先の話
今を楽しまないとね
俺はアナベルを抱き寄せて
大丈夫だよっと言って
キスを
そして
……




