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異世界転生 魔法の使えない最強の魔法使い  作者: あつし
2章 百英雄
210/216

リル01




「助けて 神様」


森の中を必死に逃げて行く綺麗な女性


それを追う30人近い盗賊達


女性の足は速かったが


見知らぬ森の中


ここは盗賊達が良く知る森の中


地の利で盗賊達が圧倒的に有利な場所だった


走りにくい森の中を真っ直ぐに走っていく女性に対して


女性の逃げる方向を予想して 小道で先回りする盗賊


・・・


女性は囲まれてしまう


魔物が沢山いる森の中だが 女性は武器すら持っていない


夢中で アイテムボックスに収納することも忘れ 武器を投げ捨て 走ったのだが


・・・


結果は


・・・


囲まれてしまった女性は立ち止まる


ゆっくりと にやにやしながら 迫る盗賊達


なぜ こんなことになってしまったのか


・・・


ただ 仲間達と街に寄っただけなのに


・・・


その街はありえないことが起こっていた


盗賊に支配されていたのだ


街が盗賊に攻め落とされる何て聞いたことがない



現実


女性に残された道は1つだけ


・・・


祈るしか


「神様 助けてください」


最後の力を振り絞り


誰も助けのくるはずの無い森の中で叫ぶ


その声を聞いた盗賊達は笑う


しかし


女性の声が神に届いた


天から声が


女性は驚いた顔に


自分が願ったのだが まさか 本当に神様が答えてくれるとは思っていなかった


神様の声は可愛い声


「あなたは可愛いから助けてあげるよ」


女性は天を見上げる


すると天から いや 木の上から人影が


小さな人影が下りてきた


助けが来たのに戸惑う女性


女性の助けが来たのに動揺しない盗賊達


神が天から使わしたのは小さな女の子


名前はリル 年齢は3歳 背中に剣を背負っているが ミニスカートの可愛い女の子


女性は戸惑いながら リルに聞く


「あなたは 神様の使いですか」


「えへっ 私は第4の英雄 最強の魔法使いだよ 可愛いあなたを助けてあげる」


女性は顔を引きつらせ 苦笑いをする


第4の英雄様が最強だと知っているが こんな小さな女の子ではないことも


・・・


しかし リルは盗賊達に叫ぶ


「それ以上近寄ると 攻撃するよ 私は最強の魔法使いなんだよ」


盗賊達の足は止まらない にやにやしながら 更に接近を


リルは杖を手に持たずに 投げるような動作を


「土魔法 強石弾」


まるで石を投げるように いや 投げたのか?


リルが投げた石は一番接近している盗賊の胸にまっすぐに


その速度は速く 避けることなど


しかし 避けられずとも 盾を身体の中心に持ってくることなど容易いこと


盗賊はとっさに盾で石を防ぐ


女性は防がれたと思ったのだが 他の盗賊達も防げたと思ったのだが


・・・


盗賊はその場で倒れた


・・・


盾にも倒れた盗賊にも穴が開いていた


女性は何が起こったのか分からず唾をごくりと飲みこむ


他の盗賊達は にやにやした顔から 真剣な顔に変わり 叫ぶ


「油断するな 魔法だ それも 恐ろしく強い魔法だ 一気に行くぞ 捕まえてしまえば 魔法使いのガキに何も出来ねえ」


その声に応じ 他の盗賊達は一斉にリル目掛けて走り出す



リルは叫ぶ


「土魔法 連石弾」


次々に石を投げるように 放っていく


盗賊達の身体に直撃するが


先ほどの魔法より威力が弱いのか 倒すことが出来ない


石が胸に当たった盗賊はふらつき 足を止めるが


盗賊の数は30人近い


リルの魔法の数よりも盗賊の方が多い


盗賊がリルの背後から手を伸ばそうと


した その時


リルが叫ぶ


「風 重力 魔法 飛翔」


リルは空へと いや 木の上へと飛び上がる


そして すぐに 次の魔法が


「土魔法 岩雨」


空から巨大な岩が次々と落ちてくる


盗賊達に岩が次々に


「退却だ~ 逃げるぞ」


盗賊は叫ぶが


盗賊の数は 次々に減っていく


雨のように巨大な岩は盗賊達の上から降り注ぎ


盗賊達は倒れ 更に 倒れたところに


・・・


逃げていく盗賊の上からも止まぬ 岩の雨


・・・


女性は口を開けたまま 呆然と


・・・


助かったの?


・・・


周りには生きている盗賊はいない


・・・


逃げることが出来た盗賊もいない


・・・


こんな魔法は見たことがない


・・・



聞いたことはある


最強の魔法使いの魔法


第4の英雄 最強の魔法使いの魔法の噂を


・・・


女性の前にリルが空から降りてきた


・・・


女性はもう一度訪ねる


「あなたは何者ですか」


リルはにこにこと笑いながら


「私はリル 第4の英雄だよ 最強の魔法使いなの あなたの名前は」


女性は戸惑いながら答える


「私は サーナ 冒険者 サーナです」


「サーナか 可愛いね 合格 第4の英雄のお嫁さんにしてあげるよ」


サーナは苦笑いをしながら


「あ ありがとうございます」




死を覚悟した冒険者 サーナ


それを助けた 第4の英雄を名乗る少女 リル


・・・


リルとは何者


本当に天がサーナを助けるために


・・・


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