幕間A 千エン 03
私達は森の奥へと入っていく
冒険者が激減し 魔物の数が増えている危険な森の奥に
見たことも聞いたこともない魔物が沢山
全てを エリックが1人で倒していく
・・・
エリックやエリックの母親は知っているのだろうか
この国のことを
呪われた国ということを
この国は食料不足で限界寸前のところを第4の英雄様に救われた
しかし 貴族や商人達は英雄様を 第4の英雄様をこの国から追い出したのだ
宿に火をつけたり 暗殺までしようとしていたのだ
恩を仇で返した最低な国なのだ
第4の英雄様がいなくなった後 裏で動いていたアブソート教団が一気に勢力を拡大していった
だが
英雄様の呪いで
この国や周辺のアブソート教団の信者達は全滅
アブソート教団と繋がっていた貴族や兵士達も全滅してしまった
この国は魔王が攻めてくる前に 既に貧しい国に逆戻りしていた
誰もが口々に英雄様を裏切ったからだと
更に魔王軍と戦って兵士や冒険者達は激減して極貧に
・・・
冒険者が まったく寄り付かない国に 英雄様を裏切った国
ここは 呪われた国 ムンガ王国
私は聞いてみた
「呪われていると知っていますか」
エリックの母親はクスクスと笑いながら
「ふっふっ 知ってるよ この森は呪われているんでしょ」
えっ この森? 国のことじゃなくて
「この森のことを知っているんですか」
「ふっふっ この森は呪われていて かぼちゃパンツ1枚の魔法使いが出るのよ」
えっ 何それ だたのヘンタイ
シアが
「絶対嘘だ~」っと
エリックが
「ママ 本当なの」
「ふっふっ どうなのかな 私も見たことないけどね」
どんな呪いよ そんな呪いは聞いたことが あれっ あれは
えっ えっ
「お姉ちゃん どうしたの」
えっ 見間違いよね ヘンタイがいる パンツ1枚のおじさんが それも3人も
私だけが木の陰から こちらを覗いている へんたいと目が合ってしまう
しかし すぐにヘンタイは 森の奥へと消えていった
「ねぇ どうしたの」
「うんん 何でもない」
見間違いよ いるはずないもの
英雄様の呪いが かぼちゃパンツのヘンタイが見えることだなんて ない ない 絶対にないよね
帰りは稽古と言われ 走って街へ
レベルが上がったおかげで まったく疲れることなく 私もレアも走ることが出来た
あっ 思い出した
呪われた宿の話
貴族達が宿に火をつけ英雄様を殺そうとしたが失敗に終わる
しかし 火が消えた後も 半壊した宿の上からは 2人の女性の声がずっと鳴り響いてたって
大人に聞いても聞こえないと言われたって
子供だけが聞こえた 謎の女性の声
何時間も聞こえたって 沢山の子供達が聞いたって
「知ってますか あの壊れた宿の呪いの話」
「ふっふっ 懐かしいわね まだ あのままなのね」
「えっ 知っているんですか」
「ふっふっ そうね 火をつけられた時に宿に泊まっていたのよ」
えっ えっ それじゃあ 呪いの声を聞いているのかなぁ
「呪いの声を聞いたんですか 火が消えた後も宿の上から聞こえたという2人の女性の声を」
「ふっふっふっ」
「ママ どうしたの」
「内緒」
やっぱり呪いの声を聞いたのね
ぼろぼろの大きな建物の前には街の人達が集まっていた
「おい 本当に炊き出しをしてくれるんだろうな 肉が食えるって本当なんだよな」
あっ さっきの男達
沢山あるから 大丈夫よね
しかし エリックの母親が
「ゴメンなさいね 君には肉はあげられないのよ」
「なっ 嘘だったのか みんな集めたんだぞ」
「ママ ダメなの」
「そうよ この人は12歳でしょ お肉は子供だけなのよ」
「あっ そうだったね 忘れてたよ ゴメンなさい」
「なっ 本当は肉なんかないんだろ」
えっ えっ 何で私に聞くの
エリックの母親は男を無視して話を始めた
「それじゃあ 子供は集まってくれるかな 解体出来る子は前に出て来てね 大人は飛蝗の魔物等 昆虫系の魔物になるので調理出来る人は手伝ってくださいね」
エリックが大量の魔物を次々に出していく
子供達の前には肉の魔物 大人達の前には昆虫の魔物を
すぐに大人達が肉を売って欲しいっと言ってきたが
エリックの母親は全てを断った
1人の怖そうな大人が叫ぶ
「英雄気取りかよ 英雄の真似をしているつもりか」
エリックの母親はクスクスっと笑い
言うのね でも この雰囲気で言うとやばいよ~
エリックが 堂々と
「僕は第4の英雄だよ」っと
はぁ~ 言っちゃったよ この街で英雄様の話しは禁句なのに